みるくさんから質問メールを いただきました。 みるくさん ありがとうございます。
次の3つの質問です。
一つずつお答えいたします。
どういう場合に等速直線運動をするか、
まず動いている物体に、力がまったく働いていない場合です。
これはふつうはあり得ない場合ですね。地球上ではどの物体にも重力が働くので 力が働かないと言う事は考えられません。
考えられるのは、宇宙空間です。
どの天体からも十分に離れている場合です。天体からかなり離れても計算上は重力が0というのはありえませんが、限りなく0に近いことはありえます。
そのようなところで、ロケットのエンジンも止まっている場合には、等速直線運動を続けます。
よくあるのは 合力が0になる場合です。
ふつうは、重力があり、そして 垂直抗力があります。
そして、摩擦を0とする場合です。
氷の上をすべるとか、ドライアイスをすべらせるとかです。
このような場合には 摩擦は0だと考えます。
そのような場合も実際には 摩擦は0にはならないのですが、理想状態を考えて、0と考えるのです。
その場合には 等速直線運動になる ということです。
あります。
摩擦の力と同じ力で前進する場合です。
一直線の道路で エンジンをかけて、同じ速さで進む場合で、これは等速直線運動になります。
摩擦力とエンジンによる前に進む力が打ち消しあって0になります。
こういう場合には 等速直線運動を続けます。
でも、中学の理科ではほとんど問題には出されませんね。
2番目の質問
静かにおもりを離した場合には、その地点よりも 最高点が高くなることは考えられません。
落とす時に、下向きに力をくわえた場合、つまりゆっくり離すのではなく、下向きに投げるようにした場合には、最高点は離した点よりも高くなります。
はなした時の速度が 0より大きくなり、運動エネルギーが0ではないので、力学的エネルギーが、位置エネルギーより、大きくなるからです。
詳しい問題を見たいですね。
基本的には そう考えてかまいません。中学レベルの 問題ではそれ以外には出されないと考えていいです。
無理に考えると、高さではなく、横向きの距離です。
摩擦力に反して、横向きに、たとえば東から西に、物体を押す仕事のときです。
てこや動滑車をもちいて横に動かすこともできます。
動滑車は上向きに物体を持ち上げるだけではなく、横に動かすときも使うこともできます。 このような時にも仕事の原理は 成り立ちます。
高さではなく 横向きの長さで考えても仕事の原理は成り立つということです。
ただ中学生の問題には、まず出題されないと考えて かまわない、と僕は思っています。
以上、ご期待にそう 回答になったでしょうか。
もし何かありましたら、メールください。
等速直線運動の例を2つ 思いついたので追加します。
まず 雨粒です。上空で雨粒が落下を始めます。重力が働き続けるので、その時には自由落下運動と同じで加速度運動をします。つまりどんどん速くなっていくのですね。
さて、雨粒は空気の中を落ちていきます。空気には抵抗があります。
速度が速くなればなるほど抵抗は大きくなります。
重力は一定です。空気抵抗はだんだん大きくなります。
そして、それがある速さになると、2つの力が釣り合うのです。
下向きの 重力と上向きの抵抗が同じになり、合力が0になると、 そこからは等速直線運動をするようになります。
もうひとつは 斜面を下りる 物体の運動です。
中学でやる場合は、基本的に抵抗のない 斜面を下りる運動ですが、本当は抵抗がありますね。
その抵抗のある斜面を下りるとき、重力の分力である、斜面にそって くだる力と抵抗が 釣り合う 斜面の角度が あるはずです。
そのときには くだる物体は 等速直線運動になるはずですね。
この本は「セルフ塾のブログ」の記事の中から、中学理科(物理)に関するものを集めたものです。
次の3つの質問です。
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こんにちは♪テストが近いのですが、理科で疑問に思ったところがあります。教えてほしいです。
1、どういう場合に等速直線運動をするのですか。摩擦があるところで、するときはあるのですか。
2、ふりこの問題でおもりを落とし始めた高さより最高点が高くなっていました。斜面で球体を転がしたときは、落とし始めた高さと最高点が同じになるのに、ふりこの時は違うのですか?
3、仕事の原理は物体の重さが同じで持ち上げる高さが同じ時のみ成り立つ、という解釈であっていますか?
