そこで 英語ネイティブの女性の方と少し お話ししました。
いとこの娘が作った英語版の「読谷山花織」の説明を読んでいたその方は Hanaui とあるので、これは方言かと僕に尋ねました。
僕はそうだと答えて、 沖縄方言の母音には、e, o はなくてa, i, u だけしかない、 そしてoはuに、eはi になることを説明しました。
それでHanaori(花織)はHanaui(ハナウイ)になります。
同じように、 Okinawa(沖縄)は、Uchina(ウチナー)になり、Yakimono(焼き物)は Yachimun(やちむん)になります。
そのような説明をしていると、その方が ki(キ)はchi(チ)になるのか、と尋ねました。
僕はそのことは 知りませんでした。 だけどそのような傾向がありそうです。
Okinawa(おきなわ)、Uchina(うちな)、Yakimono(焼き物)、Yachimun(やちむん)のほか、
kimono(着物)はchin(チン)、tsuki(月)はchichi(チチ)です。
やはり、「キ」が「チ」 になっているようです。
その場では、僕は よく知らないけど、そういう傾向があることだけ伝えました。
そして家に帰ってネットで調べると、次のようなのが出てきました。
沖縄弁も中国語も「キ」→「チ」となるのには何か関連性があるの?
「オキナワ」が「ウチナー」になったのはたしかに口蓋化なのですが、
「キ」という音は「チ」という音になりやすいのです。
ウチナーグチ 沖縄の言葉
子音には口蓋化の現象がおこった。「キ」が「チ」に変化したのである。
口蓋化
このほか方言によってはキがチに変化する例もある。
口蓋化の現象ということで 「キ」 が「チ」になっているようです。口蓋化の説明を読むと専門用語が続いてよく理解できません。
ただ自分で「キ」と「チ」を発音してみると、舌の位置が微妙に違うだけですね。それに「キ」 が「チ」に変化したのだと考えられます。
思いがけず、おもしろいことを知りました。
この記事に、フェイスブックでコメントをいただきました。おもしろいので、ここに掲載させていただきます。
ひとつはアメリカ、フロリダにいる高校の同期生から。
ウチナー口の発音は英語と共通する面もままありますよね。枝豆をイーダマーミ、カラオケをカリウキとかウチナー口ふうな発音になりますね。僕の祖母は僕の名のひろしをヒルシ、姉の理恵子をララク、節子をシチク、陽子をヨウク、和枝は何とカジャーと発音してました。面白いですね。
もう一つは、世界をかけめぐり、長年ルワンダにいた、高校のクラスメートのコメントです。
庸次君が沖縄における「キ」と「チ」の発音の仕方についての指摘、なかなか面白いと思いました。いずれは私も同様なコメントを載せようと思ったからです。実はルワンダでも同じような傾向があることに気が付いたのです。私の姓は新垣(あらかきではなく、あらがき、東京に住む一族はそのように呼ばせていますが。)ですが、ルワンダ人はそのようには呼べない。「き(ki)」を(ち(chi)」と発音して呼びます。つまり、私は現地ではMr. AragakiではなくてMr. Aragachiになります。実際は「ミスター・アラッガッチ」と呼ばれています。その他に先日紹介した聖母マリアの降臨地であるKibehoは「キベホ」ではなく「チベホ」、Kibaliを「キバリ」ではなく「チバリ」、また英語のKitchenも「キッチン」ではなく「チッチン」と発音します。私も難しいことはわかりませんが、これも貴君が指摘した口蓋化の表れでしょうか。
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