セルフ塾は,セルフラーニングの世界です。独学,独習。教わるより,学を重視。 塾のできごと,セルフラーニングの方法,英語,数学などの情報を発信するつもりです。

時速の問題、比例、反比例の式を導く
 次のような問題がよく出ます。

「時速xkmで y時間進むと 120km進む。yをxの式で表せ。」


または

「時速60kmで x時間進むと y km進む。yをxの式で表せ。」


 通常は、比例の式なのか反比例の式なのかを判断し、
比例の式だと判断した場合は、y=axとし、比例定数を書き込みます。

 また反比例と判断した場合は、y=a/x として式を作ります。

それを「田の字表」でやってみます。

まずは、「時速」の意味をはっきりさせます。
時速というのは 1時間あたりにすすむ距離のことです。

 だから時速xkmという場合、1時間にxkm進むということです。

 それで、時速xkmで y時間進むと 120km進むという場合

 次のような田の字表に整理します。
 田の字表では、左下の部屋は1とします。
左右の部屋の単位は同じにし、上下は対応する値が入ります。

 すると次のようになります。



xkm120km
1時間y時間

 これを田の字表を解く方法で、タスキにかけて イコールで結びます。

 すると xy=120

 y= に直すために両辺をxで割ります。

 するとy=120/x

これで出来上がりです。

次は、
時速60kmで x時間進むと ykm進む。yをxの式で表せ。

これも田の字表にすると、次のようになります。

60kmykm
1時間x時間

 タスキにかけてイコールで結びます。

 すると、y= 60x

 これで出来上がりです。

 このように、田の字表でやると、比例の式なのか反比例の式なのか判断できなくても式を導くことができます。

「田の字」って何?

 なぜ田の字表では、左下が1か、の質問メール
 前回、前々回のこのブログで「なぜ田の字表では、左下が1か」を書きました。
 それを書いたのは、Ozさまから、質問メールをいただいたからです。
 前後が逆になりますが、その質問メールをここに掲載いたします。

 Ozさまがよく考えて、子どもに教えたり、学んだりしていることが伝わってきます。

仲松庸次さま
初めまして。ご著書の「田の字表なら解ける・わかる・点がとれる!」を購入させいただき、読んでいます。
セルフ塾のブログも、過去ログを過去から順次見せていただいております。まだ2009年が終わったところですが。生徒さん方が主体的、積極的に学んでいる塾ですね。

さて、この田の字表で、疑問があります。もしもお時間ありましたら、お返事いただけると幸いです。
疑問というのは、なぜ「1」、「1単位」が左下か、ということです。
左上ではだめでしょうか?

あ!なんだか「なぜ1位なんですか?2位じゃだめなんですか?」と響きが似てしまいましたが、そんなあげ足とりのようなつもりではありません!
何か意味がきちんとありそうなので、教えていただけないでしょうか、という気持ちです。

私なりに考えてみました。
左上がいいのでは?と思う理由は
ノートなどに書くときは、左→右 上→下と書いていく。左上が起点になるのが自然ではないか?
ということです。また、これと関連しますが、
比例、反比例を表で表すときは、普通上の段をx、下の段をyとする。
正比例の表で、xが1のときのyの値がそのまま変化量なので、左上が1になっているのが
やはり感覚的に自然ではないか?

そして左下の方がよいと感じられる点は
グラフの第1象限では原点が左下である。「1単位」は、原点のようなもの?で、
右下の数字、左上の数字は、それがグラフ上のx,yに当たるということで
表ではなく、グラフに感覚的に近い。

ということです。

実は私は、1年半前にフィリピンから日本に来た小学6年生の男の子の家庭教師をしています。
彼に算数を教える中で、田の字表に似たものを使っていました。でも全然系統的になっていませんでした。
「比」や「速さ」の問題で、使っていたのですが、
とりあえず対応するものを横に並べる。4カ所のどこかに「1」が来る。それはどこかを決める。
同じ単位どうしが並ぶようにする。・・・ということで、「1」がどこに来るかは、そのときそのときで違っていました。そしてななめの掛け算ではなく、同じ単位の方向に、同じ計算をすることで、未知数を求めると、教えました。方程式が使えないから、ですね。

