FC2ブログ
セルフ塾は閉めましたが、そのままの名前でブログを続けます。独学,独習。教わるより,学ぶを重視。 セルフラーニングの方法,英語,数学などの情報を発信するつもりです。

直積表の価値
 こーすけさんから次の質問が寄せられました。

1.第1章 多項式で出てくる、「直積図」なんですが、馴染みがないもので、よく内容がつかめません。
「直積図」をもう少し詳しく知りたいです。

2.上に関連して、学校や塾で見かけない「直積図」のねらいはなんでしょうか?
通常の導入、和・積の展開公式を発展させていくことのマイナス面を知りたいです。
(「直積図」に対しての批判ではないです。数学専門ではない私の純粋な質問です。)
 ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ 

 お答えします。

 まず,内容に入る前に「水道方式」では,タイル図をとても重視します。それは,半具体物のタイルを用いて意味を理解させることが大切だからです。このことに関しては近日ブログに書きたいと思います。とりあえず結論を急ぎます。

 小学2年では,5×4=20 のようなかけ算を学びます。
 それをタイル図で表すと次のようになります。

5b4

 つまり,たて5,横4の長方形ができ,そのタイルの数が積になるわけです。

 小学3年では,
 23×32 のような2けた×2けたのかけ算をします。それをタイル図で表すと次のようになります。
 タイルの数を数えると答えになりますね。

23b32


 この23×32のタイル図をみると,
20×30=600
20×2=40
3×30=90
3×2=6

 それを合計したものが23×32の答えです。

 さて,途中飛ばしてすぐに中3にいきます。(小数,分数,そして簡単な多項式の積もそのように説明できます)

 (2x+1)(3x+3) は
 図のようになります。

sikinotenkai


 まず,タイルの数を数えるだけで答えが出てきますね。
 大きな正方形はx×xで,x²,長方形はx,小さな正方形1個は1を意味します。

 直積表は,それを表,数,文字にしただけです。
 上の23×32 のときのように,
 (2x+1)(3x+3) は
chokuseki

2x×3x=6x²
2x×3=6x
1×3x=3x
1×3=3
 その合計が答えになります。

 このように直積表は,タイル図からの流れとして出てくるものです。計算がただできるようになるだけではなく,何をしているのか理解させることができます。

 ただ,それだけではありません。
 学力の低い生徒ほどこれは利用価値があります。式のままで展開しているとどこをやったか忘れる子が多いのです。表の場合は抜かすことがありません。

 長くなったので,いったん閉めます。さらなるご質問をお待ちしています。

数字のかけ算も直積表で
 昨日は,多項式の展開を直積表でやることを書きました。そして,その方が間違いは少ないことも書きました。

 さて,きのうの記事を自分で読み返すうちに,

 23×32

 も直積表でさせたら,学力の低い子にはいいのではないか,という考えが浮かびました。

 23×32は,2桁×2桁のさいしょのところなので,まあまあいいのですが,37×59のように数字が大きくなるとかけ算と繰り上がりのたし算とをいっしょにそれも暗算でやらなければならないので,大変です。また,2段目は1ます開けて書くのも忘れがちです。

 それを。

23b32cho

 20×30=600
 20×2=40
 3×30=90
 3×2=6
 600+40+90+6=736 

 のように直積表でさせれば
 かけ算はかけ算だけでやり,後でたし算をすればいいので楽なのではないかと思うのです。

 もちろん,432×523 のようなけた数が大きくても大丈夫です。 

432b523


 きょう思いついたのでまだ試してはないです。普通の筆算ができる子はいいと思いますが,力のない子にはいいかもしれません。


さん,3,みっつ
 数の抽象について考えます。

 風呂に入るときなど,子どもにに数を教えます。
 お母さんが,「いーち,にぃー,さーん,しー,・・・」唱えて,子どもがそれをまねします。そして,いちからじゅうまで言えた。
 するとお母さんは,子どもが10まで分かったと思いこんでします。

 よくあることです。でも,それは子どもが数を理解したこととはまったく異なります。無意味綴りの暗唱と基本的に変わらないのです。
1対1の対応


 ぞうが3頭,ねずみが3ひきいますね。大きさがこんなにちがっても「3(さん)」なんです。そして,動物ではないいちごでもやはり「3(さん)」,ボールでもタイルでも。

 ここでは,形,大きさ,色,性質(生き物かどうかなど)はまったく違います。しかし,直線で結んでいることから分かるように,一対一に対応しています。それが数が等しいということです。だから,どれも「3(さん)」ということになります。

