昨夜の中学3年生への一斉授業を再現します。数学の問題です。少し問題を変更してあります。
問題「ABCDは1辺が6の正方形。AD上に,Eをとる。AEの長さは2。Pは,EC上にある。PとBを直線で結ぶ。PBの長さが最短のとき。PBの長さを求めなさい。

生徒たちは一度は考えてやった問題です。間違えたので,直しをしています。
Pがどこにあるか分かる?
「垂直になるところ」
それは分かったのか。感心だ。∠BPCが90度になるところが最短のところだ。
では,△DECと△PCBが相似なのは分かるか?
「分かる」
ここは簡単に証明しておく。
正方形だから∠DCEは90°。
だから,∠BCP=90-∠ECD
△DECは,直角三角形。だから,∠CED=90-∠ECD
よって,∠BCP=∠CED
また,∠D=∠BPC 正方形の角と仮定から。
2組の角がそれぞれ等しいので,△DECと△PCBは相似。
こういう問題では相似がよく出るから注意。これは大きな声では言えないが,証明ができなくても相似そうだと思えば,相似として進める。ここでは証明の問題ではないからね。
相似の場合は,曲の字表だ。
△DECの辺の長さを下に書くよ。
┌──┬──┬──┐
│* │ * │ * │
├──┼──┼──┤
│ 4 │ 6 │ * │
└──┴──┴──┘
( * は空欄です)
では,x(PE)は何の上だ? 対応が大切だよ。
「4の上」
OK。6(BC)は,何の上だ?
(しばらく考えてから)
「右端の上」
そうだ。曲の字表はこうなった。
┌──┬──┬──┐
│ x │ * │ 6 │
├──┼──┼──┤
│ 4 │ 6 │ * │
└──┴──┴──┘
これでは,解けないね。どうする。
「下の欄の右端の値を求める」
そうだ。どのようにして求めることができる?
「三平方の定理」
そうだ。では求めてごらん。
( それぞれが計算している。Sくんが他の生徒の答えを待っているので,)
S,黒板でやりなさい。(と言って解かせる)
( 2√13 が出る。)
曲の字はこのようになった。
┌──┬──┬───┐
│ x │ * │ 6 │
├──┼──┼───┤
│ 4 │ 6 │2√13│
└──┴──┴───┘
真ん中の列は無視して,ななめにかけて解く。解いてごらん。
2√13x=4×6
x=12√13/13
(以上が昨日の再現です。
ここでぼくがみなさんにいいたいのは,曲の字は対応関係を表すのがとても楽だということです。ぼくは曲の字を書いて「何の上?」と尋ねるだけです。対応がはっきりしているので,子どもたちも楽です。比例式でやると対応する値が離れすぎていて分からなくなります。ちょっとしたことですが,曲の字がずいぶん楽にできるので,正解に達するのです。
中学数学・理科が「田の字表」なら解ける・わかる・点がとれる! (アスカビジネス)
のコマーシャルでした)
問題「ABCDは1辺が6の正方形。AD上に,Eをとる。AEの長さは2。Pは,EC上にある。PとBを直線で結ぶ。PBの長さが最短のとき。PBの長さを求めなさい。

生徒たちは一度は考えてやった問題です。間違えたので,直しをしています。
Pがどこにあるか分かる?
「垂直になるところ」
それは分かったのか。感心だ。∠BPCが90度になるところが最短のところだ。
では,△DECと△PCBが相似なのは分かるか?
「分かる」
ここは簡単に証明しておく。
正方形だから∠DCEは90°。
だから,∠BCP=90-∠ECD
△DECは,直角三角形。だから,∠CED=90-∠ECD
よって,∠BCP=∠CED
また,∠D=∠BPC 正方形の角と仮定から。
2組の角がそれぞれ等しいので,△DECと△PCBは相似。
こういう問題では相似がよく出るから注意。これは大きな声では言えないが,証明ができなくても相似そうだと思えば,相似として進める。ここでは証明の問題ではないからね。
相似の場合は,曲の字表だ。
△DECの辺の長さを下に書くよ。
┌──┬──┬──┐
│* │ * │ * │
├──┼──┼──┤
│ 4 │ 6 │ * │
└──┴──┴──┘
( * は空欄です)
では,x(PE)は何の上だ? 対応が大切だよ。
「4の上」
OK。6(BC)は,何の上だ?
(しばらく考えてから)
「右端の上」
そうだ。曲の字表はこうなった。
┌──┬──┬──┐
│ x │ * │ 6 │
├──┼──┼──┤
│ 4 │ 6 │ * │
└──┴──┴──┘
これでは,解けないね。どうする。
「下の欄の右端の値を求める」
そうだ。どのようにして求めることができる?
「三平方の定理」
そうだ。では求めてごらん。
( それぞれが計算している。Sくんが他の生徒の答えを待っているので,)
S,黒板でやりなさい。(と言って解かせる)
( 2√13 が出る。)
曲の字はこのようになった。
┌──┬──┬───┐
│ x │ * │ 6 │
├──┼──┼───┤
│ 4 │ 6 │2√13│
└──┴──┴───┘
真ん中の列は無視して,ななめにかけて解く。解いてごらん。
2√13x=4×6
x=12√13/13
(以上が昨日の再現です。
ここでぼくがみなさんにいいたいのは,曲の字は対応関係を表すのがとても楽だということです。ぼくは曲の字を書いて「何の上?」と尋ねるだけです。対応がはっきりしているので,子どもたちも楽です。比例式でやると対応する値が離れすぎていて分からなくなります。ちょっとしたことですが,曲の字がずいぶん楽にできるので,正解に達するのです。
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