かけ算、割り算は、常に正比例を仮定している
に kankyoさんから、コメントがありました。ありがとうございます。
割算とは 1 当たりの量を求める操作である、ということについて
この記事でコメントを取り上げていただいた kankyo です。
どうもありがとうございます。
selfyojji 様の記事を読み、私の理解を改めて整理してみました。
◆事柄A 4 個で 200 円なら、200 円÷4 個で、1 個の値段が出る。
◆事柄B 1/4 個で200 円なら、200 円÷1/4 個で、1 個の値段が出る。
まず、事柄Aについて。
事柄Aとは次のようなことであると考えます。
4 個と200 円の、数字の部分だけに着目して、200÷4 を行います。
すると 50 という数字がでてきます。
これは、200 が 4 の 50 倍であることを示しています。
ところで、200 は円という単位に、
4 は個という単位にそれぞれくっついている数字なので、
円につく数字が個につく数字の 50 倍になっているとも言えます。
そして、円につく数字と個につく数字が正比例していると仮定するならば、
個につく数字が 1 の場合、円につく数字は 1 × 50 (50 倍) で 50 になる。
つまり、1 個あたりの値段は 50 円となる。
こうして、与えられた量どうしが正比例していると仮定する限りにおいて、
割算とは 1 あたりの量を求める操作であると言える。
(事柄Aについては以上。)
つぎに、事柄Bについて。
事柄Bとは次のようなことであると考えます。(くどくなります。すいません。)
1/4 個と200 円の、数字の部分だけに着目して、200÷1/4 を行います。
すると 800 という数字がでてきます。
これは、200 が 1/4 の 800 倍であることを示しています。
ところで、200 は円という単位に、
1/4 は個という単位にそれぞれくっついている数字なので、
円につく数字が個につく数字の 800 倍になっているとも言えます。
そして、円につく数字と個につく数字が正比例していると仮定するならば、
個につく数字が 1 の場合、円につく数字は 1 × 800 (800 倍) で 800 になる。
つまり、1 個あたりの値段は 800 円となる。
こうして、与えられた量どうしが正比例していると仮定する限りにおいて、
割算とは 1 あたりの量を求める操作であると言える。
(事柄Bについては以上。)
これらのことから、繰り返しになって恐縮ですが、
割算とは単に与えられた量どうしの倍率だす操作であり、
与えられた量どうしが正比例していると仮定するならば、
1 あたりの量を求める操作であるとも言える、
と理解しました。
今までいろいろと本やネットの記事を読んできて、
割り算とは 1 あたりの量をだす操作である、ということはよく目にしました。
しかし、与えられた量どうしが正比例していると仮定するならば、
という条件については目にすることがありませんでした。
この条件は、専門家の目でみるとどうなのか分かりませんが、
素人の私にとってはとても大きな発見です。
最初のコメントで、割算の意味が分からなくて数年悩んでいると書きましたが、
実は 15 年くらい悩んでいたのです。
生きているうちに、この悩みから解放されてとても満足しています。
selfyojji 様、このたびは本当にありがとうございました、
(以下はYojiの文)
コメント、ありがとうございます。Kankyoさんの考えておられることが分かった気がします。
x(個) | 1(個) | 2(個) | 3(個) | 4(個) | 5(個) | ・・・ |
y(円) | 50(円) | 100(円) | 150(円) | 200(円) | 250(円) | ・・・・ |
50円=1個×50
100円=2個×50
150円=3個×50
200円=4個×50
250円=5個×50
・・・・・
y=50×x
だから、値段と個数は正比例している。
x(個) | 1/4(個) | 2/4(個) | 3/4(個) | 1(個) | 2(個) | ・・・ |
y(円) | 200(円) | 400(円) | 600(円) | 800(円) | 1600(円) | ・・・・ |
200円=1/4個×800
400円=2/4個×800
600円=3/4個×800
800円=1個×800
1600円=2個×800
・・・・・
y=800×x
だから、値段と個数は正比例している。
このようにkankyoさんが考えている、と思っていいでしょうか。
基本的には、正しいと思います。おもしろいところに着眼したものだと思います。
ただ、ぼくが違和感を持つのは、「4個の50倍が200円になる」「2個の800倍が1600円」になる、というように(個)のn倍が(円)になるというようなところです。
次のように考えてはどうでしょうか。
