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「『学力』の経済学」批判・・・少人数学級には効果があるか?
 「『学力』の経済学」について考えています。
 きょうは少人数学級について。

  米国のテネシー州政府が行った実験が紹介されています。

 1学級あたりの生徒数と学力の間には、負の相関関係があり、特に1学級当たりの生徒数は20人以下となるのが望ましい、という研究を発表しました。

 少人数学級には学力を上昇させる因果効果があったことが示されています。


 (ただし)

 少人数学級は学力を上昇させる因果効果はあるものの、他の政策と比較すると費用対効果は低い政策であることも明らかになっています。


 つまり少人数学級にすると学力はあがるが、お金がかかりすぎるということです。

 さて別の実験、アフリカのマダガスカルで行われた実験では、

 子どもと親(=処置群)は家計調査から学歴と年収のデータを用いて算出された教育の収益率を知らされました。
 そして5ヶ月後、教育の収益率の情報を知らされた子ども達は、知らされなかった子ども達(=対照群)よりも学力が高くなったことが示されています。


 この実験は、親や子どもたちが、教育の価値を過小評価している場合、正しい教育の収益率を知る、つまり、教育を受けることの経済的な価値に対する誤った思い込みを正すだけで、子どもの学力を高めることができることを、示唆しています。

 簡単に言えば、教育をすれば、将来給料の高い職につけることを子どもや親に知らせると、学力があがる、ということです。

 さて、次が問題です。

 これは「子どもの能力を開花させるために、少人数学級や子ども手当などのようにお金のかかる施策はを行う必要は全くなく、
 少ない費用で高い効果を発揮する政策がある」ということを示した素晴らしいエビデンスベンツです。


 とあります。

  簡単に言うと、
 少人数学級にすると効果はあるが、お金がかかりすぎる。
 一方教育を受けると将来給料が高い仕事につけるよ、と子どもと親に知らせると、学力が上がるということ。
 その結果から少人数学級にする必要はまったくない、情報を与えればいい

 と言っているのです。

 まず、僕が思うには少人数学級にすると効果があるのならお金がかかってもいいからやるべきだと思います。情報を与えて、そのうえで少人数学級にすればいいのです。

 その段階で「少人数学級は必要はない」というのはおかしな結論です。
 日本の政府は、他の国に比べると、教育にお金をつかっていないのですから。

 もう一つ、筆者も書いていますが、マダガスカルで行われた実験は、「親や子どもたちが、教育の価値を過小評価している場合」のことです。

 僕はアフリカのマダガスカルについては全く知識がないので失礼になるかもしれませんが、そこはまだ教育の価値を知っていないのです。

 そのようなところでは、教育に金をかけると、将来的には給料が高い職業について、その分十分に取り戻せるよ、というのを教えると、それなら勉強するか、と心を入れ替えてがんばるということですね。

 さて日本はどうでしょうか。
 日本は、「親や子どもたちが、教育の価値を過小評価している」国でしょうか。

 僕はそうは思いません。

 だから、そのような情報を与えられても、学力の向上につながるとは僕には思われません。

 「大学まで進学させると、給料の高い職業につけるよ」と教えると、
「そんなのもちろん知っているよ」という答えが返ってくるように思います。

 どうも、少人数学級を否定するための実験結果の紹介だとしか思われません。
 (明日に続きます )
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