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セルフ塾は閉めましたが、そのままの名前でブログを続けます。独学,独習。教わるより,学ぶを重視。 セルフラーニングの方法,英語,数学などの情報を発信するつもりです。

バスカヴィル家の犬
バスカヴィル家の犬―新訳シャーロック・ホームズ全集 (光文社文庫)

 きのうは,塾の生徒駿くんと「バスカヴィル家の犬」について書きました。

 ぼくもその本は駿くんの後を追いかけるようにして読みました。おもしろかったです。こういう探偵本は大好きでもあります。アガサクリスティーが特に好きでむかしはよく読みました。

 さて,内容もおもしろかったのですが,「解説」もおもしろかった。一番あとにある解説,島田荘司さんの「私のホームズ・・・バスカヴィル家の犬と忘れられたバートラム・フレチャー・ロビンソン」がおもしろかったです。

 「ドイルがホームズを個人的に毛嫌いしていた」「(ドイルは)ホームズを殺し」
 というのも初めて知りました。たぶんホームズファンにとってはよく知られているのでしょうね。

 しかし,その後,この「バスカヴィル家の犬」が出版されるのです。

 

 ブリトン号の船上でドイルは,旧知の,魅力ある若者,バートラム・フレッチャー・ロビンソンとばったり再会する。
 (中略)

 かくしてドイルはロビンソン邸を訪れ、パートラムは自作の探偵小説、「トーマス・ハーンの謎、ダートムア物語」という自信作をドイルに読んでもらう。ひまつぶしのつもりで読みはじめたドイルだったが、一読後、大いに感心する。そしてこれは出版されてよいと判断し、ホームズものを出版してくれていたロンドンのスミス・アンド・エルダー社を紹介する。

 ところがこの原稿が、思いもかけない展開をニ人にもたらす。ドイルの推薦文とともに郵送されてきた「ダートムア物語」をー読した編集者、レジナルド・スミスは色めきたち、原稿を社内に回覧したうえで、重役も含めた編集会議を開く。そしてこれこそはホームズものに改造が可能な物語であり、読者が待ちこがれるシャーロック・ホームズの劇的帰還を語る長編の、背景にふさわしいと判断する。

そこで全員一致で、以下のような手紙をパートラムに送ることを決定する。大変興味深い作であり、当社は出版したい。そこで「ダートムア物語」ものちに別個出版するし、千語について百ポンドをお支払いするので、当作の探偵を、すでに成功しているシャーロック・ホームズ氏に変えてもらえないだろうか。新作ホームズものにはバートラムの名前も入れるし,挿し絵はバジェット氏が担当する。こうした条件を了承してもらえるよう、ドイル氏も口説いてもらいたい・・・。

パートラムはこの提案を受け入れ、ノーフォークのクローマーにあるロイヤル・リングス・ホテルでドイルと会い、レジナルド・スミスからの手紙を見せる。しかしドイルは、

「こんな提案に応じる必要はないだろう」と当初は突っぱねる。

しかしスミス・アンド・エルダー社は巨額の報酬をドイルに提案し、ドイル自身、パークヒルのロビンソン邸や、周辺のダートムアの風情が大いに気にいったので、以降三度も訪れ、結果としてこれが取材になって、これも気にいっていたパートラム作の「ダートムア物語」の内部に、久万ぶりにあの懐かしいシャーロック・ホームズの端正な姿が見えるようにもな っていた。


 このような裏話があったとはおもしろいです。
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