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セルフ塾は閉めましたが、そのままの名前でブログを続けます。独学,独習。教わるより,学ぶを重視。 セルフラーニングの方法,英語,数学などの情報を発信するつもりです。

「つりあい」と「作用・反作用」
 きのう,受験生が1,2年の復習問題をやっていて,質問に来ました。

 『次の図で,「つりあい」の関係にあるのは,どれでしょう,』という問題です。

 「つりあい」と「作用・反作用」の区別はけっこうめんどうです。多くの参考書はかんたんに説明しているだけです。たぶん,あれだけで理解できる生徒はほんのわずかでしょう。

 ちがいよりも似ているところが多いです。2つの力があるとき,

 「つりあい」も「作用・反作用」も2力の大きさは「等しい」
 「つりあい」も「作用・反作用」も2力の向きはどちらも「逆向き」
 「つりあい」も「作用・反作用」も2力は一直線に並ぶ

 だから,一見では分かりません。

 違いは,その力が何に対して働いているのか,です。ここのところをかなり強調して教えてあげないと生徒は「つりあい」と「作用・反作用」の違いを理解してくれません。

(結論)
 「つりあい」では,2つの力は同じ物体に働いています。
 「作用・反作用」では,2つの力は異なる物体に働いています。

 机の上に本があります。
turikaisayouhannsayou.jpg
 A図では,地球が本を引いています(重力)。力は「本」に働いています。
  そして,机が本を押しています(垂直抗力)。力は「本」に働いています。
  どちらも「本」に力が働いています。
  これが,「つりあい」です。


 B図では,本が机を押しています(重力の移動)。力は「机」に働いています。
  そして,机が本を押しています(垂直抗力)。力は「本」に働いています。
  ひとつの力は「机」に,別の力は「本」に働いています。
  これが,「作用・反作用」です。

 「作用・反作用」では,
AがBに力をおよぼし,
BがAに力をおよぼす。 というように,主語と目的語が逆の関係にあります。

 さて,きのう生徒が質問に来た問題の図は次のものです。
tennjoutoomori.jpg
 下からいきます。
 (力)オは「地球」が「おもり」を引いています。重力です。
 この図には出ていませんが,「おもり」が「地球」を引く力もあります。この2力は「作用反作用」です。
 「地球」が「おもり」に作用
 「おもり」が「地球」に作用 逆の関係にありますね。
 (この場合,どちらが「作用」でどちらが「反作用」かのちがいはないと思います)
(力)オのそばに「おもり」と書きます。力がおもりに作用しているからです。

 さて,その力が移動して,(力)エになります。エはおもりが糸を引いています。エのそばに「糸」と書きます。
 (力)ウは,糸がおもりを引く力です。

 ウとエは,
 おもりが糸に作用し,
 糸がおもりに反作用というように逆の関係なので,「作用反作用」です。

 (力)アは,天井が糸を引く力。
 (力)イは,糸が天井を引く力。

 逆の関係なので,アとイは作用反作用です。

 作用したものを書き込んだ図は次のようになっていますね。
tennjouomorisayou.jpg
 アとエの力はふたつとも「糸」に作用しています。この2力は「つりあい」の関係にあります。

 ウとオの力はふたつとも「おもり」に作用しています。この2力は「つりあい」の関係にあります。




この本は「セルフ塾のブログ」の記事の中から、中学理科(物理)に関するものを集めたものです。

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