ご著書を読ませていただいて、そうか、1は左下、と決めておけば、表をつくるとっかかりになりやすいのだ!と思いました。また、こんなに応用範囲が広いのにも驚きました。

彼は少し前に、学校で比例、反比例の単元を学習していますが、そこで「なぜ1が左下?」の疑問が出てきたのでした。上でも説明しましたように、比例の表とは違ってしまうなあ、と思ったことからです。
でも、グラフの形態に似ている?ことにも魅力を感じます。
いえいえ、それらは私が勝手に考えてみたことですから、全然違う理由かもしれませんね。

1年3カ月ほど前に教え始めたフィリピン人の彼は、今ではかなり日本語は上達しましたが、始めはいろいろ図解などして工夫して教えました。そういう中で「田の字」に似た、感覚的にとらえられる表を使うようになりました。
彼と、中学の勉強もいっしょにやるかどうかはまだ決まっていないのですが、
もしそうなるなら、きちんとした「田の字」の考え方で(私のカオスな表でなく…)教えると、彼の良い武器になるのではないかと思っています。

長文になりまして失礼いたしました。お忙しいところ申し訳ありませんが、もしよろしければご回答いただけると嬉しく思います。 






「田の字表」は、左下が1でなければいけない。左の2つの部屋で秒速、圧力、密度などを表す。
 前の記事
selfyoji.blog28.fc2.com/blog-entry-2612.html
を深夜に書き、目が覚めた時に、
やはり「田の字表」は、左下が1がいい、いや左下でないといけない、という以下の考えが浮かびました。

 秒速を考えてみます。
「秒速30mで進む物体が4秒間では何メートル進みますか」、という問題を例にして説明します。

「田の字表」にすると次のようになります。

30mxm
1秒4秒

 秒速30mというのは、1秒間に30m進むということです。
「田の字表」で整理すると、左下が1秒その上が30mになりますね。

 僕は生徒たちに、「左側の2つの上下の部屋で秒速を表すんだよ」と、言います。

 左の2つの上下を分子と分母と考えます。
 すると 1秒 分の 30m になります。

 横書きの分数に表すと 30m/1秒です・。

 分数の場合、分母の1は省略されるので、 30m/秒になります。

 このように考えると、左側の2つの部屋で秒速を表すということを分かってもらえると思います。

 そうするためには「田の字表」の左下が1でなければいけないのです。

 また、僕は次のようなことも、よく生徒に言います。

 「単位はヒントだよ」と。

 例えば、問題の中に「30m/秒」が出た時、その単位を見ます。
m/秒 になっています。

 mが分子で、秒が分母です。つまり、上がmで、下が秒です。

 だから、「田の字表」で考えると、上の2つの部屋はがmで、下の2つの部屋が秒になるんだよ、

 そして、左下は、いつも1だから、ということで機械的に次のところ
までは「田の字表」を埋めることができるよ、

と教えています。
m
1秒

 このことは、もちろん圧力、密度、単価などにも言えることです。

 こう考えると、「田の字表」の左下を 1にした方が、ずっといいことがわかります。

   このようなことは、常日頃生徒たちに語っていることですが、田の字表が、なぜ左下が1かということと深く結びつけて考えていませんでした。


 前の記事にも書きましたが、「田の字表」は、最初は麦の芽出版「楽しい算数」からお借りしたものです。

 その著者たちはそこまで見通していたのでしょうね。すばらしいです。

 また、今回改めて「田の字表」について考えさせてもらったのは、Ozさんからのメールのおかげです。どうも、ありがとうございます。

「田の字表」では、なぜ左下を1にするのか
 Ozさんから、質問メールをいただきました。
 Ozさん、ありがとうございます。

 「田の字表」の本を読まれたそうです。

 質問は、
「なぜ田の字表では左下を1にするのか、左下がいいのでは」
とのことです。

 メールの一部を引用します。
 

私なりに考えてみました。
左上がいいのでは?と思う理由は
ノートなどに書くときは、左→右 上→下と書いていく。左上が起点になるのが自然ではないか?
ということです。また、これと関連しますが、
比例、反比例を表で表すときは、普通上の段をx、下の段をyとする。
正比例の表で、xが1のときのyの値がそのまま変化量なので、左上が1になっているのが
やはり感覚的に自然ではないか?



