セルフ塾は閉めましたが、そのままの名前でブログを続けます。独学,独習。教わるより,学ぶを重視。 セルフラーニングの方法,英語,数学などの情報を発信するつもりです。

「『学力』の経済学」批判・・・少人数学級には効果があるのか(3)
 「『学力』の経済学」の著者中室牧子さんは、少人数学級は導入すべきではないという考えです。

 この本にあるように、

 日本の教育に対する政府支出は、国際的に見て低い水準にあります。
その日本の公的教育支出の対GDP比を現状の3.5%から先進国の平均である5%並みに上昇させるとすると、約7兆円の財源が必要になる、と言われています。



 しかし、少人数学級のは効果が小さい。(それについては前回までで述べました。)

 そして、日本が現在財政赤字になっている、つまり借金が大きいということです。

 国の財政を考えると、少人数学級にするためにお金をかけてはいけないと言っているのです。

 確かに、国の借金は大きな問題です。何とかしなければいけませんね。

 でも、そのために教育費を減らすべきでしょうか。
 僕はそうではないと思います。

 まず軍事費を減らせばいいです。現在、財政に対する軍事費はかなり大きいそうです。その軍事費を減らして、それを教育に回せばいいのです。

 それから、日本も格差が広がっていると言われています。
 貧乏人が多くなり、一方で大金持ちが多くなっているのです。
 大金持ちは、すごい大金持ちです。

 それは累進課税が緩やかになっているからです。
 大金持ちからの税金が少なくなっているのです。

 それを、70年代80年代並みの累進課税に戻せば財源はかなりえられるはずです。

 大金持ちに少しだけ日本日本国のためにお金を出してもらえばいいのです。

 これからの日本を作るためにも、子どもたちにはよい教育を受けさせるべきです。教育費を抑える必要はありません。


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「『学力』の経済学」批判・・・..少人数学級には効果があるのか(2)
 アメリカコロラド大学のグラス教授とスミス教授が

1学期当たりの生徒数と学力の間には負の相関関係があり、特に1学級当たりの生徒数は20人以下となるのが望ましい
 という研究を発表しました。


 というのを前の記事を紹介しましたが、

 「『学力』の経済学」には、
 慶応技術大学の赤林教授らが行った実験結果が紹介されています。それによると次のようになったそうです。

 少人数学級の因果効果は、小学生の国語には学級規模が1人小さくなると偏差値が0.1上昇する効果が確認されていますが、小学生の国語以外の科目や中学生には効果が見られませんでしたという実験結果を述べています。


 それで

 少人数学級になると、きめ細かい指導ができるなどという根拠のない期待や思い込みで、財政支出を行うのは極めて危険だ


 と、著者の中村氏は述べています。

 それについて考えてみます。

 僕は、多人数学級と同じような授業を行えば、少人数学級になっても学力は上がらないのは当然だろうと思います。

 テレビが変わってきましたね。
 以前のテレビは一方的な放送でした。テレビ局が番組を流し、視聴者が受け取るだけです。

 それが、デジタル放送になり、テレビがインターネットに繋がるようになりました。

 視聴者の意見がテレビに反映されるようになりました。アンケートもすぐにとることができるようになっています。

 双方向性の番組ができるようになったのです。

 少人数学級になると、そういうことが可能になります。

 先生が黒板の前で話し、それを生徒が受け取るという一方向性の授業ではなく、生徒がどの程度できるのか、生徒の進み具合を、少人数になると先生は見ることができるようになります。

 つまずきにすぐ気づくようになるはずなのです。

 でも多人数授業に慣れている先生は、少人数学級でしかできない授業授業にはまだ慣れていません。

 そのノウハウもこれから一つ一つ築き上げていくべきでしょう。

 今単純に多人数と少人数の学級のを比べても差がないのは当然なのです。

 少人数でしかできない授業をこれから築いていけば、学力の向上が望まれるのではないでしょうか。

 それは「根拠のない期待や思い込み」だとは思われません。

 そういうところまで見据えて実験を行わないといけないのではないでしょうか。

Yoji著「適材適所記憶術 中学英単語」をAmazon Kindleから電子出版
 Yoji著「適材適所記憶術 中学英単語」をAmazon Kindleから電子出版しました。




