僕は、それまで市場価格と均衡価格は同じものだと思っていました。
以前は、市場価格と言ってました。
それが、均衡価格に変わっていました。これは、ちがう意味の用語としてではなく、同じ意味のものをちがう用語に変えただけという感じでした。
ぼくは「知らないなあ。調べてみるよ」と言いました。
教科書「教育出版」には、次のようにありました。
(前略)
(リンゴの)価格が100円だと需要量と供給量が、ともに1000個で等しくなるのです。
これは買いたい量と売りたい量が、ちょうど等しくなることを意味しますから、リンゴは売れ残りも品不足も出さない、適正な価格で取引きされたことになります。このような価格を「均衡価格」と言います。
実際に取引きされる時の価格(「市場価格」)が均衡価格に等しければ問題はありませんが、、、(以下略)
次のページには、次のようにありました。
きたちくんの吹奏楽の窓
東京書籍のQ&A、「教科書に関する質問事例を紹介します。」というページがヒット。(http://www.tokyo-shoseki.co.jp/e-mail/qanda/q-js-shakai/q03-01.htm)
Q 教科書p.117で使われている「市場価格」と「均衡価格」の違いを具体的に教えてください。
A 市場価格は需要と供給の変化に影響を受けますが,現実の経済状況では,市場価格は需要と供給の「一致」する均衡価格にはならないことがあります。
市場価格と均衡価格を区別したのは,市場での価格(市場で決まる価格,市場価格)が必ずしも需給を一致させる価格(=均衡価格)ではないことを明確にしたかったからです。
価格は長期的には需給を一致させる傾向があるとしても,短期的には需給の不一致を残す不均衡価格となる可能性があります。
たとえばある商品が品不足のとき価格は上昇していきますが,均衡に行き着くまでは不均衡価格です。
この不均衡価格も現に市場で取引がなされる価格である以上,市場価格とよぶことができます。教科書ではこのように(不均衡価格を含む)市場価格と均衡価格とを使い分けています。
なるほど、です。
よくわかりました。均衡価格と市場価格は違うものです。
市場価格は、均衡価格も含み、均衡価格は、市場価格の一部とするのです。
市場価格=均衡価格+不均衡価格 です。
教科書「教育出版」では、リンゴの価格を例に説明しています。
「買いたい量と売りたい量が、ちょうど等しくなるとき、リンゴは売れ残りも品不足も出さない、適正な価格で取引きされたことになります。このような価格を「均衡価格」と言います。
つまり、この例では、リンゴの価格100円が「均衡価格」です。
しかし、リンゴは 150円になることも、50円になることもあります。
この150円、50円は、不均衡価格です。つまり、均衡価格ではありません。
しかし、市場での価格なので、これも市場価格なのです。
セルフ塾の社会わかる教え方
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