FC2ブログ
セルフ塾は閉めましたが、そのままの名前でブログを続けます。独学,独習。教わるより,学ぶを重視。 セルフラーニングの方法,英語,数学などの情報を発信するつもりです。

「私のお母さん」は複数
 きのう、「理解力の低い生徒は小さな石にもつまずく」ということをかきました。
いい学び手はいい教え手にあらず

 数週間前のことです。次のようなことがありました。

 Y君が英語の間違い直しにやってきました。三単現のsが付いていません。
 いつものような調子で次の問い掛けをしました。Yくんと何度もやってきたことです。

「基本か三単現かは何を見て判断する?」

Y君「主語を見る。」
(基本か三単現かの判別法は本の一番最後の方に書いてあります。それをちらちらと見ながら答えています。以下、ずっとそうです。見ながらでも判断していき、それがそのうちに身に付けばいいと思っています)

「では、この文の主語は何?」

「私のお母さん」

「そうだね。では、主語がどういう時に三単現で、どういう時には基本なの?」

「主語が単数の時に三単現で、複数の時には基本。ただし IとYouは例外で単数でも基本になる。」

(1年の英語では現在時制しか出ないので、それだけの判断で三単現かそうでないかを判別できます。そしてセルフ塾では三単現ではない場合は「基本」として教えています。)

「この文の主語は私のお母さんだったね、では、この文は三単現?それとも基本?」

Y君「基本。」

僕「ええ!、もう一度聞くよ。主語がどういう時に三単現でどういう時に基本なの?」

「主語が単数の時に三単現で、複数の時に基本。」

 見分け方はわかっています。
「では、単数って何? 複数て何?」

「単数は1つのもので、複数は2以上のもの。」

 単数と複数の区別もよくわかっています。これまで何度もやったことなので、身に付いています。

「では、この文は三単現なの?基本なの?」

 言いよどんでいましたが、やはり「基本」とY君は答えました。

 それで僕は次のようにいました。「これは三単現の文になる。しかし、なぜあなたはこれを基本だと思ったの?ぼくは知りたい。ぼくは怒って言っているのではないよ。あなたがどのように考えたか知りたいから教えてほしい。」

 こういう生徒はこのような場面では怒られていると思いがちなので、怒っているのではないことを強調しながら、教えてほしいと頼みました。

 すると、彼は少し躊躇していましたが。つぎのように答えました。

 「私のお母さんは、『私』と『お母さん』二人だから複数になる。だから基本になる。」

 僕は正直あきれてしまいました。しかし、彼はこのように考えているのです。それを正してあげなければいけません。

 それで「『わたしのお母さん』という時には、『私』は『お母さん』の説明であって私を人数に数えてはいけないよ。『私のお母さん』という時にはお母さん一人だけのことになるんだよ」と教えました。怒ってはいないということを強調したいために、いつもよりも優しい態度で教えてあげました。

 このように僕らからは考えられないような間違いを犯してしまうことがあるのです。「こんな小さな石にもつまずいてしまう」というのはそういうことです。

 少し理解力のある生徒は、決してつまずかない小石です。でも、そういうふうにつまずくということを一つ一つ私たち教える側は身につけていかなければ、そういう子どもたちの指導はできないと思います。このような小石は私たちには見えません。子どもに教えてもらわないと分からないことです。
スポンサーサイト




和文英訳で,和文を英語の順で与える
 今度の英語本の改訂で大きく変えているのが,和文英訳における問題文(和文)の語順です。

 例えば,これまでは

私は,あなたが(ずっと)2時間テレビを観ているということを思います。

 という和文を与えていました。これでも不自然な日本文ですね。それをさらに英語に近くしました。 次のようにです。

 私は思います 次のことを あなたが(ずっと)テレビを観ている 2時間。

 ほぼ英文の順序ですね。

 答えの英文は
 I think that you have watched TV for two hours. です。
 ヒントには,現在中心(現在完了)の文だということを書いていて,現在中心については,索引+ミニ事典 で調べられるようになっています。また和英単語帳があるので,単語は楽に調べられるようになっています。
 「次のこと」も調べれば that がすぐ出るようにします。

 かなりやさしくしているのです。
 これまで生徒たちが問題を解くのを見ていて,語順に苦労しているのが分かります。中学生にはかなりハードルが高い問題でした。和文英作というのはとても難しいのです。間違えて習いに来ることが多いのです。

 それで,そのハードルを低くしたのです。

 まずは,それが今回変えることにした最大の理由です。生徒が苦労しているから。

 そして,自己弁護のようですが,次のようにも考えました。

 英文を読むときは,前からどんどん読むべきですね。

 I think that you have watched TV for two hours. は,
 私は思います 次のことを あなたが(ずっと)テレビを観ている 2時間。

 のように和文に訳して読んだ方がいいのです。前からそのまま。
 このような,英語でも日本語でもない,中間語で訳しながら読んでいくのです。 

 それの練習をしているのだと考えてもいいのではないかと自分を納得させています。

 ただし,現在でも迷いはまだあります。

 やさしくしすぎることで,力がつかないのではないか,ということです。
 手助けをしすぎると,甘えてしまいます。そして力がつかない。苦労していても難しい問題を解いていたら,力がつきます。

 だから,今回の変更によって,生徒を甘やかすことに通じないか,という懸念です。

 それはあると思います。

 結局は,何をとるかです。二者択一。

 こういうことをいろいろ考えて,やさしくすることにしたのです。この本は入門書です。まずはハードルを低くして,進んでもらう。そして,入門したら,次は市販の問題集で難しい問題を解いていく。そうする中で力をつけてもらう,ということにすればいいと考えたのです。

 この本の目的は,あくまで英語の入門だということですね。 
Copyright © セルフ塾のブログ. all rights reserved.