英語が上達するためには、何よりも英単語を覚えることです。英単語を記憶して、記憶して、記憶するのです。英単語を覚えなければ、何にも始まりません。
 それで、英単語を覚えるために、いろいろな方法が考え出されました。
 この本で取り上げた、カタカナ語記憶術、語呂合わせ記憶術、和英まじり文記憶術、暗記英文記憶術、コア記憶術、語源記憶術などです。
 カタカナ語記憶術は、日本語になった英語を利用する記憶術です。ピアノ、バスなどはもともと英語です。でももうすっかり日本語ですね。こういうカタカナ語は、読めるようになり、確認するだけで、単語を増やせたことになります。
 しかし、この方法は日本語になった英単語にしかつかえません。日本語になっていないのは別の方法で覚えるしかありません。
 語源記憶術は、その単語がどのようにしてできたのかによって覚える方法です。teacherは、「教える」という意味のteachと、「人」あらわすerでできた単語です。「teach(教える)er(人)」なので、teacherは「教師」です。
 この方法はなかなかすぐれた記憶術です。「人」あらわすerを覚えれば、singer(歌手), player(選手), writer(作家)などもすぐに覚えられます。
 しかし、この記憶術は、teach, singなどの基本単語を覚えていなければ使えません。
 このように、それぞれの記憶術には一長一短があります。
 それで、この単語はこの方法で、別の単語は別の方法で覚える、という工夫が必要です。つまり、適材適所です。それぞれの単語に適した方法で記憶するというのが「適材適所記憶術」です。
 「適材適所記憶術」で、中学で学ぶ基本中の基本の英単語をまず覚えて、英語を得意になってください。

目次
(まえがき) 2
第1章 カタカナ語記憶術 5
第2章 語呂合わせ記憶術 39
第3章 和英まじり文記憶術 44
第4章 暗記英文記憶術 58
第5章、コア記憶術 62
第6章 語源記憶術 82
第7章 熟語成り立ち記憶術 112
第8章 パターン別過去形記憶術 124
第9章 型別過去分詞記憶術 129
第10章 不規則名詞記憶術 136
第11章 テストで確認記憶術 137

「『学力』の経済学」批判・・・少人数学級には効果があるか?
 「『学力』の経済学」について考えています。
 きょうは少人数学級について。

  米国のテネシー州政府が行った実験が紹介されています。

 1学級あたりの生徒数と学力の間には、負の相関関係があり、特に1学級当たりの生徒数は20人以下となるのが望ましい、という研究を発表しました。

 少人数学級には学力を上昇させる因果効果があったことが示されています。


 (ただし)

 少人数学級は学力を上昇させる因果効果はあるものの、他の政策と比較すると費用対効果は低い政策であることも明らかになっています。


 つまり少人数学級にすると学力はあがるが、お金がかかりすぎるということです。

 さて別の実験、アフリカのマダガスカルで行われた実験では、

 子どもと親(=処置群)は家計調査から学歴と年収のデータを用いて算出された教育の収益率を知らされました。
 そして5ヶ月後、教育の収益率の情報を知らされた子ども達は、知らされなかった子ども達(=対照群)よりも学力が高くなったことが示されています。


 この実験は、親や子どもたちが、教育の価値を過小評価している場合、正しい教育の収益率を知る、つまり、教育を受けることの経済的な価値に対する誤った思い込みを正すだけで、子どもの学力を高めることができることを、示唆しています。

 簡単に言えば、教育をすれば、将来給料の高い職につけることを子どもや親に知らせると、学力があがる、ということです。

 さて、次が問題です。

 これは「子どもの能力を開花させるために、少人数学級や子ども手当などのようにお金のかかる施策はを行う必要は全くなく、
 少ない費用で高い効果を発揮する政策がある」ということを示した素晴らしいエビデンスベンツです。


 とあります。

  簡単に言うと、
 少人数学級にすると効果はあるが、お金がかかりすぎる。
 一方教育を受けると将来給料が高い仕事につけるよ、と子どもと親に知らせると、学力が上がるということ。
 その結果から少人数学級にする必要はまったくない、情報を与えればいい

