まず,著者が国語に関する考えとぼくのそれがよく似ています。似ている点はこれから少しずつ書き出していきたいと思っています。
その上に,著者は実践の中で子どもたちの国語力を伸ばす方法を編み出しているのです。
問題の与え方がすばらしい。
ぼくは英語の本をプログラム学習の方式で作りました。プログラム学習とは,だれでも解ける段階から,階段を一段一段上るようにして進む学習法です。
入試やテストの問題には絶対に出題されないようなだれでも解ける問題を作って与えているのです。
だれでも解ける問題というのは,テストとしてはよくありません。テストというのはある意味で振り分けるものです。ふるいにかけるようなもの。これを理解しているか,まだ理解できていないのかをふるいにかけているのです。
しかし,学習においての問題はふるいにかけるものではありません。理解し,学習が進むものです。だれでも解ける問題がいいのです。
例えば,次のような問題を作って,子どもにさせています。
「トマト・にんじん・キャベツ」つまり「 」
「野菜」たとえば「 ・ ・ 」
これだけを見たら「何,これ?」と思われるかもしれません。
答えは,
「トマト・にんじん・キャベツ」つまり「野菜」
「野菜」たとえば「トマト・にんじん・キャベツ」
です。
これはパターンさえ分かればだれにでも解けます。しかし,それを解くことによって,抽象化,具体化を学ぶことができます。
こういう問題を考え出すとはすばらしいです。
それができるようになったら,少し難しい,抽象化,具体化の問題に進むのでしょうね。きっと。
ほかの力を伸ばすための問題もあります。よく考えられていると感心しました。
同じ著者による問題集が出版されるようで,アマゾンでは予約受付をしています。ぼくもさっそく予約しようと考えています。
ふくしま式「本当の国語力」が身につく問題集〔小学生版〕 (単行本(ソフトカバー))
福嶋隆史 (著)
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