 このように,形,大きさ,色などをすべて捨て去って(捨象),一対一に対応するという数だけを取り出す(抽象)ことができたときに,数を理解できたといえるのです。

 私どもは,数を毎日使っているので,それほど難しいとは思いません。

 しかし,考えてみましょう。形も大きさも色もちがう。さわった感じも。あるものは動き,あるものは動かない。そういう共通性はまったくないのです。ただ単に一対一に対応しているということだけに注目しなければならないのです。

 さて,そういう数を理解するために,水道方式では,タイルを用いるのです。

 ぞうも一対一に対応させてタイルにする。
 ねずみも一対一に対応させてタイルにする。
 いちごも一対一に対応させてタイルにする。
 ボールも一対一に対応させてタイルにする。

すると,すべてタイルになったのですから,共通であることが分かるのですね。

「3」「三」「さん」「みっつ」もそうです。それはまた難しい。漢数字の「三」は一対一に対応ができないこともないですが,他のものはそれもできない。しかし,それがぞうの3,ねずみの3など同じだとしなければいけないのですね。

3,


 りんごが3個,それを「3」「三」「さん」「みっつ」の中間にタイルが3個を置くのです。タイルは,色,形などを半分だけ捨象して,数を抽象したものとします。半抽象物としてタイルを用いて,子どもの数の理解を助ける,のです。

 きょうの議論だけだと,タイルでなくて円でも棒でもいいではないか,ということになります。確かにそうです。しかし,タイルには大きな利点があります。それはまた別の機会に。

 なおきょうの表題の「さん,3,みっつ」は,以前読んだ絵本の題です。

1/2 + 1/3 = 2/5 ???
 「数と計算の意味がわかる」を読みました。


とてもおもしろい本です。意味がわかるというのはおもしろいものです。小学生低学年レベルからかなりのレベル(大学生?)までの話題があります。興味のもてるところまで読めばいいでしょう。途中まで読んでほうりだしても読む価値があります。ぼくは最後まで読みましたが,難しいところは理解できないままにスルーしました。
 その中からおもしろいのをひとつ。ぼくなりに書いています。

 1/2 + 1/3 では,通分して 3/6 + 2/6 = 5/6  ですね。

 それを 1/2 + 1/3 = 2/5 とした。

 よくある間違いのパターンです。分子同士,分母同士をたしてしまったのです。

 しかし,なぜそんな間違いをしたのか先生がたずねてみた。
 すると1人の生徒が答えた。

Aには, ぶたが2匹いた。そのうちの1匹は黒ぶた。
だから黒豚は1/2( ○ ● )

又Bにはぶたが3匹いた。そのうちの1匹は黒ぶた。
だから黒豚は1/3 ( ○ ○ ● )

 AとBのぶたをひとつにまとめた。1/2 + 1/3
 するとぶたは全部で5匹。そのうち黒ぶたは2匹。
 つまり黒ぶたは2/5ひき。( ○ ○ ○ ● ● )

 だから,1/2 + 1/3= 2/5  

 ????????????

 正しいのじゃない? ねえ?

 どこがおかしいのか。この本を読んでください。

分数のわり算はなぜひっくり帰してかける
分数でわるとき,なぜひっくり返してかけるのか,

「分数でわる意味・・・清水義範氏の説明」ということで前に書いたことがあります。
http://selfyoji.blog28.fc2.com/blog-entry-68.html

  「数と計算の意味がわかる」の中に別の説明があり,そういう説明もあるのか,と感心しました。



ぼくなりに書いてみます。

(Ⅰ) ふつう,速さは一定の時間で進む距離で表します。
たとえば,1秒間に30m進んだ。これは秒速30mといい,30m/秒と書きます。

 さて,秒速30mで進む物体がある。120m進むのには何秒かかるか。

 120m÷30m/秒=4秒

 時間(秒)=距離(m)÷速さ(m/秒) です。

(Ⅱ) しかし,一般に速さを競うときには,一定の距離をどれだけの時間で進むかを調べます。

 例えば,100m競走をさせる。いっせいに走る。Aくんが1着,Bくんが2着,Cくんが3着なら,そのままAくん,Bくん,Cくんの順に速いということがだれにでも分かります。

