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ヨーロッパから日本へ向かう飛行機が早く着くのは自転のせい?
 イタリアから日本へ帰る飛行機が早く着いたのは偏西風のせい、という昨日書いたブログの記事に、Erikoさんから、ご意見を頂きました。ありがとうございます。

偏西風もあるけど、地球の自転もありますか?
帰りは、日本が近寄って来ている。


 面白い意見ですね。そして、考えを深めるという意味で、とてもいい意見です。

 ただ、結論を先に書くと、その意見は間違いです。

 でも、偏西風というのは、地球の自転が影響して吹く風です。そういった意味では自転は影響しています。

 しかし、日本が近づいてくるから早くなるというのではないのです。

 Erikoさんが考えたのは、次の通りです。

 イタリアを飛び立った飛行機は、日本に向かいます。
 地球は西から東に自転しているので、日本は飛行機に向かって動いています。

 飛行機と日本がお互いに向かって近づいていく、だから飛行時間が短くなると考えたのですね。
 
 なにか正しい感じがします。

 さて、コペルニクスが地動説を唱えました。
 すると、それに対して
 地球が動いているなら、僕がここでジャンプをすると、向こうにある建物が近づいてきて、僕はその壁にぶち当たるではないか、

 という反論が出ました。コペルニクスはそれにきちんと答えきれませんでした。

 それに答えを与えたのがガリレオです。
 慣性の力を考えたのですね。

 少し難しいのですが、できるだけ分かりやすく解説します。

 車の中にいて、ボールを真上に投げ上げてみます。車が走っていてもそのまま手のひらに落ちますね。

 前の方に進んでいるのでボールが後ろに行くということはありません。
 慣性の法則です。

 長い電車の中で、ボールを投げるとします。

 電車の進行方向と同じ向き、つまり前に向かって投げます。後方にいるピッチャーが、前方にいるキャッチャーに向かって投げるのです。
 投手が投げると、キャッチャーは後ろ向きに逃げるように動いていきますね。するとボールがキャッチャーまで届く時間は長くなるでしょうか。

 逆に、電車の進行方向と逆向き、後ろに投げます。前方にいるピッチャーが、後方にいるキャッチャーに向かって投げるのです。

 投手が投げると、キャッチャーは近づいてく動きますね。するとボールがキャッチャーまで届く時間は短くなるでしょうか。

 そうはなりません。

 電車が走る方向つまり、前方にボールを投げると、ボールは速くなりますね。
 電車の速さ+投げる速さ=ボールの速さ
 になります。

 次に、電車の進行方向と逆に、後ろ向きにボールを投げるとボールは遅くなるはずです。

 ボールの速さー電車の速さ=ボールの速さ
 になるはずです。

 しかし、電車に乗っている人が見ると、ボールの速さは前方に投げたボールと後ろに投げたボールは同じです。

 電車に乗っている人にとっては、電車の走る速さは打ち消されているのです。

 地球を飛び立った飛行機の場合、地球が電車にそしてボールが飛行機に当たります。

 日本からイタリア(ヨーロッパ)に向かって飛ぶ飛行機は、
 地球の自転+飛行機の飛ぶ速さで飛ぶことになります。

 逆にヨーロッパから日本に向かって飛ぶ飛行機は、
 飛行機の速さ-地球の自転の速さになります。

 だから地球外から見ると、日本からヨーロッパに行く飛行機は速くて、逆は遅くなります。

 飛行機よりも自転の速度が速いので、実際には飛行機は後ろ向きに飛ぶように見えるはずです。

 しかし、地球にいるものが見ると、地球の自転の速さは打ち消されて、飛行機の速さだけになり、西向きも東向きも同じ速さになるのです。
 
 地球の自転によって、日本は飛行機に近づいてきますが、同じように自転の力で、飛行機の速さは遅くなっているのです。

 自転の影響は打ち消されています。
 偏西風の影響がなければ、ヨーロッパに行くときと帰るときの時間は同じになります。

 難しいのですが、理解してもらえたでしょうか。
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