 と言っているのです。

 まず、僕が思うには少人数学級にすると効果があるのならお金がかかってもいいからやるべきだと思います。情報を与えて、そのうえで少人数学級にすればいいのです。

 その段階で「少人数学級は必要はない」というのはおかしな結論です。
 日本の政府は、他の国に比べると、教育にお金をつかっていないのですから。

 もう一つ、筆者も書いていますが、マダガスカルで行われた実験は、「親や子どもたちが、教育の価値を過小評価している場合」のことです。

 僕はアフリカのマダガスカルについては全く知識がないので失礼になるかもしれませんが、そこはまだ教育の価値を知っていないのです。

 そのようなところでは、教育に金をかけると、将来的には給料が高い職業について、その分十分に取り戻せるよ、というのを教えると、それなら勉強するか、と心を入れ替えてがんばるということですね。

 さて日本はどうでしょうか。
 日本は、「親や子どもたちが、教育の価値を過小評価している」国でしょうか。

 僕はそうは思いません。

 だから、そのような情報を与えられても、学力の向上につながるとは僕には思われません。

 「大学まで進学させると、給料の高い職業につけるよ」と教えると、
「そんなのもちろん知っているよ」という答えが返ってくるように思います。

 どうも、少人数学級を否定するための実験結果の紹介だとしか思われません。
 (明日に続きます )

「『学力』の経済学」批判・・・子どもはほめて育てるべきなのか
 「『学力』の経済学」について考えています。

 この本は、とにかくこれまで教育で常識だと思われていたことを、経済学の手法で覆すことを目的にしているように思われます。

 現在の日本では、「子どもはほめて育てた方がいい」というのが常識ですね。

 だから、それを覆さなければいけないのです。

 そのようなデータを探してきます。

 その結果、

 (ある実験によって)
 

学力が高いという「原因」が自尊心が高いという「結果」をもたらしているのだ、と結論づけたのです。
 学生の自尊心を高めるような介入は、学生たちの成績を決して良くすることはない
 「あなたはやればできるのよ」などと言って、むやみやたらに子どもをほめると実力の伴わないナルシストを育てることになりかねません

 実力が伴わないまま、「あなたはできるのよ」とほめても逆の効果しかないのです


 という実験のデータ結果を持ってきます。

 ほめたらいけないという結論を、まずもってきています。

 その後、立場を変えます。

 しかし、私は子どもをほめてはいけない、と言っているわけではないということはここで改めて強調しておきたいと思います。重要なのはそのほめ方なのです。


 ということで、ほめたほうがいいという話が始まります。

 子どもをほめる時には、「あなたはやればできるのよ」ではなく、「きょうは1時間も勉強できたんだね」「今月は遅刻や欠席が一度もなかったね」と具体的に子どもが達成した内容を上げることが重要です。


 という結論に達しています。

 要するに、教育の常識に落ち着いたのです。

 間違えたほめ方によるデータを持ってきて、まず常識を覆す。そして読者の関心を集めたら、やっぱり結論は常識に落ち着く、ということですね。

 中途半端にこの本を読んで、ほめるのは悪い、と読者が思わないことを願っています。

 なお、僕は、全くの実力の伴わないほめ方は問題でしょうが、基本的には「あなたは、やればできる」というほめ方は正しいと思っています。
 暗示の力というのがあるからです。

 この本の実験では、メールで「あなたはやればできる」というメッセージを送るという方法をとっています。

 もっと子どもの状態をみながら「あなたはやればできる」というメッセージを伝えたらどうなるでしょうか。

 もっと細部にわたる実験の比較が必要なのではないでしょうか。

 マイケル・マハルコ著「アイデアのおもちゃ箱」の7ページに、次のようにあります。


 最近、ある大手出版社のCEO(最高経営責任者)が、編集やマーケティングの部員に創造性がないことを気にかけていた。彼は創造的な社員と創造的でない社員の違いは何なのか、と思い、心理学者に調査を依頼した。