 いっしょに走れない場合には時間(タイム)をはかればいいですね。

 100m競争のタイムで,Aくんは13.0秒,Bくんは13.1秒,Cくんは13.2秒だったら,Aくん,Bくん,Cくんの順に速いということがだれにでも分かります。

 それで,1mを走るのに何秒かかるかということで速さを求めてもいい。
 100mを13.0秒で走るAくんは1mあたり,0.13秒,0.13秒/m ということになります。

 さて,1m進むのに3秒かかる物体があります(3秒/m)。
 20m進むのに何秒かかりますか。

3秒/m×20m=60秒 ですね。

 交換法則で,3秒/m×20m=20m×3秒/m だから,
 時間(秒)=距離(m)×速さ(秒/m)
 
(Ⅲ)3秒で4m進む物体があります。
  秒速は 4m÷3秒=4/3(m/秒) になりますね。
それが100m進むのにかかる時間はいくらか。

 (Ⅰ)でやったように
 時間(秒)=距離(m)÷速さ(m/秒) ですから,
100m÷4/3(m/秒)

(Ⅳ) (Ⅲ)と同じ問題。
3秒で4m進む物体があります。
  この物体が1m進むのにかかる時間は
  3秒÷4m=3/4(秒/m) になりますね。
それが100m進むのにかかる時間はいくらか。

 (Ⅱ)でやったように
  時間(秒)=距離(m)×速さ(秒/m) ですから,
100m×3/4(秒/m)


(Ⅲ)と(Ⅳ)は同じ問題だから,

100m÷4/3(m/秒)=100m×3/4(秒/m)

 ほら,分数のわり算は,ひっくり返してかけるになりましたね。

スコアボードを使った正負のたし算
 昨日は,中学の中間テスト対策の日でした。

 中学1年生でかなり力の劣った子がいます。Tくんとします。正負のたし算,引き算がなかなかできない。

 タイルを使って,たし算,引き算について理解は一応させました。(タイルを使った正の数,負の数の説明はこのブログでも紹介いたします。水道方式の見事なところです)

 さて,もうすぐテストですから,タイルを使わずに計算できるようにしたい。

 それで,(+3)+(-2) では,
「プラスチームが3点,マイナスチームが2点,どのチームが勝った? 」
「プラスチーム」
「では,プラスチームが何点勝っている?」
「プラスチームは3点,マイナスチームは2点だから,プラスチームが1点勝っている」
「そう,だから答えは+1だよ」

 とこのような指導をやってきました。たいていの子はそれでできるようになります。


 しかし,Tくんはなかなかそれが定着しません。何度やっても自分で自分に問いかけて計算することができない。ぼくが「どこが・・・・・・・」「では,何点・・・・・・?」と問いかけるとなんとかできます。

 それで,スコア表を書かせることにしました。

(+3)+(-2) では,

+チーム │ +3
────┼──────────
-チーム │ -2

(-3)+(-2) では,前半マイナスチームが3点,後半もマイナスチームが2点 とします。(この子はサッカーをしているので,理解がまだいい)

+チーム │ 
────┼──────────
-チーム │ -3  -2

 のように。すると,完璧ではないのですが,けっこうスムーズに自分で計算ができるようになりました。
 引き算はふつうにやるように,引き算をたし算に直してから上のようにします。
 まだまだ混乱していますが,あと数日後のテストが楽しみです。

 上のようなスコアボードによる説明は,できる子にも有効かもしれないと思っています。

平方根の導入
mixi の「授業の工夫」で,
「ルートをわかりやすく教えるにはどうやればいいですかね?」という質問があったので次のように答えました。

http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=3721751&comment_count=177&comm_id=380962

 のコメント178

 平方根に入る前に,約数,素数,素因数分解はやっておきます。

(1)1cm²,4cm²,9cm²,16cm²の正方形を描いて,1辺の長さを求める問題をさせます。

(2)「平方」の意味を確認します。「平方って何?」という生徒が多いです。
 そして,5の平方は? -5の平方は? のような問題をさせます。

(3)「平方根」の意味を説明します。+5,-5を平方すると25になります。平方して25になる数を25の平方根といいます。だから,25の平方根は+5,-5です。
 そして,16の平方根は? のような問題

(4)±を導入します。
 25の平方根は±5です。 16の平方根は?

(5)(1.4142) ² , (1.7320) ²  つまり√2,√3 を小数にしたものの二乗を電卓を使って計算させ(四捨五入整数で),
(1.4142) ²≒2 , (1.7320) ²≒3 になることを確認

(6) 2の平方根は? のような問題

(7) 電卓で平方根の出し方を教え,次のような問題

 5の平方根は?