 お答えします。
 まず、断っておきたいのは、田の字表は僕がゼロから作り上げたものではないということです。

 以前、麦の芽出版社から「楽しい算数」という学習書が出ていました。水道方式のとてもいい本でした。そこに田の字表があったのです。

 それを、ぼくは、いろいろ創意工夫をし、発展させたつもりです。

 その麦の芽出版社の表は、「左下が1」でした。僕はそれを踏襲したのです。それでいいと思ったのです。

 ここではその本がなぜ左下を下にしたのか、僕の想像も含めて書きます。

 まず、最初は掛け算です。

 1皿に3個のリンゴがのっている皿が、4皿ある。リンゴは全部で何個か。

 次のような絵になりますね。
ringo.jpg

 それを表のようにします。1皿3個、4皿ではいくらかです
ringo2.jpg

 この時に、1皿が左下の枠に入っています。

 これをタイル図で表してみます。次のようになります。
tairu_20111113013536.jpg

 水道方式ではタイルを用いて考えるので、このような図にするのです。

 それを数字の表にします。つまり田の字表です。ここでも左下に1がはいっています。
 
3個?個
1皿4皿

 このような経過を経て、左下が1になったと考えています。

 だから、絶対に左下が1でなければいけないというものではないでしょう。

 今、頭に浮かんだのは洗濯ばさみです。
 1つの洗濯ばさみに3枚ずつ紙を挟みます。
 4つの洗濯ばさみだと何枚になりますか、というのをイメージすれば、左の上が 1ということになります。もっといい例が浮かべばいいのですが。

 なお、ぼくも、Ozさんと同じように、関数のときは、左上が1がいいなと思いました。


この記事は深夜に書いたのですが、その後眠り,目が覚めた時に、
やはり田の字表は、左下が1でないといけない、という考えが浮かびました。

これからそれを次の記事に書きます。

「田の字表」は、左下が1でなければいけない。左の2つの部屋で秒速、圧力、密度などを表す。


田の字表の作り方
 僕は「田の字表」の本も出しましたし、このブログでもいろいろ書いてきました。



 「田の字表」は、文章題の苦手な人でも、ある程度機械的にやって、問題を解くことができます。

 今回は「田の字表」の、簡単な整理の仕方を紹介します。もちろん中学生にもそのように教えています。

 例えば
「80km/時で進んでいる車が 120kmを進むのに何時間かかるか」という場合です。(

(km/時)という単位が出た段階で、「田の字表」は
次のところまでは機械的に整理できます。

kmkm
1時間  時間

 (km/時)は、分数の「時間分のkm」を1行に入るように横に並べたものです。
 だから、「時」が下の部屋で、「km」が上の部屋になります。
 「田の字表」の基本的な型では、左下が「1」です。

 そして、次に速度、時速の意味を、きちんとを考えさせます。

 80km/時というのは、1時間に80km進む、ということです。
 この速度、時速をきちんと理解していない生徒がとても多いです。

 「田の字表」では、時速とは何かを意識しながら整理していきます。だから、理解も深まるのです。

 「みはじ」「はじき」は、本当に機械的に文章題を解く方法ですが、そういう点で「田の字表」はすぐれています。

 80km/時が、1時間28時kmだということですから、1時間の上の部屋は80kmになります。

 横の単位は一緒だよ、ということも強調します。

 左下が1時間ですから右下の単位は「時間」です。この例題では時間が分からないので、「x時間」になります。

 そして左上が80kmと単位はkmですから、右上もkmです。
だから120kmです。

80km120km
1時間x 時間

 このように、単位に着目して「田の字表」を整理していけば、簡単に整理することができます。

 「田の字表」が整理できれば、式は機械的になります。もちろん、最初導入するときは、なぜかけ算か、なぜわり算か説明しますが、一応理解すれば機械的でいいと思います。

 中学生の場合は、たすきにかけて=で結び、方程式を解きます。

 小学生は方程式が解けません。
 だから、右上が分からないときは、左上×右下
 左上が分からないときは、右上÷右下
 右下が分からないときは、右上÷左上
 というのを覚えてもらって解かせます。

 速度に関限らず、圧力、密度なども単位に着目すればかなりかなりのところまで「田の字表」を整理できます。

  す「はじき」「みはじ」は、「速さ」の問題にしか使えません。しかし、「田の字表」は、圧力、密度、濃度、湿度など、多くのことに使うことができます。中学理科で学ぶことのほとんどは「田の字表」でできます。

 そして「田の字表」の整理をすることにより、どういうことが言われているのか文章の理解も深まると思っています。

 つまり機械的に「田の字表」を整理しながら、意味もわかっていくということです。
 我田引水かもしれませんが、結構いいものだと思っています。
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