こういう質問が出るのは、高校1年生でしょうね。
これから分かるように、(y-2)は、(x-3)の二乗に比例しています。
高校1年では、二次関数を学びます。中学3年でもやりますが、中学でやるのは、頂点が原点を通るときです。
例えば、 y=2x²
これは、yはxの二乗に比例している、ということです。
次のように、x、x²、yの対応表を作ってみます。
x | 0 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 |
x² | 0 | 1 | 4 | 9 | 16 | 25 |
y | 0 | 2 | 8 | 18 | 32 | 50 |
x²が4倍(2²倍)、9倍(3²倍)となると、yも4倍(2²倍)、9倍(3²倍)になっています。比例しているということです。
さて、高校に行くと、グラフが平行移動して、頂点が原点を通らない二次関数を学びます。
例えば、y=2x²のグラフを、x軸方向にプラス3,y軸方向にプラス2平行移動したのは、y=2(x-3)²+2 と表されます、と教わるのですね。
そこで、プラス3なのに、なぜ(x-3)の?、という疑問が出てくるのですね。
ぼくも高校1年のときに、混乱した記憶があります。
では、説明します。
y=2(x-3)²+2 の対応表を作ってみます。
x | 0 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 |
y | 20 | 10 | 4 | 2 | 4 | 10 | 20 |
これは、そのままでは比例していませんね。
それを前2回で説明したように、原点を通るように、無理に移動させます。
平行移動したのを逆向きに平行移動させて、原点に戻すのです。
x軸方向にプラス3したので、マイナス3します。
y軸方向にプラス2したので、マイナス2します。
つまり、(x-3)と(y-2)の関係を見てみるのです。
次のような対応表になります。
次のような対応表になります。
x-3 | -3 | -2 | -1 | 0 | -1 | -2 | -3 |
(x-3)² | 9 | 4 | 1 | 0 | 1 | 4 | 9 |
y | 20 | 10 | 4 | 2 | 4 | 10 | 20 |
y-2 | 18 | 8 | 2 | 0 | 2 | 8 | 18 |
これから分かるように、(y-2)は、(x-3)の二乗に比例しています。
比例定数は2
だから、(y-2)=2(x-3)²
左辺の-2を移項して
y=2(x-3)²+2
このように、y=2x²のグラフを、x軸方向にプラス3,y軸方向にプラス2平行移動したのは、
比例するよう、逆向きにx軸方向にマイナス3,y軸方向にマイナス2をして、
(y-2)が、(x-3)の二乗に比例するようにして式を作る、ということです。
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