(8)ここで記号の√の説明をします。2の平方根は±1.41421356・・・とずっと続く小数であること。それで 2の平方根は±√2 と書き表すようにすることを教え,次のような問題

 3の平方根は?


因数分解を教える順序
 因数分解は,どの順序で教えた方がいいのでしょうか。

 教科書(東京書籍)の順序
1,共通因数  ax+bx=x(a+b)
2,x²の係数1  x²+(a+b)x+ab=(x+a)(x+b)
3,平方公式 x²+2ax+a² =(x+a)² ,x²-2ax+a² =(x-a)²
4,平方差 x²-a²=(x+a)(x-a)

 そして,「いろいろな因数分解」で,平方公式,平方差のx²の係数が1以外の場合を教えています。

 6x²+21x+15 のような因数分解は教えていません。いわゆる「たすきがけ」で解くものです。これは高校で教えることになっています。

 さて,ぼくは,6x²+21x+15 から入ります。一般的な因数分解です。ただ,「たすきがけ」ではなく,表を使います。これについては後日。

 ぼくのテキストでの順序

1,一般公式 acx²+(ad+bc)x+bd=(ax+b)(cx+d) 「たすきがけ」で解くもの
2,x²の係数1  x²+(a+b)x+ab=(x+a)(x+b)
3,平方公式 a²x²+2abx+b² =(ax+b)² ,a²x²-2abx+b² =(ax-b)²
4,平方差 a²x²-b²=(ax+b)(ax-b)
5,共通因数  ax²+bx=x(ax+b)

 一般公式での因数分解は,確かに難しいです。しかし,これができると他の因数分解もすべて解けます。共通因数は少しだけパターンが異なるところがありますが,

 これは数学の苦手とする生徒にとって特にいいと思うようになりました。

 なぜならば,どの公式を使えばいいのかを判断することがけっこう難しいのです。式をみて,
 ①共通因数はないか判断する。
 ②それがなければ,2乗の差になっているかどうか。
 ③x²の係数と定数項が2乗の数になっているか,そして,そのxの係数はそれの積×2になっているかどうか,
 ④次に,x²の係数が1かどうか。

 これだけのことを考えてから,どの公式を使うか決めます。そして,それぞれの公式をきちんと覚えなければいけません。前に弁別刺激について書きました。因数分解では,弁別刺激をきちんと弁別して公式を使わなければいけないのです。

 ところが,一般公式の解き方を覚えたら,それだけを使ってを覚えたらだから,すべてこれでできるからです。
 結果的に2つが同じ式になれば,二乗でまとめる(平方公式)
 平方差は,xの項が0と考えればいい
 xの係数が1のものは,楽な式だなと思うだけ
 共通因数のものは,定数項が0と思えばいい

 このように,いちいちどの公式を使うか,考えなくていい。因数分解が出てきたらとにかく一般公式のやり方で解くのです。

 昨夜,K高校の生徒(K美さんとY香さん)が「明日数学のテストがあるから教えて」とやってきました。K美さんは,数学が苦手。中学生のときは塾で学習してだいぶできるようになったのですが,高校に行き,塾も行かず部活に明け暮れているようで,勉強はしていないとのこと。

 今回は,因数分解で,公式はほとんど覚えていないようでした。それで,とにかくすべて一般公式(彼女には表を使って解くと言っています)で解くように指示しました。3乗のものはまったくできないようなので,もうこれは捨てようということにしましたが,他のものは何とかやっていました。

 ただ,公式を使いきれるようになったら楽だよ,ということで公式もちゃんと教えてはいます。

わかる解けるできる中学数学3年

「代入」の導入
 「代入」というのも,最初はとても理解しにくいもののようです。

 (ぼくの説明)

 もえこさんのお店で,果物の詰め合わせを売っています。1かご1000円。
 かご代100円に,りんご300円分,みかん200円分,いちご200円分,なし200円分が入っています。

 さて,ある日,なしがなかったのです。どうすればいいでしょうか。

 もえこさんにとってはよくあることです。なしの代わりに,店にあるかきを200円分入れて出来上がり。

 なしも200円,かきも200円なので,交換してもいいですね。このように,同じ価値のあるものなら,代わりに入れてもいいのです。


 もう一つの例

 ちかさんは,よく自動販売機でジュースを買います。ジュースは100円です。それで,いつもは100円玉硬貨を1枚入れて買うのですが,きょうは100円硬貨がありません。しかし,10円玉がたくさんあります。どうすればいいでしょうか。

