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セルフ塾は閉めましたが、そのままの名前でブログを続けます。独学,独習。教わるより,学ぶを重視。 セルフラーニングの方法,英語,数学などの情報を発信するつもりです。

R汰くんとそのお母さん
 R汰くんとそのお母さんについて書きます。
 2005年の名簿にあるので,もう4年前です。R汰くんが中学2年に上がった4月にセルフ塾に入塾し,1年間いました。

 入塾する前にお母さんから相談がありました。学習障害を持っていること,それでも,学校の授業には何とかついていっているとのということでした。

 とにかくお預かりします。学習を進めながらやり方を考えていきます。お母さんとぼくらで協力しあいながらR汰くんが少しでもいい方向に向かうようにしましょう,と言いました。

 学習障害があることはすぐに表れました。おだやかな素直な性格ではありました。しかし,学習への集中が続かないのです。1つ年上の兄さんもいっしょに入塾しました。兄さんも優しい子で,弟のことが気になるようで声をかけたりしていました。
 資料として塾から保護者にあてて出した「個人欄」を読んでいたらそれをそのまま載せた方がよく理解できると思い,それを掲載いたします。
 「個人欄」というのは,塾のニュースレターの最後に設けた,生徒個人の塾での様子などを保護者に知らせるコーナーです。

 この四月に入塾して一週間あまりがたちました。
 静かに席に座っています。しかし様子を見ると指遊びをしたり,キョロキョロしたりと,あまり学習に集中してるようではありません。質問予約表に名前を書いて質問をしながら進めるように言っています。そして私どももできるだけ呼び出して教えるようにも努めています。説明を自分で読み取って進めることにが困難なので,課題を十分にこなすこなすことは難しいです。最初のころは数学に的を絞って,できるところを伸ばしていけばいいのかと考えています。
 先日は数学の自分でやったところがかなり正解になったようで,とてもうれしそうに報告していました。 (4月20日)

 おとなしく席に座っています。しかし,何もしないでいることがほとんどです。R汰くんの席を目の前にして,頻繁に声をかけるようにしたり,席を回りながら進み具合をチェックしたりしています。席が近くの(同級生の)Y気くんもよく声をかけてあげたりしています。また,質問予約表には必ず名前を記入するように指示しています。対峙して,問題を解かせると,ゆっくりではありますが,けっこう解くことができます。けっして学力が低くくはないようです。これまでお母さんがよく勉強させてきたのだろうなと感じています。(6月15日)


(しばらくしても,学習がなかなか思うように進まないので,家でお母さんが数学,英語を指導し,他の科目を塾でやることにしました)

 庸次の隣に座らせて,いつでも声をかけることができるようにしています。それでも他の生徒を教えている間は,ほとんど自分では進めることができないようです。とにかく,頻繁に声をかけ,進み具合をチェックするようにしています。そして細かく指示を与えながらさせています。
 家での学習はよく進んでいますね。数学や英語の進み具合をみると,お母さんがよくがんばっているのが分かります。引き続き協力しながらやっていきましょう。(8月10日)

 すぐ隣に座らせて,絶えず声をかけるようにしているのですが,ゆっくりゆっくりで,なかなか学習が進みません。こなせるのはその日の課題のよくて3分の1くらいです。やればできるのですが。もっと集中できればいいのですが。とにかく,声かけは続けていこうと思います。
 家では順調ですね。  (10月14日)


 11月22日,24日,25日に期末テストがありました。3週間前からそれに向けた勉強でしたが,その間,家で学習を見てもらいました。
 テスト勉強が終わった次の日だったと思いますが,集中して課題に取り組んでいて,その日のノルマをすべて終了して,早めに帰りました。やる気になればできるんだと思いました。そのやる気をどのように引き出すかが課題ですね。(12月8日) 

 意固地なところがあり,根比べをすることがよくあります。学習態度は相変わらずで,少し目を離すと自分の世界に入り込んでしまいます。
(2月8日)

 学年が変わりました。中学2年生のとき(2005年度)の1年を振り返ってみます。
 4月に入塾しました。やればできる力を持ちながらも,やる気を持たせることができませんでした。隣の席に座らせて,監視の目を強めたり,基準内の時間に課題をできたらほめてあげたりといろいろ工夫はしたのですが・・・。大勢を見ながらということもあり,私どもの力不足を感じました。結局はお母さんの方が私どもより力をつけてあげられると思います。この1年間,お母さんと相談しながら指導してきて,私どももいろいろ勉強になりました。来年は卒業し,R汰くんにとっていい進路が見つけられたらいいなあ,と願っています。その際は,連絡いただければうれしく思います。(4月20日)



(以上が,個人欄の記述です。3年に上がるときに,受験もあるので,ということで,塾を辞めてお母さんが勉強をみることになりました。
 中学を卒業後,進学し,物作りの好きな彼の長所を伸ばす方向でがんばっているとのことです)

 ぼくがここで書きたいことはR汰くんのお母さんには負けた,ということです。脱帽です。

 R汰くんの兄さんの話では,R汰くんに対し,お母さんはとてもきびしいそうです。そして,きちんきちんと学習をみてあげていたようです。だからこそ,それなりの学力をつけてきたのです。

 「親は最悪の教師」とばくが言うとき,それは親子が感情的に近すぎること,そして時間的にルーズになることが原因だとしています。親ということで,最悪の教師になる条件を持っているのです。

 しかし,それを乗り越えると,「最良の教師」になることもできるのです。子どものことを愛しているのはお母さんです。そして,その子のためだけに時間を作ることもできます。
 ぼくは教えることのプロです。とにかく教えることでお金をもらっています。もう20年も教えてきました。

 しかし,お母さんの愛ほど強い愛情はありません。一人の生徒としてR汰くんのことを考えてはいましたが,それはお母さんの足下には及ばないものです。

 また,ぼくは,R汰くんだけを指導するわけにはいきません。他の生徒に対しても責任を負っています。だから,ずっとR汰くんのことを教えているわけにはいかなかったのです。

 こういうことを考えると,親は最良の教師としての条件も備えているのです。そのことをR汰くんのお母さんに教えてもらいました。

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