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セルフ塾は閉めましたが、そのままの名前でブログを続けます。独学,独習。教わるより,学ぶを重視。 セルフラーニングの方法,英語,数学などの情報を発信するつもりです。

カミキリムシは時速200km以上の速さで飛んだ
光文社新書 福岡伸一著「できそこないの男たち」 の「エピローグ」から引用します。

  眠りからさめて ふと目をやると、斜め前方、蛍光灯に照らされた列車内の白い天井の近くに、小さくひかる 緑色の甲虫がじっととまっているのを見つけた。 体長は1センチ足らず、 細身の身体から長い触覚とオレンジ色の華奢な手足がバランスよく伸びている。 私にはそれがカラカネハナカミキリだとわかった。

( 中略)
カミキリムシは微動だにしなかった。私はひそかに望んでいた。カミキリムシが不意に羽を開き、列車の内部を飛行することを。 可憐な脚で 壁を蹴って、空中に飛び出したつもりの彼は、 宙に浮いたと同時に、時速200kmで列車の後部壁面に叩きつけられ絶命する。 一体何がわが身に起こったのか悟る暇もなく。私は それを待っていた。

(中略)
  その時だった。 視界の隅でカラカネハナカミキリが膨らむように震えた。次の瞬間、 緑色に光る羽を立てた彼は すっと飛び立った。 そして数十メートル先の空席の向こう側にふわりと消えた。彼の飛翔を支えていた媒体のなかに残ったかそけき放物線の軌跡は、 しばらくの間とどまっていたが やがて見えなくなった。

  私の期待に反して、虫は飛び立ったあと、 なぜ高速で走る車内の反対側の壁に激突しなかったのか。 それは虫の飛翔速度が 時速200km以上だからでもなく、 そのとき、 実は列車が 名古屋 駅に停車していたからでもない。 虫の羽にあたる空気の分子もまた、時速200kmで運ばれていたからである。



 この説明は間違えていますね。
  カミキリムシは空気の分子によって 運ばれたのではありません。 カミキリムシは 時速200km以上の速さで飛んだのです。

  むかしむかし、 コペルニクスは それまでとなえられていた 天動説を否定して地動説をとなえます。

  それに対して 天動説を信じている人たちが質問します。
「 それならその場で飛びあがってみろ。 もし地球が動いているなら、あなたは 飛ばされていって あの壁に 激突するはずだ」

 もちろん飛び上がってみても そんなことは起こりませんね。

 それに対してコペルニクスは 「空気も一緒に動いているからだ」 と答えました。 でもそれは説明にはなっていません。

  ビルのてっぺんから重い鉄球を落とします。 すると 鉄球は真下に落ちます。
 このとき、鉄の重い球が空気によって 運ばれた と考えるのは不自然です。

  鉄の球をぶら下げて 強い風を送っても 球まはびくともしません。 空気にはそんなに大きな力は無いのです。

  コペルニクスの回答は間違えていたのです。
  それに正しい答えを出したのがあのガリレオガリレイです。

  現在中学生では 慣性の法則を学びます。
 電車の中に立っていて、 電車が急ブレーキをかけると、 前につんのめりになってしまいます。あれが慣性です。

 運動している物体はそのまま運動し続けようとするのです。

  電車の中にいる人も カミキリ虫もそのまま電車と一緒に運動を続けようとします。

 そこで飛び上がっても、 そのまま電車と一緒に動いていくのがわかります。 慣性の力が働くのです。

  電車の外にいる人から見ると、 カミキリムシは 時速200km以上の スピードで飛んで行くように見えるはずなのです。

 電車の力を借りながら、 カミキリムシは時速200km以上のスピードで飛んでいたのです。
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