 社員を1年間にわたって調査をした結果、
創造力のある人とない人を比べると,ひとつだけ違いがあった。それは創造力のある人は自分を創造力があると思い,ない人はないと思っているということであった


 僕は塾で勉強を見ていましたが、子どもたちの中には、少し複雑な問題が出ると、もうすぐに諦める生徒がいます。考えようともしないのです。そういう子にそれがその問題が解けるはずがありません。

 自分には解けるんだと思わない限り、問題は解けるはずがないのです。

 学力が高いという「原因」が自尊心が高いという「結果」をもたらすでしょうが、逆に自尊心が高いという「原因」が、学力が高いという「結果」をもたらすこともあると思うのです。

「解ける」と思った人が「解ける」
 
できないと思ったら,絶対にできない

子どもをご褒美で釣ること「『学力』の経済学」批判
「『学力』の経済学」の第2章は「子どもをご褒美で釣ってはいけないのか?」です。

 この本の結論を簡単に言えば、「ご褒美で釣っていい」ということです。どのようにご褒美を使うかは書いてありますが、ここでは省略します。

 僕も、ご褒美でつることは必ずしも悪いことではないと考えています。

 勉強に何もやる気がない子どもを、どうにか勉強に向かわせたい。そういう時にはご褒美を使うというのも一つの手だと思います。

 ただ注意が必要なのです。

 古典的な実験があります。わかりやすさを重視し、正確さの点では不十分です。そのつもりで読んでください。

 猿にパズルを与えます。知恵の輪のようなものです。

 それを猿は一生懸命にそれに取り組みます。サルにも知的好奇心があるのです。何回も何回も繰り返し行います。

 次に、その猿にパズルができたらご褒美を与えます。餌をあげるのです。すると、パズルをする回数が増えるのです。やる気になるのですね。

 次の段階が問題です。
 パズルができても、ご褒美の餌をあげないことにするのです。
 すると、直後はご褒美の餌を目当てに、さらに多くするのですが、そのうちにパズルを解くことをまったく止めてしまうのです。


 褒美の餌がないとパズルをもうやらないということです。


 学習塾をやっていたころ、生徒にちょっとしたお手伝いをお願いすることがありました。例えば、プリントの綴りなどです。

 それをお願いした時に、
 「これをやったら、いくらもらえるの?」という子がいます。何か仕事をしたらご褒美が欲しいということなのですね。

 家庭でも分担して仕事をしたら、お金がもらえるのかもしれません。

 ボランティアで、だれかのためにするのではなく、お金(もの)といった対価がないと動かない子です。

 外国では、チップ制度がありますね。チップのために動くようなものです。

 勉強にしてもそうです。

 ご褒美にお金などがもらえるとなると、ご褒美がない時には勉強をしなくなる可能性があります。必ず何か対価を求めるのですね。

 この「『学力』の経済学」では、アンケート調査で
 「ご褒美が子どもの一生懸命勉強をするのが楽しいという気持ちを失わせてはいなかったのです」という結論に達しています。

 でも、ご褒美で勉強をさせ続けてきた子どもが、ご褒美がなくなった時にどうなるのか、という実験はやっていないようです。
 そうすればどうなるのでしょうか。

 僕は
 ご褒美になれた子どもはご褒美がなければ勉強しなくなるのではないか

 と仮説を持っています。

 僕は実践家であって研究家ではありません。だから悪くなるかもしれないような実験をやるつもりはありません。

 だからご褒美は使うことにとても慎重でした。

 人道的に反しないように、それがどうなるのか誰か実験してもらえたらと思います。

 付け加えます。
 第2章に「目の前にニンジン作戦を経済学的に紐解く」という節があります。

 その結論として
 人間にはどうも目先の利益が大きく見えてしまう性質があり、それゆえに遠い将来のことなら冷静に考えて賢い選択ができても、近い将来のことだとたとえ小さくともすぐに得られる満足を大切にしてしまうのです」

