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「『学力』の経済学」は「『学力』の統計学」
 教育経済学者中室牧子の著作「『学力』の経済学」を読みました。本の帯には「22万部突破」とあります。よく読まれているのですね。
 面白かったです。


 ただ、この本にはいくつも、これでいいのかなと思うところがあります。
 それを何回かに分けて書いてみたいと思います。

 まず本の題の「『学力』の経済学」。なぜ「経済学」なのかです。

 「経済」を辞書で引くと、
人間の生活に必要な物を生産・分配・消費する行為についての、一切の社会的関係。転じて、金銭のやりくり。

とても簡単に言えば、お金の流れのようなものが経済だと思っています。

 その経済の学問が経済学です。それと「学力」がどうかかわっているのか。
 そう思いながら、読み始めました。

 第1章の「他人の成功体験は我が子にも活かせるか」を簡単にまとめてみます。

 どこかの誰かが子育てに成功したからといって、同じことをしたら自分の子どもも同じように成功するという保証はどこにもない。
 教育の効果は数値化が可能になってきている。
 教育の分野でも、因果関係を明らかにする手法としての実験を行うことが必要。
 そこから得られたデータをもとにして、科学的根拠に基づく教育を行うことが必要である。


 僕は、以上のことに100%賛成です。
 教育においても実験を行い、そしてデータを集めて因果関係を明らかにし、そしてそれを教育に活かすことが必要です。

 ただ僕がこの本で読んで思うのは、そのような実験をしてデータを集めるのは、経済学の手法だ、ということで、この「『学力』の経済学」としているようだ、ということです。

 僕は大学で心理学を学びました。
 心理学でも、実験をしてデータを集め、科学的な因果関係を明らかにすることを行います。

 統計学もだいぶ学びました。
 データを処理するために電卓も買いました。ぼくが大学3~4年のころ(1975~76年ごろ)、電卓がやっと庶民にも手が届くようになったころで、3万円ほどの電卓を買った覚えがあります。

 ぼくは途中で挫折してしまったのですが、コンピュータの授業もありました。

 データ処理が心理学でも必要だったのです。

 心理学の授業では、論文をよく読みましたが、実験の論文です。

 この本の最後に「ランダム化比較試験」について書いてありますが、まさにそのようなことを心理学でも行っていたのです。

 実験を行いデータを集め、そして統計学的な結論を求めるということはは経済学に限らないのです。

 だから「『学力』の経済学」というよりは、まだ「『学力』の統計学」とすれば、納得がいきます。
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