 もちろん,10円玉を10枚入れればいいですね。


 数学の場合もそうです。同じものなら代わりに入れることができます。これを代入といいます。

 さて,x=3 とします。x+3 はいくらになるでしょう。

① まず,x+4 を書きます。
② xのまわりに( )をつけます。(x)+4 になります。
③ xを消しゴムで消します。 (  )+4 になりますね。
④ x=3 ですから,( )の中に3を入れます。(3)+4 
⑤ (3)+4=7 で答え 7

 慣れてきたらすぐ代入してもいいですよ。

( 最初は,これくらいていねいに教えた方がいいです。 )

 

算数・数学の文章問題は「読解」
 国語の読解のことを考えていたら,算数・数学の文章問題は「読解」なんだな,と思いました。

 ここでは,読解を「読みとり」と「解釈」に分けます。

 「読みとり」は,書かれている内容をそのまま理解すること。

 「解釈」は,書かれている内容から,書かれていないことを推し量ること,

 とします。

 「かこさんがかけっこをしました。50mを走るのに10秒かかりました。かこさんの速さを求めましょう」

 単純な問題です。

 「読みとり」では,

 10秒・・・50m

 が読みとれればいいですね。複雑な問題だとその段階でつまずく子もいます。

 そして,前提として,速さ(秒速)とは,1秒間に移動する距離ということを理解しているとします。

 「速さ」は書かれていません。だから,書かれている内容から推し量るわけです。
 速さは,距離÷時間 で求めることができるので,

 50m÷10秒=5m/秒

 速さの求め方は学ばなければ難しいでしょうね。

 このように,書かれている内容から,書かれていないことを推し量るのですから,読解の「解釈」ということになります。

 つまり,算数・数学の文章問題は読解の問題なのです。そして答えはひとつ決まります。

 このように考えると,国語の読解も答えに○×があることが理解できます。

 国語の場合には,どうなんでしょうか。解釈,推し量り方もていねいに子どもに説明できればいいのでしょうが。

数学の文章問題は,「数学語」の読解
 mixiの授業の工夫で
中学生三年に数学の文章題(方程式)を教える時、何を一番のポイントにして教えますか?
 という質問だありました。
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=30037911&comm_id=380962

 以下はぼくの回答です。

 ※  ※  ※  ※  ※  ※  ※  ※  ※  ※  ※  ※ 


 数学は,国語の読解と基本的には同じだと思います。

 算数・数学の文章問題は「読解」ということでブログに書いたこともあります。
「読みとり」は,書かれている内容をそのまま理解すること。
「解釈」は,書かれている内容から,書かれていないことを推し量ること,
 とします。
 数学は,問題の中に書かれている内容から,書かれていない答えを推し量る,導くことなのですから,まさに「解釈」にあたります。詳しくは以下のページ
http://selfyoji.blog28.fc2.com/blog-entry-417.html

 しかし,では国語ができるようになると数学の文章問題ができるようになるかといえばそうとは言えない。
 国語の読解の得意な子の中に数学の文章問題が苦手な子がけっこういます。

 ぼくは,数学は,国語の読解と基本的には同じだと思うのですが,かなり違うところがあると思っています。

 数学は「数学語」とでも呼んだ方がいいくらい,国語の文とは異なります。

 まず,論説文(説明文)では,「解釈」,つまり書かれている内容から書かれていない内容を推し量ることはほとんでありません。論説文では,結論は何度も何度も出てきます。だから,繰り返される語句はキーワードだよ,ということになります。
 論説文では,筆者が言いたいこと(テーマ)をできるだけ読者に伝えようとするので,「解釈」はまずないのです。筆者の言いたいことは何ですか,とう問いでは,文の中から探し出すという作業になります。

 一方,小説では「解釈」が出てきます。いわゆる行間を読む,ということです。ただ,その推理は単純です。たぶん筆者は読者が楽に推理して分かるだろうと思いながら書いています。こうこういう状況の中では,主人公はこういう心理になるだろう,こういう行動をするだろうということは,けっこう単純に理解できます。

