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セルフ塾は閉めましたが、そのままの名前でブログを続けます。独学,独習。教わるより,学ぶを重視。 セルフラーニングの方法,英語,数学などの情報を発信するつもりです。

MHCが離れている者同士惹かれ合う
 きのう書いた
LOVE : 異なるから愛する の中で、シャツのにおいをかがせる実験を紹介しました。それが書いてある本が見つかったので、ここに紹介します。



 のp9~11にかけてです。

浮気をしたい脳

  こんな実験がある。

 男子学生44人にふた晩同じTシャツを着て寝かせ、そのTシャツを約50人の女子学生に嗅がせて、「これ、いや!」から「なんか、いい」まで10段階評価をつけさせた。

 もちろん、男子学生と女子学生はお互い見ず知らずで、実験の時もいっさい接触させない。誰が着たのか、誰が嗅いだのか、いっさい秘密。

 そして驚くべきことがわかった。MHCというひと塊の遺伝子に着目し、遺伝子の型を男子学生と女子学生とで対照してみると、「これイヤ!」と女子学生が答えたTシャツは、当の女子学生のMHCと共通のMHCを持っている男子学生が着ていたものだった。

 一方「すてき!」と感じたTシャツは、嗅いだ本人とはMHC型がまるで似ていない相手の着ていたものだったのだ。

 早い話、MHC型が自分と似ていない男の「匂いみたいなもの」に女性は好感を持つ、というわけ。

 見たことも会ったこともない男性の、それも「匂い」とはいいがたいほのか感覚で相手の遺伝子を見極める、そんな超能力じみた離れ業を日々無意識にやっているのだ。

ところでこのMHC。もとをただせば臓器移植の時に、臓器をあげる人ともらう人の相性を決める遺伝子として見つかったものだ。

 人間に限ってHLAとも呼ばれるので、こちらの名前を耳にした人もいるだろう。

 移植をしても相性が悪いと免疫系が異物とみなして移植された臓器を潰してしまう。拒否反応だ。

 自分の体のー部なのかよそ者なのかを免疫系が識別する時、MHCが同じか違うかで判断をするのだ。

 だから MHCはいってみれば体のネームプレート。臓器移植ではMHCが完全にー致しない と拒否反応が起こる。

 MHC型の違いが大きくなるにつれて拒否反応は激しさを増す。

 ところがMHC型が完全にー致するアカの他人は2~3万人にひとり。

  臓器移植の場合はMHC型が似ていれば似ているほど相性がよかったわけだが、心の相性はその逆だ、ということにもうお気づきのことだろう。

 MHCが離れている者同士惹かれ合うのだ。

 MHCは移植された臓器をやっつけるためにあるのではない。 生物にとって、臓器移植など ”想定外” のことなのだから、これは当たり前である。

  本来MHCは、外から来るバイ菌や寄生虫を自分の体の細胞から区別するためにある。

  自分の手持ちのMHC型が多い人ほど侵入者に対する抵抗力は強い。MHC型の違う者同士が惹かれあい、子をもうけると、その子はMHCの似た者同士の子よりもバイタリティ豊かで繁栄を遂げる。

 僕もあなたも、そんな祖先の血を引いているのだ。

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