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セルフ塾は閉めましたが、そのままの名前でブログを続けます。独学,独習。教わるより,学ぶを重視。 セルフラーニングの方法,英語,数学などの情報を発信するつもりです。

清水義範と英和中間語
 僕は小説家の清水義範が大好きです。彼の本に「永遠のジャック&ベティ」というのがあります。


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英語教科書でおなじみのジャックとベティが50歳で再会したとき、いかなる会話が交されたか?

 とあります。

その一部をまず紹介します。

ジャックはふと皮肉な顔になっていった。
「あなたは、私たちの中学生活をモデルに、日本人の英語の教科書が作られたことを覚えていますか」
「はい。よく覚えています。その教科書の題名には、私たちの名前がつけられました」
「そのために私たちの中学では、日本人にも理解できる言葉遣いをするようにしました」
「はい。そうです。私は今でも、そのしゃべり方の癖がとれません」
「その教科書で英語を習った日本人に、三十数年後私は職を奪われました」
「それは悲しいことです」


 ここにあるように、ジャックとベティは昔の教科書に英語の教科書の主人公だったようです。

 その英語の教科書はきまりきった英語になっていたのでしょうね。

 そしてその日本語訳は僕のいう英和中間語になっています。日本語とはいえない日本語です。こんなおかしな日本語を使ったら,こんなおもしろい小説になってしまうというのを清水義範は書いているのです。

 次にその一部を紹介します。

「あなたはフランス語を話せますか」
「はい。少し話せます」
「あなたはタガログ語を話せますか」
「いいえ。話せません」
「あなたはいくらかのバターを持っていますか」
「バターを持って町へ出る人間はいません」
「あなたはカルバン・クラインのアンダーパンツと、ひょうそうの薬とでは、どちらが好 きですか」
「そんなもの好きな人間がいますか」

やはり、あんまり出鱈目にしゃべっているわけにもいかない。
「あなたはシャン・ポール・サルトルによって提言されたところの実存主義が、アメリカ 合衆国の民主主義の崩壊にもたらした直接的または間接的な影響についてどう思いますか」
「分かりません。あなたはどう思いますか」
「私もまた、分かりません」


 僕はとても面白いと思います。このようなのを小説にしようと発想をする清水義範が大好きなのです。

 とても自然な日本語とは言えません。不思議な日本語を二人は使っているのです。日本語といってもこのようになるとおかしくてしようがありません。

 でも,僕はこのような不自然な日本語を使って英語を教えているのです。いや,もっと不自然で,英語に近い英和中間語です。僕のテキストの練習で使っている英和中間語はジャックとベティーが使っている英和中間語よりもとても英語寄りの不思議な不自然な日本語になのです。清水義範氏に笑われるような日本語です。

 でも学習においてはこの英和中間語は役に立つものだと考えています。

 笑われてもいいから英和中間語に徹することにします。

 それを自然な日本語,自然な英語にするのはまた次の段階の学習です。

 
 清水義範の本に「虚構市立不条理中学校」というのがありますが,この小説にも英和中間語が出てきます。

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