FC2ブログ
セルフ塾は閉めましたが、そのままの名前でブログを続けます。独学,独習。教わるより,学ぶを重視。 セルフラーニングの方法,英語,数学などの情報を発信するつもりです。

文字式はなぜ難しいか,ピアジェの発達段階
 前のページでも紹介しましたが,いま中学1年生は文字式をやっています。文字式はとても難しいようです。

 なぜ,難しいのか考えてみました。

 スイスの発達心理学者に,とても有名なピアジェ(J.piaget)がいます。もうなくなったのですが,
 かなり難しい理論です。もう何冊も読んだのですが,分かった,とまだまだ思えません。

 彼の発達段階説(4つの発達段階)があります。

 少しだけ詳しくは
http://www5b.biglobe.ne.jp/~moonover/psy/piajet.htm

感覚運動期(0~2才)
前操作期(2~6,7才)
具体的操作期(6,7~11,12才)
形式的操作期(12~13,14才)
この青年期の初めの頃、一生続く形式的、抽象的思考操作が可能になる。科学実験も確実に行えるようになり、「もし~であれば」と、いった、仮説演繹的思考も行えるようになる。

 形式的操作期というのは,12~13,14才ですから,ちょうど中学生になったばかりのころです。
 もちろん,これはその年になれば自然にその段階になるというわけではありません。環境的影響も受けます。つまり,学校教育をまったく受けなければその段階にはまずいけないでしょう。極端な例は
http://selfyoji.blog28.fc2.com/blog-entry-237.html


 ここで着目したいのは,

 形式的操作期になって,抽象的思考ができるようになるということです。

 文字式は,抽象的思考に入ります。

 「ある数をmとする」というとき,mはどの数でもいいわけです。これはかなり抽象的なものです。

 りんごが3個ある・・・これは具体的です。目の前にりんごを置くこともできますし,絵を描くこともできます。イメージもしやすいです。

 ただ,3という数字は,りんごが3個でも3,みかんが3個でも3,馬が3頭でも3です。
 これは数における抽象です。
 それについては,以下のページでもふれました。

http://selfyoji.blog28.fc2.com/blog-entry-249.html

 3,三,みっつ というのもけっこうな抽象ですが,これは幼児期に学ぶことができます。

 このように抽象的思考はそれなりに幼児期,小学生でも行っていますが,中学の文字式で急にその抽象度が増すように感じます。

 だから,その思考段階に至っていない子どもたちは,文字式につまずくのです。

 文字mは,3であっても4であっても5であっても,いや155であっても構わない数を表す,と言われると頭が混乱するのですね。

 難しいピアジェの理論はぼくにもよく分かりません。ただ,文字式というのはこれまで小学生のときに学んだものとは思考段階が異なり,違う思考パターンが必要になるということです。だから,学ぶものにとっては難しいものだ,ということを私たち指導者は心得ておく必要があります。


 なお,文字式は別に難しくないよ,という人もいるでしょう。

 確かに,文字式の計算ができるようにするのはそれほど難しいことではありません。

 2a+3a=5a, 3a×2=6a などの計算は,きちんと意味を理解しなくてもできるようになります。
 ぼくがここでいいたいのは,その意味するものです。それが分からないと文章問題を解くことができないのです。
スポンサーサイト




3つの連続した数は,x,y,z ????
 中学1年生は,いま数学で文字式を学んでいます。

 昨日,次のような珍解答を見ました。

【問】 真ん中の数をxとして、3つの連続した数を表しなさい。

答え( w , x , y )

 ときどき見ます。もう何年も前ですが,最初は笑ってしまいました。

 しかし,考えたらありうる間違いです。1年生は中学生になってアルファベットを学び,学校のテストでも,アルファベットを書かせる問題が出ます。

【問】かっこを埋めなさい。

 (  ),x ,(  ) 

 これが英語の問題なら間違いなく, w,x,y ですから。

 それにしても文字式の理解は難しいものです。これも分かったしまった人には分からない苦労があるように思います。

 分かってしまうと,分からなかったときのことが分からないものです。

 何か禅問答みたいですが,真理だと思います。

 だから,こんなことも分からないのか,となってしまう。いま,自分を戒めているところです。
Copyright © セルフ塾のブログ. all rights reserved.