セルフ塾は閉めましたが、そのままの名前でブログを続けます。独学,独習。教わるより,学ぶを重視。 セルフラーニングの方法,英語,数学などの情報を発信するつもりです。

なぜ、送電線は高圧なのか。
 きのうは、なぜ
「導線間の電圧は、なぜ0になるのか」

 を書きました。

 さて、発電所で作った電気を家庭に送る線を送電線といいますが、高圧線ともいうように、電圧が高くなっています。なぜでしょうか。

 きのうのブログにも書きましたが、導線間の電圧は、0Vに近いのですが、完全に0Vではありません。
 できるだけ導線の電気抵抗が小さいのを使うのですが、それでも0Ωにはならないからです。

 送電線のように長い距離になると、抵抗も大きくなります。それでそこで電気エネルギーが消費されてしまうのです。電線が熱くなり、熱エネルギーとなって逃げていくのです。

 そのために、送電線では高圧にして、消費される電気エネルギーが小さくなるように工夫しているのです。

 それでは、なぜ電圧が高くなると、電気エネルギーの消費が小さくなるのかです。

 電気エネルギー=電力×時間 です。

 電力=電圧×電流 ですね。

 この式から、同じ電力なら、電圧が大きくなると電流は小さくなることが分かりますね。

 同じ電力を送るなら、電圧を大きくして、電流を小さくすると、消費される電力は小さくてすむのです。

 具体的に数字を使って説明します。実際の送電線ではとても大きな電力を送るのですが、分かりやすいように、小さな値を使います。

 いま、1000Wの電力を家庭に送ります。送電線の抵抗は行きに1Ω、帰りも1Ωとします。
高圧線1

 そういう条件で、電圧が100Vのときと200Vのときで比較します。


 まず、電圧が100V場合、
 送る電力は1000W. 電圧が100Vだと、電流は10Aになりますね。( 電力=電圧×電流 )

 行きの導線の抵抗は1Ωです。そこを10Aの電流が流れているので、そこでの電圧は10V。 ( 電圧=電流×電気抵抗 )

 帰りの導線も同じく10V 。

 直列の場合、全体の電圧=部分の電圧の和 ですね。

 だから、100V=10V+10V+(家庭での電圧)
 
 それで、家庭での電圧=80V です。

 流れる電流はどこも同じなので10A。

 だから家庭で消費できる電力は、80V×10A=800W 
高圧線2

 1000Wの電力を送ったのに家庭で消費できるのは800W
 200Wは、導線の部分で消費されて、無駄になったのですね。


 次は、電圧が200V場合、
 送る電力は1000W. 電圧が200Vだと、電流は5A。

 行きの導線の抵抗は1Ω。そこを5Aの電流が流れているので、そこでの電圧は5V。
 帰りの導線も同じく5V 。

 直列の場合、全体の電圧=部分の電圧の和 なので、
 200V=5V+5V+(家庭での電圧)
 
 それで、家庭での電圧=190V です。

 流れる電流はどこも同じなので5A。

 だから家庭で消費できる電力は、190V×5A=950W 
高圧線3

 1000Wの電力を200Vで送ると、家庭で消費できるのは950W
 無駄になったのは50V

 まとめると、1000Wの電力を

100Vで送ると、800W届き、200Wの無駄
200Vで送ると、950W届き、50Wの無駄

 このように、高電圧で送った方が無駄は少なくてすむのですね。
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