FC2ブログ
セルフ塾は閉めましたが、そのままの名前でブログを続けます。独学,独習。教わるより,学ぶを重視。 セルフラーニングの方法,英語,数学などの情報を発信するつもりです。

理解力のない子の世界をのぞく
 Oさまからメールをいただきました。ありがとうございます。


 

仲松様

 こんばんは。再びブログに取り上げていただき、あいかわらず恥ずかしい気持ちです。

 色鉛筆識別法、お褒めいただいて光栄です。私の塾はそれぞれの講師が一人親方のように働いていて、なかなか知識の共有ができないのです。(忙しすぎて話す暇がないのも一因ですが)自分のやっていることが正しいのどうかについて、いつも一人で考えています。

 私が一緒に勉強しているのは、世間で言う「落ちこぼれ」レベルの学力の子どもさんばかりで、特別支援学校に通学している子もいます。図形の問題は空間認知の力が絡んでくるので、不得手になりやすいようです。今の時期の中2だと、確率がありますよね。これの「場合の数」や「樹形図」も毎年苦戦します。確率の概念を教えることが、そもそも難しいですね。自分が不甲斐なく感じます。

 文系大学卒から流浪を重ねて今の職場にたどり着きました。教えてできるようになっていく子どもさんを見るのは嬉しいもので、やりがいのある仕事だと思います。ただ、日本の教育はできない子へのフォローが苦手なのだなあ、と感じさせられます。生徒の数が多く、先生は忙しい。特別支援学校などに通学すると、下手するとろくに算数も教えてもらえない。まあ、だから私のような者にも仕事を戴けるんでしょうけど・・・



 ぼくの塾にもかなりの「落ちこぼれ」がいます。ぼくの尊敬する遠山啓先生は、「落ちこぼれ」ではなく、「落ちこぼし」だと言っています。自分で落ちこぼれていくのではなく、教育体制が悪くて「落ちこぼし」ているということですね。Oさんが書かれているように、「日本の教育はできない子へのフォローが苦手」だということですね。

 さて、学力が低い生徒を教えているととても勉強になります。

 学力の高い生徒を教えるのは、とても楽です。その問題を自分が解くことができて、自分で解いた方法を話していれば、それで理解してくれるのですから。自分なりの解き方を工夫もしてくれます。ほっていても伸びていきます。

 でも、学力が低い生徒は、そうはいきません。

 ぼくも含めて、教える仕事をしている人は、基本的に学生時代には、成績がよかった人です。だから理解力もある。

 しかし、自分が簡単に解けた問題を、自分が理解したとおりに説明しても、学力の低い生徒は理解してくれません。

 だからその生徒が分かるように説明してあげなければいけません。自分の世界ではない、まったく新しい世界です。理解力のない生徒がいだいている世界をつかまないとその生徒は分かってくれないのです。

 Oさんが書かれている図形もそうです。
 ぼくらにすれば、当たり前に描かれている図形が見えないのです。
 「隠し絵」というのがあります。ごちゃごちゃした絵のどこかに動物の絵などが描かれている。
 見える人には、すぐ見えるのですが、見えない人にはどうしても見えない。
 ああいうものでしょうか。
「ちゃんと見れば分かるじゃない」と分かる人はいいます。しかし、それが見えないのですね。

 それで、教え方の工夫が始まります。分からない生徒が分かるようにするためにはどうすればいいのか。工夫の毎日ですね。

 理解力のない生徒は、ぼくらの教え方をきたえる、きびしい先生なのですね。

 Oさんも、そのような中で「色鉛筆識別法」を編み出してきたのだと思います。

 分からない生徒を分からせるには、こちらが変わらなければいけないのですね。生徒が描いている世界を理解して、それでも分かるやり方を工夫しなければいけないのですね。

 そういう子は、とんでもない考え方をすることがあります。そして、ありえない答えを出します。

 そういうとき、ぼくは
「なぜ、そんな答えになったの? どう考えたのか教えて。叱っているんじゃないよ」と言うことがあります。
 ぼくの知らない世界を見たいのです。

 Oさんも書かれているように
「教えてできるようになっていく子どもさんを見るのは嬉しいもので、やりがいのある仕事」です。

 教え方を工夫し、それによって子どもが理解してくれたときのうれしさは格別です。
スポンサーサイト



Copyright © セルフ塾のブログ. all rights reserved.