 とあります。

 これは心理学の常識です

 また「明日の百より今日の五十」ということわざもあります。大昔からこのようなことは当たり前のこととして言われてきたことなのです。

 「経済学」というのをわざわざ出す必要はありません。

 以下は、このブログにぼくが書いた記事です。

金銭の約束、やる気そぐ? 脳活動の記録でも判明・・アンダーマイニング効果

きょうの50より,明日の100

即時フィードバックの原理



経済学者でなくても。相関と因果関係の違いはわかる・・・「『学力』の経済学」批判
 昨日の続きです。

 とにかくこの本は「経済学者」が優れているというのを前面に出した本です。

 第1章の「他人の成功体験は我が子にも活かせるのか」は12ページの章になっていますが、そのなかに実に13回も「経済学者」という言葉が使われています。
1ページにおよそ1回です。それには「教育経済学者」も含まれています。

 そして、その他に「経済学」という言葉が5回あります。

 経済学者が、どうこうしたという話になっています。

 この「経済学者」を「心理学者」に替えてもほとんど問題はないと思います。

 経済学者にしかできないことではないのです。

 例えば20ページに

「経済学者がしているもうひとつのこと、それは、「どういう教育が成功する子どもを育てるのか」という問いについて、その原因と結果、すなわち因果関係を明らかにすることです。


 とあり、「相関」と「因果関係」は違うのだということが述べられています。

 ぼくは、2009年7月にこのブログに
「相関」と「因果関係」

 を書きました。

 相関と因果関係は違うのだというのを書いたのです。

 僕は、もちろん経済学者ではありません。そして心理学者でもありません。単に、大学で心理学を専攻していただけです。

 学者でもない僕でさえ、相関と因果関係というのは違うのだというのは理解していたのです。

 経済学者だからというのを全面に出す必要は全くないのです。


「『学力』の経済学」は「『学力』の統計学」
 教育経済学者中室牧子の著作「『学力』の経済学」を読みました。本の帯には「22万部突破」とあります。よく読まれているのですね。
 面白かったです。


 ただ、この本にはいくつも、これでいいのかなと思うところがあります。
 それを何回かに分けて書いてみたいと思います。

 まず本の題の「『学力』の経済学」。なぜ「経済学」なのかです。

 「経済」を辞書で引くと、
人間の生活に必要な物を生産・分配・消費する行為についての、一切の社会的関係。転じて、金銭のやりくり。

とても簡単に言えば、お金の流れのようなものが経済だと思っています。

 その経済の学問が経済学です。それと「学力」がどうかかわっているのか。
 そう思いながら、読み始めました。

 第1章の「他人の成功体験は我が子にも活かせるか」を簡単にまとめてみます。

 どこかの誰かが子育てに成功したからといって、同じことをしたら自分の子どもも同じように成功するという保証はどこにもない。
 教育の効果は数値化が可能になってきている。
 教育の分野でも、因果関係を明らかにする手法としての実験を行うことが必要。
 そこから得られたデータをもとにして、科学的根拠に基づく教育を行うことが必要である。


 僕は、以上のことに100%賛成です。
 教育においても実験を行い、そしてデータを集めて因果関係を明らかにし、そしてそれを教育に活かすことが必要です。

 ただ僕がこの本で読んで思うのは、そのような実験をしてデータを集めるのは、経済学の手法だ、ということで、この「『学力』の経済学」としているようだ、ということです。

 僕は大学で心理学を学びました。
 心理学でも、実験をしてデータを集め、科学的な因果関係を明らかにすることを行います。

 統計学もだいぶ学びました。
 データを処理するために電卓も買いました。ぼくが大学3~4年のころ(1975~76年ごろ)、電卓がやっと庶民にも手が届くようになったころで、3万円ほどの電卓を買った覚えがあります。

