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セルフ塾は閉めましたが、そのままの名前でブログを続けます。独学,独習。教わるより,学ぶを重視。 セルフラーニングの方法,英語,数学などの情報を発信するつもりです。

「本当は、いい子なんだよ」


 黒柳徹子著「窓ぎわのトットちゃん」p198~200から引用します。

校長先生は、トットちゃんを見かけると、いつも、いった。

「君は、本当は、いい子なんだよ!」

そのたびにトットちゃんは、ニッコリして、とびはねながら答えた。

「そうです、私は、いい子です!」

そして、自分でもいい子だと思っていた。

たしかにトットちゃんは、いい子のところもたくさんあった。みんなに親切だったし、特に肉体的なハンディキャップがあるために、よその学校の子にいじめられたりする友達のためには、他の学校の生徒に、むしゃぶりついていって、自分が泣かされても、そういう子の力になろうとしたし、怪我をした動物を見つけると、必死で看病もした。でも同時に、珍しいものや、興味のある事を見つけたときには、その自分の好奇心を満たすために、先生たちが、びっくりするような事件を、いくつも起こしていた。
例えば、(中略)

 でも、おそらく、トットちゃんに関しては、苦情や心配の声が、生徒の父兄や、他の先生たちから、校長先生の耳にとどいているに違いなかった。だから校長先生は、トットちゃんに、機会あることに、

「君は、本当は、いい子なんだよ」

といった。その言葉を、もし、よく気をつけて大人が聞けば、この「本当は」に、とても大きな意味があるのに、気がついたはずだった。

「いい子じゃないと、君は、人に思われているところが、いろいろあるけど、君の本当の性格は悪くなくて、いいところがあって、校長先生には、それが、よくわかっているんだよ」

校長の小林先生は、こう、トットちゃんに伝えたかったに違いなかった。残念だけど、トットちゃんが、この本当の意味がわかったのは、何十年も、経ってからのことだった。でも、本当の意味は、わからなくても、トットちゃんの心の中に、「私は、いい子なんだ」という自信をつけてくれたのは、事実だった。だって、いつも、なにかをやるとき、この先生の言葉を思い出していたんだから。ただ、やったあとで、「あれ?」と思うことは、ときどき、あったんだけど。

 そして、トットちゃんの一生を決定したのかも知れないくらい、大切な、この言葉を、トットちゃんが、トモエにいる間じゅう、小林先生は、いい続けてくれたのだった。

「トットちゃん、君は、本当は、いい子なんだよ」って。



 いいですね。この本は何年も前に読んだのですが,この部分は印象深く記憶に残っています。そして,ブログにも残しておきたいと思って書き写しました。

 これに解説を加えるのは,蛇足になりますが,

 子育ての根本ですね。子どもをきちんと受け止め,信頼する。そしてそれをきちんと伝える。
 子どもは安心できる基地があることが分かると,自分で羽ばたいていきます。遠くまで行ってもいつでも帰るところのある場所がある,というのが自分の力を十分に伸ばし,自立することにつながるのですね。
 このような言葉が子どもの自己評価を高めて自信を持つのでしょう。
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