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セルフ塾は閉めましたが、そのままの名前でブログを続けます。独学,独習。教わるより,学ぶを重視。 セルフラーニングの方法,英語,数学などの情報を発信するつもりです。

「十個」は「じゅっこ」or「じっこ」?
 S君がやってきました。国語辞典で「『五十歩百歩』が見つからない」とのことです。

 僕はすぐになぜなのかわかりました。

 「ごじゅっぽひゃっぽ」ではなく、「ごじっぽひゃっぽ」を引いてごらん、と教えました。。

 これまで多くの生徒が同じ質問をぼくに持ってきました。

 僕もそうでしたが、五十歩百歩を「ごじっぽひゃっぽ」ではなく「ごじゅっぽひゃっぽ」と発音しているのです。

 小学生の漢字練習の例文に「二十世紀」という言葉が出ますが、ほとんどの子が「にじゅっせいき」と読みます。
 正しくは「にじっせいき」なのです。

 「個」「分」「世紀」などの助数詞がつくと 「じっ」と発音するのが正しいようです。

 それを「じゅっ」と発音する人が多くなっています。

 妻によると、アナウンサーもそのように発音している人が多いとのことです。

 辞書を引いてみました。ヤフーの辞書です。

 それで調べると次のような言葉は、すべて「じっ」です。

じっかい【十戒】
じっかい‐まんだら【十界曼荼羅】
じっかん‐じゅうにし【十干十二支】
じっ‐けつ【十傑】
じっこく‐とうげ【十国峠】
十指(じっし)に余・る
じっしゅ‐きょうぎ【十種競技】
じっしん‐ほう【十進法】
じっちゅう‐はっく【十中八九】
じっ‐て【十手】
じっぱ‐ひとからげ【十把一絡げ】
じっぺんしゃ‐いっく【十返舎一九】



そして、十を「じゅっ」と読む単語はないか辞書をめくっていくと、

 じゅう‐わり【十割】 の次は 「そ【十】」でした。「じゅっ【十】」はありません。

 少なくとも辞書では 「じゅっ【十】」は認められていないようです。

 なぜか、ネット上で調べてみました。次のページに載っていました。

http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1442620034

 そこを読んでいただけば、わかりますが、僕なりに書いてみます。

 「十」は歴史的仮名遣いでは「じふ」とを書きます。そして、昔は「じふ」と発音していたのでしょう。

 個、分、本、歩の助数詞がつく促音便化して、「じっ」になったのです。

 促音便というのは発音しやすいように、「っ」の音に変わることです。

「走る」は「走らない・走ります・走れ・走ろう」などからわかるように「ラ行」で活用します。

 しかし、「走った」というのがありますね。「走った」はもともとは「走りた」だったのです。「走りた」が発音しやすいように「走った」になったというものです。そういう変化を促音便と云います。

 十個(じふこ)、十分(じふぷん)、十本(じふぽん)、十歩(じふぽ)が
 十個(じっこ)、十分(じっぷん)、十本(じっぽん)、十歩(じっぽ)に
変化したというのも、ぼくは理解できます。そのほうが発音しやすいように感じます。

 別に「十(じふ)」は、「じゅう」と発音されるようになりました。
「じふ」「じふ」「じふ」「じふ」と何回も繰り返すと、「じゅう」に変化するのもなんとなく理解できます。

 「十(じゅう」が一般化してくると、こんどは
 十個(じゅうこ)、十分(じゅうぷん)、十本(じゅうぽん)、十歩(じゅうぽ)が
 十個(じゅっこ)、十分(じゅっぷん)、十本(じゅっぽん)、十歩(じゅっぽ)と促音便化したのだと思われます。

 これも何か理解できませんか。

 少なくとも辞書においては「じゅっ」というのはまだ認められていないようですが、面白いことに今コンピューターのワープロで 「ごじゅっぽひゃっぽ」「にじゅっせいき」と打ってみると、ちゃんと「五十歩百歩」「20世紀」と表示してくれます。

 コンピュータは大衆に合わせているのですね。

 「じゅっ」も、徐々に認められて辞書でも出てくるのかもしれません。
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