 ぼくは途中で挫折してしまったのですが、コンピュータの授業もありました。

 データ処理が心理学でも必要だったのです。

 心理学の授業では、論文をよく読みましたが、実験の論文です。

 この本の最後に「ランダム化比較試験」について書いてありますが、まさにそのようなことを心理学でも行っていたのです。

 実験を行いデータを集め、そして統計学的な結論を求めるということはは経済学に限らないのです。

 だから「『学力』の経済学」というよりは、まだ「『学力』の統計学」とすれば、納得がいきます。

「適材適所記憶術 中学英単語 の発音記号」のつづき
 jogさまから、きのうの記事「適材適所記憶術 中学英単語 の発音記号」にコメントをいただきました。

『適材適所記憶術 中学英単語』拝見させていただきました
素晴らしい内容ですね。この蓄積は宝物ですね。
「 ð 」はLaTeX用のTIPAのソースでもdhなのですごく覚えやすくて納得です。
ここからは私の勝手な感想です。
一般的な発音記号を将来触れた時にスムーズに移行できるように以下のようにしてはいかがでしょうか。
★アクセント記号は左側に付ける
Longmanでpresentを見るとˈprezəntとあります。pre'zentはpr'ezentとする。
★大文字を使う
独自の発音記号は区別できるようにしておくとよいと思います。
jumpは[J'ʌmp]とする。
差し出がましいコメントで申し訳ありません。お許しください。


 
『適材適所記憶術 中学英単語』を見ていただいたようで、うれしいです。

 そして、貴重なご意見、ご提案をありがとうございます。
 jogさまは、英語にかなり詳しいようですね。英語の専門家なのでしょうか。

 「LaTeX用のTIPA」については、まったく知らなかったので検索してみました。

 TIPA は東京大学の福井玲さんが作られた IPA(International Phonetic Alphabet,国際音声記号;謂ゆる発音記号)のフォントです.


 とありました。一応、納得。

 そのソースに[dh]が使われているのですね。
 同じように考えている人もいて、とても心強く思います。

 ★アクセント記号は左側に付ける
 というご意見。

 採用させていただこうと思います。
 Longmanでは、アクセントのある音節の前に(ˈ)がついているのですね。
 でも、ぼくが教わったアクセントの記号は母音の上についています。

 PCで、母音の上につけるのは面倒だったので後ろにつけたのです。
 少しでもLongmanに近づくのなら、jogさんのご提案に従いたいと思います。

 「独自の発音記号は区別できるように大文字を使う 」にも、なるほどと感心しました。

 ただ、少し検討させてください。

 jogさんのご意見ももっともですが、ぼくは目立たないようにした方がいいのではないか、とも思います。

 この本を使う生徒はたぶん、発音記号ではなく、カタカナ発音を読むのではないでしょうか。ぼくは入門時には正確な発音でなくてもかまわないので、それでいいと思っています。

 大文字にすると、かえってそこに目が向いてしまわないでしょうか。また、大文字はアクセントのあるところと勘違いしてしまわないでしょうか。
 もう少し、考えたいと思います。

 


 jogさまから、コメントをいただきました。ここに貼り付けます。
 jogさま、再度のコメント、ありがとうございます。
ご謙遜なさっていますが、とても立派な高校教師だと推察いたします。
貴重なご意見、よく考えてみます。カード版というのも、ぼくができるかどうか分かりませんが、検討したいと思います。
引用ミスは、こちらで修正いたします。
 

拙いコメントを拾っていただき、ありがとうございます。
高校の英語教員をしています。
英語の知識も能力も普通程度だと思います。
いや、最近は優秀な若者が増えてきているので、平均以下かもしれません…。

授業教材等を作成するのにワープロソフト以外にLaTeXを使うことがあり、発音記号はTIPAを用いています。
そのTIPAを使用していて、今まで何も考えることなく[ ð ] を出力するのに“\dh”を入力してきたんですが、「thの濁音だからdh」という考え方をしたことがなく、「そうだったのか!」と目から鱗が落ちた感じで、頭をすっきりさせることができました。

アクセント記号に関して補足させていただくと、LongmanやOxfordなどの英英辞書の電子辞書版やオンライン版では左側に付けてあるのをよく見かけます。
ちなみに、LaTeXのTIPAの場合は左側に“\'”を付ければいいだけです。

大文字については、おっしゃるとおり他とのバランスが悪くなって、見栄えも損なわれてしまいますね。

英語学習の初心者にとって、[ ʃ ]が[ sh ]、[ ʤ ]が[ j ]、[ j ]が、[ y ]、[ Ɵ ]が[ th ]、[ ʧ ]が[ ch ]、[ ŋ ]が[ ng ]、[ ð ]が[ dh ]であることは大変親しみやすいと思います。
それでもカタカナも発音補助の主となるのであれば、発音記号は一般的なものに戻してもいいのかも…と感じます。