説明が分かりにくくてすみません…以上の3つです。
宜しくお願い致します。
一つずつお答えいたします。
1、どういう場合に等速直線運動をするのですか。摩擦があるところで、するときはあるのですか。
どういう場合に等速直線運動をするか、
まず動いている物体に、力がまったく働いていない場合です。
これはふつうはあり得ない場合ですね。地球上ではどの物体にも重力が働くので 力が働かないと言う事は考えられません。
考えられるのは、宇宙空間です。
どの天体からも十分に離れている場合です。天体からかなり離れても計算上は重力が0というのはありえませんが、限りなく0に近いことはありえます。
そのようなところで、ロケットのエンジンも止まっている場合には、等速直線運動を続けます。
よくあるのは 合力が0になる場合です。
ふつうは、重力があり、そして 垂直抗力があります。
そして、摩擦を0とする場合です。
氷の上をすべるとか、ドライアイスをすべらせるとかです。
このような場合には 摩擦は0だと考えます。
そのような場合も実際には 摩擦は0にはならないのですが、理想状態を考えて、0と考えるのです。
その場合には 等速直線運動になる ということです。
摩擦があるところで、(等速直線運動を)するときはあるのですか。
あります。
摩擦の力と同じ力で前進する場合です。
一直線の道路で エンジンをかけて、同じ速さで進む場合で、これは等速直線運動になります。
摩擦力とエンジンによる前に進む力が打ち消しあって0になります。
こういう場合には 等速直線運動を続けます。
でも、中学の理科ではほとんど問題には出されませんね。
2番目の質問
2、ふりこの問題でおもりを落とし始めた高さより最高点が高くなっていました。斜面で球体を転がしたときは、落とし始めた高さと最高点が同じになるのに、ふりこの時は違うのですか?
静かにおもりを離した場合には、その地点よりも 最高点が高くなることは考えられません。
落とす時に、下向きに力をくわえた場合、つまりゆっくり離すのではなく、下向きに投げるようにした場合には、最高点は離した点よりも高くなります。
はなした時の速度が 0より大きくなり、運動エネルギーが0ではないので、力学的エネルギーが、位置エネルギーより、大きくなるからです。
詳しい問題を見たいですね。
3、仕事の原理は物体の重さが同じで持ち上げる高さが同じ時のみ成り立つ、という解釈であっていますか?
基本的には そう考えてかまいません。中学レベルの 問題ではそれ以外には出されないと考えていいです。
無理に考えると、高さではなく、横向きの距離です。
摩擦力に反して、横向きに、たとえば東から西に、物体を押す仕事のときです。
てこや動滑車をもちいて横に動かすこともできます。
動滑車は上向きに物体を持ち上げるだけではなく、横に動かすときも使うこともできます。 このような時にも仕事の原理は 成り立ちます。
高さではなく 横向きの長さで考えても仕事の原理は成り立つということです。
ただ中学生の問題には、まず出題されないと考えて かまわない、と僕は思っています。
以上、ご期待にそう 回答になったでしょうか。
もし何かありましたら、メールください。
等速直線運動の例を2つ 思いついたので追加します。
まず 雨粒です。上空で雨粒が落下を始めます。重力が働き続けるので、その時には自由落下運動と同じで加速度運動をします。つまりどんどん速くなっていくのですね。
さて、雨粒は空気の中を落ちていきます。空気には抵抗があります。
速度が速くなればなるほど抵抗は大きくなります。
重力は一定です。空気抵抗はだんだん大きくなります。
そして、それがある速さになると、2つの力が釣り合うのです。
下向きの 重力と上向きの抵抗が同じになり、合力が0になると、 そこからは等速直線運動をするようになります。
もうひとつは 斜面を下りる 物体の運動です。
中学でやる場合は、基本的に抵抗のない 斜面を下りる運動ですが、本当は抵抗がありますね。
その抵抗のある斜面を下りるとき、重力の分力である、斜面にそって くだる力と抵抗が 釣り合う 斜面の角度が あるはずです。
そのときには くだる物体は 等速直線運動になるはずですね。
この本は「セルフ塾のブログ」の記事の中から、中学理科(物理)に関するものを集めたものです。
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