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セルフ塾は閉めましたが、そのままの名前でブログを続けます。独学,独習。教わるより,学ぶを重視。 セルフラーニングの方法,英語,数学などの情報を発信するつもりです。

加藤周一の「読書術」
 先日は,徒然草の「見ぬ世の人を友とするぞ」について書きました。


 ぼくが大学生に入学したころに読んだ本に加藤周一の「読書術」があります。
 ぼくが読んだのはカッパブックスですが,画像がないようなので,岩波文庫のものを載せます。


 そのp24から引用します。

私は学生のころから、本を持たずに外出することは、ほとんどなかったし、いまでもありません。いつどんなことで偉い人に「ちょっと待ってくれたまえ。」とかなんとかいわれ、一時間待たせられることにならないともかぎりません。そういうときにいくら相手が偉い人でも、こちらに備えがなければ、いらいらしてきます。ところが懐からー巻の森鴎外をとり出して読みだせば、私のこれから会う人がたいていの偉い人でも、鴎外ほどではないのが普通です。待たせられ るのが残念などころか、かえってその人が現われて、鴎外の語るところを中断されるのが、残念なくらいになってきます。なにも偉い人にかぎらず、この人生に私たちを持たせる相手は、いくらでもあるでしょう。その相手が歯医者でも、妙齢の婦人でも、いや,すべてこの国のあらゆる役所の窓口でも、私が待たせられて、いらいらするということは、ほとんどありません。次の急な約束をひかえていないかぎり、また、待つ場所が肉体的苦痛をあたえるような場所でないかぎり、私はいつも血わき肉おどる本をもっていて、その本を読むことは,歯の治療や、役所の届け出や,妙齢だが頭の鋭くない婦人との会談よりは、はるかにおもしろいからです。


 徒然草の「見ぬ世の人を友とするぞ」に通じますね。森鴎外の本を取り出せば,もう鴎外と友になっておしゃべりを楽しんでいるようなものです。

 ぼくは,その本を読んでから,ポケットにいつも本を持って出かけるようになりました。ちょっとした時間があると本を広げました。

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小学生の漢字の練習
 小学生には,漢字の練習が大切です。日本人は漢字の読み書きがなによりも基本ですね。漢字が読めなければ自分で学習することができません。日常生活でも不自由になります。

 漢字の学習もルーティン化(毎日のきまりきった作業)することが必要です。

 塾では,清風堂書店 岸本裕史監修/桝谷雄三編集の「漢字習熟プリント」{小学1~6年生(全6巻)、手書き、B4判、税込価格/各1,365円(本体価格1,300円+税)}と
新漢字習熟プリント―子どもにやさしい手書きプリント (小学4年生)

 それと,旺文社「小学漢字1006字の正しい書き方―書き順・音読み・訓読みがすぐわかる 」{価格:¥ 630 (税込)文庫 サイズ}を使っています。
小学漢字1006字の正しい書き方―書き順・音読み・訓読みがすぐわかる (Obunsha study bear)

 塾で作成した「漢字学習ノート」に,
 ①読み方(音・訓),②書き順(大きく一字書き,書く順に番号をつける),③部首,そして④練習,⑤単語(習熟プリントから写す),⑥短文(習熟プリントから)を書きます。
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 1日教科書の新出漢字3文字ずつをします。

 本当は,漢字の意味も書き写したいのですが,上の2つプリントと本にはないのでやっていません。

 家庭では,普通のノート1ページに何をどう書くか,決めましょう。とにかくパターンを決めることが大切です。

 子どもが書いたら,それをチェックします。

 塾では,ちゃんと書いているかどうかをチェックしながら,単語,短文を正しく読むことができるかどうか,テストします。「音・訓」の読み方の部分を手で書くし,単語,短文を読むことができるか,読ませてみるのです。読めなければ,「はい,ちゃんと覚えておいで」と言ってもどします。

 そして,塾では次の日に書取のテストをします。書取用のテスト用紙を準備しています。といっても原稿用紙のようなものを印刷してつづっただけのものです。家では,市販の原稿用紙ノートを使えばいいですね。

 それに,前回書き写した単語,短文の読み方をひらがなで右の方に書きます。これは前回覚えた読み方をまだ覚えているかどうかのテストにもなります。思い出せない場合は,空欄にしておきます。そして,それをぼくらがチェックします。間違えていたり,空欄がある場合は,訂正させます。自分でプリントを見て確認するのです。

 これで,読みのテストと同時に,書取のテスト用紙ができあがりました。子どもが自分自身で作成した書取テスト用紙です。

 次に,子どもたちはノートに2回ずつ単語,短文を書いて練習します。練習したのは正しく書けているかどうか,ぼくらがチェックします。間違えていたら書き直させます。きちんとできたら,書取のテストです。テストですから,ノートや本は見ないで書くのです。分からないところは空けておきます。それをぼくらがすぐにチェック。赤ペンで○をつけていきます。間違えたところはチェックです。間違えた字は再度練習します。このようにして全部できたら漢字の練習は終わりです。

 30分くらいの作業です。これだけやっていればかなりの漢字力がつきます。

 前にも書きましたが,何をどのようにすればいいのか,決まっていれば,子どもたちはさっさと自分で作業します。要するにルーティンになるのです。だから,こちらも楽です。

 お母さんは,テーブルで何か家事をしながら子どもがやったことをチェックするだけでいいのです。

見ぬ世の人を友とするぞ
 「魚を与えれば一日の飢えをしのげるが、魚の釣りかたを教えれば一生の食を満たせる」ということわざがあります。その通りですね。

 学習においては,知識を一つ与えたら,一つだけ賢くなる,しかし,知識を得る方法を教えたら,一生学ぶことができる,というところでしょう。

 だから「学び方を学ぶ」というのが大切です。

 その「学び方」で一番大切なのは「読書」です。ぼくもインターネットでいろいろ検索します。キーをたたいたら,欲しい情報が入ってきます。インターネットによる学び方も知っていたほうがいいですね。

 しかし,まとまった知識をしっかり深く学ぶには,やはり読書です。インターネットが読書に替わるということは今後もないと思います。

 だから,しっかり読書をして欲しいです。そして,読書をする力,読書をする習慣をつけて欲しい。
 なぜ,読書か。

 吉田兼好の随筆「徒然草」第十三段を引用します。

ひとり燈火(ともしび)のもとに文(ふみ)をひろげて見ぬ世の人を友とするぞ、こよなう慰むわざなる。
文は、文選(もんぜん)のあはれなる巻々、白氏文集(はくしもんじふ)、老子のことば、南華(なんくわ)の篇(へん)。この国の博士(はかせ)どもの書ける物もいにしへのはあはれなること多かり。


 橋本 治 (著)「絵本 徒然草〈上〉」の訳です。

ひとりで灯りの下に本を広げて「見ぬ世の人」を友にするってさ、とんでもなく慰められることだよな。
本は、『文選』のジーンと来る各巻、『白氏文集』『老子』『荘子』、この国の学者達の書いたのでも、昔のはジーンとくるのが多いよな。


 「見ぬ世の人を友にする」,まだ会ったことのない人,いやもうすでに亡くなった人,遠い外国の人,そういう人を友にして語らうことが,読書ではできるんです。

 カフカは,遠いチェコの人です。そして,だいぶ前に亡くなっています。しかしぼくらは彼の小説を読むことができます。彼がぼくを友と思うことはありませんが,ぼくが彼を友と感じながら読むことはできます。

 本はそれを書いた人が自分の思いを凝縮してそれにこめているのです。読書をすることによって,それを直接ぼくらはその著者から聞くことができるのです。それこそぜいたくなことです。
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