FC2ブログ
セルフ塾は閉めましたが、そのままの名前でブログを続けます。独学,独習。教わるより,学ぶを重視。 セルフラーニングの方法,英語,数学などの情報を発信するつもりです。

中学受験、理科(滑車、てこ)の問題

 Uさんから、質問メールをいただきました。

(Uさんから)

中学受験に向け、小6の息子に理科を教えてます
てこと天秤の関係がいまいち理解できず過去問でつまづいています

てこの両辺にかかる重さを求める問題ですが、
この場合の吊るされた棒がてこという点が理解できません
吊るされて釣り合っているという時点で
てこではなく天秤では?と思ってしまいます
どのように考えればいいか、ご助言いただけると助かります



(Yojiから)
U様 質問メールありがとうございます。

 てんびんは、てこだと思っていいです。

 吊り下げている点が支点で、左右に吊り下げたおもりが力点であり、作用点です。
 たぶん、そこではどちらが力点で、どちらが作用点だという区別はしなくていいです。

 わかりにくければ、左が作用点で、右が力点と勝手にきめて考えてもかまいません。

(問題)
滑車 a からc(a は 輪軸、bは動滑車、c は定滑車)にてことおもり A から C が図のように吊るされています。 てこの長さは60cm ですが、左から20 cm の所におもりC300 g が吊るされ、全体のバランスが取れています。
 滑車の摩擦やてこや滑車ひもの重さなどは考えないものとして、次の問いに答えなさい。
かっしゃ

「1」 ②及び③にはそれぞれ何 g の力がかかりますか。

「2」 紐④⑤⑥にかかる力の大きさについて、次の ア から エ から正しいものを記号で答えなさい。
ア ④が最も大きい。 イ ⑤が最も大きい
ウ ⑥が最も大きい。 エ ④⑤⑥は同じ

「3」おもり A B はそれぞれ何gですか


(Yojiから)
かなり難しい問題ですね。
こんなのは 中学生にも教えたことがありません。さすが中学受験の問題です。

 問題に入ります。
  まずてこのところです。
 Cのおもりは 左から20 cm 右から40 cm です。
  20 cm :40 cm =1:2になります。
 てこの原理から 
(左の)長さx力(おもさ)=(右の)長さx力(おもさ)

 ですね。 長さが1対2なので、力は2対1になります。

 だから ②の ひもと③のひもの、力(おもさ)の比は 2対1になります。
  300 g を2対1に分けると 200 g と100 g だから②の紐には200 g ③の紐には100 g の力がかかります。

  理解できるでしょうか。

 実際に、ぼうにおもりをつけて体験してみたらどうでしょうか。
 ぼうにおもりをつりさげますが、真ん中ではなく、片方に近づけます。それぞれのはしを持ってみます。おもりが近い方が重いことを実感できるはずです。

 別の説明をします。
 ②の紐にかかる力を x、③にかかる力をyします。
  するとてこの原理から 20 x =40 y
 両辺を20で割ると  x =2 y
 x は y の2倍です。 300をそのように分けると
 x =200 g y =100 g になります。
 
よろしいでしょうか。分からなければ再度質問ください。

 さて②の紐には 200 g の 力がかかります。
  左側の輪軸は8 cm と16 cm の滑車でできています。
  1対2ですね。 これもテコの原理で 考えます。
 8 cm 対 16 cm は1対2。
 だから 左側①にかかる力と②にかかる力は逆で2対1になります。

 ②の紐にかかる力は200 g ですので ①にかかる力の大きさはその2倍の400 g です。 てこの長さが 半分なので、力は2倍になるということです。
 だからAの重さは400 g です。

 右側に移ります。定滑車です。

 ③の紐にかかる力は100 g でした。
  滑車b の中心には100 g の力がかかっています。
 それを ④の紐と⑤の紐が二つで引き上げてると考えても構いません。
 ふたりでひとつのものを持つと半分の力ですみますね。
 だから④の紐には50 g、⑤の紐にも50 g かかります。

 定滑車の場合には右側と左側で同じ距離なので力も同じになります。

 だから⑤の紐と⑥の紐にかかる力は同じ。
 それで B のオモリは 50 g ということになります。


答え
「1」②200g ③100g
「2」エ
「3」A 400g B 100g

 僕は私立中学の理科の指導をしたことはありません。中学生にこのような難しい問題を教えた経験はありません。
 このような問題は高校時代以来です。
 答えはあっているでしょうか。

 多分正しいと思っています。
もし何かあれば、メールください。

(Uさんから)

仲松さま
丁寧な解説をありがとうございます
大部分理解できましたが、あと少しだけ質問しても構いませんか?

天秤のつり合いを考えるとき
「おもりの重さ×うでの長さ」が両辺で等しくなったときに
釣り合うと理解しています

この問題のてこの場合は
2:1に分散されたおもりの重さがひも②と③にかかるという
理解であっていますか?

ひもの中ほどにある重さが両辺の端にかかるという点が
まだぴんときません

また、このてこの場合、支点 力点 作用点は
それぞれどこになりますか?

息子の塾でもきちんと教えてくださる先生がおらず
仲松さまの好意に甘えてしまい申し訳ないです
また、お時間あるときに回答くださると嬉しいです
少し難易度の高い問題集を選んでしまったかな、と思っています(汗)



(Yojiから)
Uさま
 お役に立ったようで、うれしく思います。

この問題のてこの場合は
2:1に分散されたおもりの重さがひも②と③にかかるという
理解で、いいです。

てこの中ほどにある重さが両辺の端にかかるという点について。

 江戸時代のかごを考えてください。
 真ん中のほうに人が乗ったかご。それに通したぼうを2人でかつぎます。
 60kgの人をかつぐと、1人で30kgずつになりますね。ここではかごの重さは0kgとしています。

 前の人は長いぼうの先のほうを、後ろの人はかごに近い方を持つと、前の人は楽で、後ろの人は重くなるでしょう。
 息子さんと簡単な実験をしたらいいですね。実感するはずです。

 このてこの場合、支点 力点 作用点ですが、

 おもりが下がっている点が支点です。

 力点、作用点のちがいはありません。端のひもでぶら下げている点が作用点(力点)です。

 力点と作用点のちがいは、人間がかかわっている点を力点とする、と便宜的に決めただけです。

 まあ、あえていえば、これはどちらも人間ではなく、おもりですから、どちらも作用点と考えてもいいです。

 久しぶりにこのような問題を考えて楽しかったです。

 中学受験の問題はほとんど解いたことがないので、どこまでお手伝いができるか分かりませんが、お気軽にメールください。できるだけのことはいたします。

仲松

(Uさんから)

仲松さま
 お礼の連絡が遅くなり大変失礼しました
支点力点のお話もとてもよくわかりました
周りに知識のある人がおらず困り果てていたので
本当に助かりました
息子に理科を教え始めて少したちますが
化学や物理の分野は本当に難しく
教える前に私が何時間もかけて予習しています(汗)
そんな中、仲松さんのサイトにはずいぶんお世話になっています
しかも、こうして個人的に教えてくださるなんて
感謝の言葉がみつかりません
よかったら、また質問メール差し上げても構いませんか?
U


(Yojiから)
 お役にたったようで、うれしいです。
 質問メール、歓迎します。お気軽にメールください。
 ぼくもブログのテーマを考えるのに毎日苦労しているので、助かります。
スポンサーサイト
Copyright © セルフ塾のブログ. all rights reserved.