「1個50円、4個では200円になる」「1個800円、2個では1600円」になる。
「1個50円、4個では200円になる」の場合、
50(円/個)×4(個)=200円
になって、単位も正しくなります。ふつうはそう教えています。
次は、
割り算とは 1 あたりの量をだす操作である、ということはよく目にしました。
しかし、与えられた量どうしが正比例していると仮定するならば、
という条件については目にすることがありませんでした。
について。
「正比例」は、小6で学びます。
一方、かけ算、割り算は低学年のときに学びます。
だから、かけ算、割り算を学ぶときに「正比例」という言葉をつかうことはできません。
しかし、かけ算、割り算では、均一だということはしっかり教えます。
1人3個のビー玉をもった4人の子供。という場合、
Aくんも3個、Bくんも3個、Cくんも3個、Dくんも3個のビー玉を持っているのです。1あたり量がすべて同じです。
そういうときにしか、3×4 というかけ算はできません。
Aくんは3個、Bくんは2個、Cくんは5個、Dくんは1個のビー玉を持っている」というようなときは、「平均」の問題になりますね。
割り算もそうです。
12個のビー玉を4人に分ける」
というときには、均一に分けることが条件です。
それは、割り算の導入のときに、ぼくは教えます。
Aくんにも3個、Bくんにも3個、Cくんにも3個、Dくんもに3個のビー玉を分けるのです。
そのときにだけ、12÷4 という割り算の式ができるのです。
1あたりの量が等しいのです。
見方を変えれば、そういうとき、子供の数とビー玉全部の数は正比例しているといえます。
kankyoさんが、「正比例」の関係を独自に見出したのはご立派だと思います。
その通りです。
かけ算、割り算の導入のときには、「正比例」という用語を使うわけにいかない(まだ習っていないから)ので、「1あたりが等しいとき」ということを教えている、と考えてもいいと思います。
- 関連記事
-
- 単位には、意味がある。わり算は1あたり量を求めること (2016/05/31)
- 割り算の意味は、分けること、割ることとは限らない。少し詳しく (2016/05/29)
- かけ算、割り算は、常に正比例を仮定している(2) (2016/05/28)
- かけ算、割り算は、常に正比例を仮定している (2016/05/27)
- 問題文の数を使って式を作ること (2016/05/15)

コメントを記事でとり上げて頂いた kankyo です。ありがとうございます。
まず、記事で指摘を受けた単位の件について。
個を何倍しても個であり円にはならない。
それはおっしゃるとおりだと思います。
私は、あくまで単位にくっついている数字の関係だけを念頭においており、
個を○倍すると円になる、というような考えは持っておりません。
最初の記事で指摘された(されたは尊敬語です。)際は、
それに触れるのは余計なことと考えましたが、
次の記事でも同様の指摘をされたため・・
さて、記事後段の次の部分についてです。
(記事引用)
Aくんにも3個、Bくんにも3個、Cくんにも3個、Dくんもに3個のビー玉を分けるのです。
そのときにだけ、12÷4 という割り算の式ができるのです。
1あたりの量が等しいのです。
(記事引用終わり)
上記の場合は分ける場面が分かりやすいです。(12÷4=3)
割り算とは1当たりの量をだす操作ということが、イメージを伴って納得できます。
では今度、にわかには具体的な例が思い浮かびませんが、
12÷2.4=5 という割り算について。
これは 2.4 等分にする、あるいは 2.4 に分けるということが想像できず、
この式が 1 当たりのの量を求めているのだということが理解できません。
さらにつぎ。これも今は具体的な例が浮かびませんが、
12 ÷ 0.5 = 24 という式。
これも、 0.5 等分にする、あるいは 0.5 に分けるということが想像できず、
この式が 1 当たりのの量を求めているのだということが理解できません。
(文意と関係ありませんが、等分除としてもイメージできないです。)
そこで、私は次のように理解しています。
A÷Bという割り算はAとBの倍率をだす操作に過ぎない。
そして、AとBが正比例の関係にあると仮定した場合は、
A÷Bという割り算は1当たりの量をだす操作であるともいえる。
AとBは正比例の関係を保ちながら動くものであり、
Bが1のときのA÷Bの答、つまり倍率=1当たりの量となる。
(小6で習う正比例という言葉をだしましたが、大人同士ということで使わせてください。)
私の理解は以上です。
こう考えると私としては、12 ÷ 2.4 も 12 ÷ 0.5 も、その他なんでも、
割り算とは1当たりの量を求める操作である、
ということに納得がいきます。
さて、引き続き 長きにわたった割り算の謎から解放された気分を味わっています。
・・もしかして浅はかでしょうか。
TB*URL |