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子どもをご褒美で釣ること「『学力』の経済学」批判
「『学力』の経済学」の第2章は「子どもをご褒美で釣ってはいけないのか?」です。

 この本の結論を簡単に言えば、「ご褒美で釣っていい」ということです。どのようにご褒美を使うかは書いてありますが、ここでは省略します。

 僕も、ご褒美でつることは必ずしも悪いことではないと考えています。

 勉強に何もやる気がない子どもを、どうにか勉強に向かわせたい。そういう時にはご褒美を使うというのも一つの手だと思います。

 ただ注意が必要なのです。

 古典的な実験があります。わかりやすさを重視し、正確さの点では不十分です。そのつもりで読んでください。

 猿にパズルを与えます。知恵の輪のようなものです。

 それを猿は一生懸命にそれに取り組みます。サルにも知的好奇心があるのです。何回も何回も繰り返し行います。

 次に、その猿にパズルができたらご褒美を与えます。餌をあげるのです。すると、パズルをする回数が増えるのです。やる気になるのですね。

 次の段階が問題です。
 パズルができても、ご褒美の餌をあげないことにするのです。
 すると、直後はご褒美の餌を目当てに、さらに多くするのですが、そのうちにパズルを解くことをまったく止めてしまうのです。


 褒美の餌がないとパズルをもうやらないということです。


 学習塾をやっていたころ、生徒にちょっとしたお手伝いをお願いすることがありました。例えば、プリントの綴りなどです。

 それをお願いした時に、
 「これをやったら、いくらもらえるの?」という子がいます。何か仕事をしたらご褒美が欲しいということなのですね。

 家庭でも分担して仕事をしたら、お金がもらえるのかもしれません。

 ボランティアで、だれかのためにするのではなく、お金(もの)といった対価がないと動かない子です。

 外国では、チップ制度がありますね。チップのために動くようなものです。

 勉強にしてもそうです。

 ご褒美にお金などがもらえるとなると、ご褒美がない時には勉強をしなくなる可能性があります。必ず何か対価を求めるのですね。

 この「『学力』の経済学」では、アンケート調査で
 「ご褒美が子どもの一生懸命勉強をするのが楽しいという気持ちを失わせてはいなかったのです」という結論に達しています。

 でも、ご褒美で勉強をさせ続けてきた子どもが、ご褒美がなくなった時にどうなるのか、という実験はやっていないようです。
 そうすればどうなるのでしょうか。

 僕は
 ご褒美になれた子どもはご褒美がなければ勉強しなくなるのではないか

 と仮説を持っています。

 僕は実践家であって研究家ではありません。だから悪くなるかもしれないような実験をやるつもりはありません。

 だからご褒美は使うことにとても慎重でした。

 人道的に反しないように、それがどうなるのか誰か実験してもらえたらと思います。

 付け加えます。
 第2章に「目の前にニンジン作戦を経済学的に紐解く」という節があります。

 その結論として
 人間にはどうも目先の利益が大きく見えてしまう性質があり、それゆえに遠い将来のことなら冷静に考えて賢い選択ができても、近い将来のことだとたとえ小さくともすぐに得られる満足を大切にしてしまうのです」

 とあります。

 これは心理学の常識です

 また「明日の百より今日の五十」ということわざもあります。大昔からこのようなことは当たり前のこととして言われてきたことなのです。

 「経済学」というのをわざわざ出す必要はありません。

 以下は、このブログにぼくが書いた記事です。

金銭の約束、やる気そぐ? 脳活動の記録でも判明・・アンダーマイニング効果

きょうの50より,明日の100

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