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セルフ塾は閉めましたが、そのままの名前でブログを続けます。独学,独習。教わるより,学ぶを重視。 セルフラーニングの方法,英語,数学などの情報を発信するつもりです。

東京書籍 島田裕巳著 「 小説 日蓮 上・下」
東京書籍 島田裕巳著 「 小説 日蓮 上・下」を読みました。 面白かったです。 小説というのは心に訴えかけます。 感じて感情的に理解することができるのですね。 そういう意味で はいりやすいです。

  この小説は念仏宗徒の 源空丸が 主人公で、 その目から見た日蓮 という 設定です。源空丸というのは架空の人でしょう。

  日蓮が、やさしく、まじめで、正直な人だというのがよく分かります。 一途な人なのですね。そのために いろいろぶつかります。

  念仏をとなえると無限地獄に落ちるという事で念仏宗をはげしく非難します。 そして 幕府にそれを取り締るように 進言します。

  そのあたりは僕は嫌いです。

 もうひとつ気になるところ。
 それは日蓮の 教条主義 です。 これは時代的制約もあるでしょう。

 彼は とても頭が良く 勉強家です。 それで多くの書物を読み、 釈尊がどのように考えたのか ということを追求します。彼にとっては釈尊がどう言ったのか、どう考えたのかが正しいことなのです。

 科学の進んだ現代に住む僕らは、 誰がどういったのかということよりも、 現実はどうなのかということで それが真実かどうかというのを判断します。

 誰がどのように言い、書物にどのように書かれているが ということで 真実というのはわからないのです。

 次は 好きなところです。引用します。

  美しく清浄なのはあの世ではない。 ここに説かれたように、美しく清浄なのは この世だ。この世こそが浄土なのだ。
  ならば、この世を去ってあの世に生まれ変わることを願う必要などあるはずもない。
 あの世に すぐにでも生まれ変わりたいと望むものばかりになったとしたら、 この世はどうなる。人は 何も努力せず、ひたすら念仏を唱えて、その終わりを待つだけになってしまうのではないか。


  現実を変えようとする姿勢ですね。それは大切なことだと思います。

 次のところもいいです。
  日蓮の前に 釈迦があらわれます。心の中の自分だ という感じでしょうか。 釈迦の言葉を引用します。あちこち中略しますが、いちいちそれは書きません。

 

念仏と題目も同じだ。
  全ては真実だ。 俺は最初から最後まで真実だけを述べてきた。
 華厳経に記されていることも、般若経に記されていることも、阿弥陀経に記されていることも、 法華経に記されていることも同じように真実なのだ。


  他の宗派を攻撃していた日蓮がそれらも受け入れるようになっていくという感じですね。

 さて、源空丸が最後の息を引き取るとき、日蓮が「南無阿弥陀仏」 と唱えるところは 感動ものです。



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