自分の妻のことを 「(私の)嫁」 という人もいます。これは少なくありません。
テレビでは、 最近「自分の妻」のことを「私の嫁」 という人がとても多い。特に 関西系の お笑いタレントに多いのではないでしょうか。
そのせいか、沖縄でもそのような使い方を度々耳にします。
それについて検討してみます。
まず辞書をひいてみました。 インターネット辞書です。
よめ【嫁/×娵/×媳】
1 結婚して夫の家族の一員となった女性。「―に行く」⇔婿。
2 息子の妻となる女性。「長男の―を探す」⇔婿。
3 妻。また、他人の妻をいう語。「彼の―さんは働き者だ」
3番目に単に「妻」とありますね。 ということは、 「私の妻」を「私の嫁」と言ってもいいということになります。
国語辞典の上では間違えてるわけではないのでしょう。
それが関西の方言なのでしょうか。それが全国に広まり、言葉のみだれとして多くの人が使われてきて、 それが定着して、国語辞典 でも それを認めるようになっているということではないでしょうか。
昨日は 自分の妻のことを 「(私の)奥さん」と言う人がいるということで書きました。
言葉のみだれを認めるという立場から まぁみとめてもいいだろうという結論にしました。
しかし、この 「自分の妻」のことを「嫁さん」「嫁」というのは、できればやめてほしい。
「嫁」という言葉は本来「息子の 妻」のことです。
若い人が「私の嫁」は といった時に、 この人の奥さんのことだなと 思えばいいです。
でも50歳60歳になった人が 「(私の)嫁」といった時、 聞く方としては その人の奥さんのことなのか それとも 息子の奥さんのことなのか、 混乱してしまいます。
「嫁が」というので、息子の奥さんのことだと思ってしばらく聞いていたら、その人の奥さんのことを話していた、ということになりかねません。
だから 自分の配偶者は「妻」、息子の配偶者は「嫁」という本来の使い方に戻ったほうがいいのではないでしょうか。その方が、正確に話が伝わります。
言葉の乱れ、というだけではすまされないように思うのです。
なお、これは 関西の方言なのかもしれません。 方言について とやかく言うつもりはありません。 関西でなら そういう風に使ってもいいのでしょう。
そこでは完全に「妻」という言葉をなくして、自分の配偶者は「嫁」、息子の配偶者は「息子の嫁」とすれば、混乱はなくなります。
聞くものとしても、関西の言葉はそういうものだと思えば、迷いません。
ただ、それを標準語として使っている時に「嫁」という言葉は使わないでもらいたいという 私の要望です。
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