立ちはだかる問題は辞書に載っているような発音記号をどのように入力するか…だと思います。
発音記号用のフォントを入れるか…、jpgなどの画像にして貼り付けるか…などありますが、LaTeXでTIPAを用いるのも一考する余地はあると思います。

LaTeXは超マイノリティかもしれませんが、その利点として発音記号のことだけでなく、同じパターンの繰り返しが得意である点が挙げられます。
具体的には「適材適所記憶術 中学英単語」の各単語を一般書籍のイメージではなく、パソコン画面に表示させる単語カード版に変えることを考えた場合、省力化が可能です。
単語カード版にすることでさらに活用の場が増えると思います。

もしLaTeXを導入されるのであれば『[改訂第6版] LaTeX2ε美文書作成入門』(奥村 晴彦氏・黒木 裕介氏)がお勧めです。






jogさまから、またコメントをいただきました。ここに貼り付けます。

LaTeXパラドックス
LaTeXパラドックス…というのがあります(私が勝手に作った言葉ですが…)。

私「LaTeXを使うとこんなことができるよ」
同僚「便利そうね。でもすごく難しそう…」
私「インストールとか設定とかあるけど、いったん流れを作ってしまえば作業自体は簡単だよ。それで短時間で教材を作ることができるんだ」
同僚「そんなに簡単で短時間でできるのなら、教材作りはあなたにお任せね」

…ということで、前置きが長くなりましたが、LaTeXによるカードのサンプルを作ってみました。
Adobe Readerなどで1画面1ページ表示で改ページしていくとパワーポイントのアニメーションみたいな感じで見ることができます。

\def\num{1}
\def\eng{piano}
\def\ipa{pi\'\ae nou}
\def\kat{ピ{\gt エァ}ノウ}
\def\jap{ピアノ}
\def\kai{ローマ字は習いましたね。\\ piano はローマ字読みすると、[ピアノ] 。そうです。pianoは「ピアノ」のことです。\\ もう1つは覚えました。\\ ただ、発音は [ピエァノウ]という感じです。}
の部分を単語分作れば表示切替の方はLaTeXがしてくれます。



jogさま
 コメント、ありがとうございます。
 「LaTeXパラドックス」おもしろいですね。

 これならぼくでもできそうな気がします。
 いま、漢字の学習書、中学数学の改訂など、やりたいことがあります。
 それらが一段落したら、トライしてみたいです。


適材適所記憶術 中学英単語 の発音記号
 Yoji著「適材適所記憶術 中学英単語」の発音記号は、一般に認められているのではなく、ぼくが考えたものがいくつか入っています。英語入門者に入門しやすくするためです。 できるだけ新しい記号(文字)を導入しないようにしたのです。そのつもりで読んでください。
 [ æ ][ ə ] [ ʌ ] [ ɔ ] [ ː ] はそのまま使います。

 まず、アクセント記号について
 この本ではアクセントのしるしはアクセントのある文字の右横に(')をつけました。

 それで、next は [ne'kst ネクスト] になっています。これはパソコンで入力しやすいからです。
 
[ ʃ ] は、そのまま[ sh ] で表します。だから、dish [di'sh ディシュ]
 [ ʤ ]は、[ j ]。Japan[jəpæ'n ヂャペァン]
[ j ]は、[ y ]。young [yʌ'ng ヤング]
[ Ɵ ] は、[ th ]。thank [th'ænk せァサンク]
 [ ʧ ] は、[ ch ]。lunch [lʌ'nch らンチ]
 [ ŋ ] は、[ ng ]。song [sɔ'ng ソング]
[ ð ] は、[ dh ]。with [wi'dh ウィず]
  これは説明が必要ですね。[ ð ] は[ Ɵ ]のにごった音です。[ Ɵ ] =[ th ]、[ t ]のにごった音は[ d ]。だから、[ ð ]=[ dh ]としました。
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