 ところが,数学の場合には,かなり難しい「解釈」が出ています。論説文で使われる論理と,小説の「解釈」が合わさったようなものです。

 だから,まずゆっくりていねいに読みとらないといけません。ぼくはよく数学は鉛筆で考えろ,と言いますが,書かれている数字が何を意味しているのか,きちんと書き出して理解することが必要だと思います。

 そして,数学の場合には,似たようなパターンというのがあります。これまでやったどのパターンに当てはまるのかを考えながら読んでいくというのも大切です。

 だから,数学では最初はただランダムに文章問題を与えるのではなく,パターンを大切にしてそれを理解させるような順序で与えることも大切なことです。

 文章問題のパターンをきちんと教えることによって「数学語」を読みとることができると思うのです。

文字式,偶数,奇数の説明
 mixiの「授業の工夫」のコミュで次のような質問がありました。
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=30037911&comm_id=380962


数学に関して、自然数を使った文字式
例→2n(偶数)2n-1(奇数)
にて。
2nが何故偶数になるか、

生徒に分かりやすい説明が出来ません


 それに対して次のように答えました。

 言葉を使うとまだ分かるが,それを文字にすると分からなくなります。

 例えば,三角形の面積=底辺×高さ÷2 は理解できる。

 しかし,底辺をa, 高さをh とすると, 三角形の面積=ah/2 というのは理解が難しい。

 それで,いったん言葉に表してから,文字に直すように教えています。

 以下は拙著「わかる解けるできる中学数学1年」
http://www.amazon.co.jp/gp/product/483830921X?ie=UTF8&tag=selfyoji-22&linkCode=as2&camp=247&creative=1211&creativeASIN=483830921X

の〔偶数と奇数を文字で表す〕のページです。

【問1】 偶数は、すべて、2=2×1, 4=2×2, 6=2×3, 8=2×4 のように表すことができます。

① 42,50.108 を上の例のように表しなさい。

42=( ), 50=( ). 108=(   )

② 偶数を「ある整数」「2」を用いて表しなさい。  (          )

③ ある整数をmとして、偶数を表す文字式を書きなさい。(     )

④ ( 4,6,8 ) ( 18,20,22 )のような数を連続した3つの偶数と言います。
それでは、真ん中の偶数を 10, 32, 64とする3つの偶数を書きなさい。

{( ),10,( )} {( ),32,( )} {( ),64,( )}

⑤ 連続した3つの偶数の真ん中の数を12とすると、その左の数、その右の数を
  求める式を書きなさい。 

左の式(        ) 右の式(        )

⑥ 真ん中の偶数を上②の式{「ある整数」「2」を用いた式}として、連続した3つの
  偶数を書きなさい。(計算できる数は計算します。⑦も)

(     ,     ,     )

⑦ 真ん中の偶数を上③の式{mを用いた式}として、連続した3つの偶数を書きなさい。

( , , )


【問2】 奇数は、すべて、3=2×1+1, 5=2×2+1, 7=2×3+1,
9=2×4+1 と表すことができます。

① 45, 53. 119 を上の例のように表しなさい。

45=( ), 53=( ), 119=( )

② 奇数を「ある整数」「2」「1」を用いて表しなさい。(           )

③ ある整数をmとして、奇数を表す文字式を書きなさい。 (     )

④ ( 3,5,7 ) ( 19,21,23 )のような数を連続した3つの奇数と言います。
それでは、真ん中の奇数を 11,33,69とする3つの奇数を書きなさい。
{( ),11,( )} {( ),33,( )} {( ),69,( )}

⑤ 真ん中の奇数を上②の式{「ある整数」「2」「1」を用いた式}として、連続した3つの
  奇数を書きなさい。 (計算できる数は計算します。⑥も)

(       ,      ,      )

⑥ 真ん中の奇数を上③の式{mを用いた式}として、連続した3つの奇数を書きなさい。

( , , )

証明問題で点を取る
 今回は,入試で点をとるための方法をひとつ

 なお,誤解のないように繰り返し書きますが,ぼくは日ごろはこのようなインチキなやり方を教えません。本物の学力にこだわっているほうです。でも,入試には合格させなければならないので,このようなことも教えています。

 沖縄県県立高校 平成19年数学の証明問題です。

合同条件はきちんと覚えます。たいていの子は学校の授業だけでも覚えています。

点に必要な途中から書きます。(1)(2)はぼくがつけました。

(1) AB=FD ・・・・・①
(2) BE=(ア) ・・・・・②
(3) また,(イ) より ∠ABE=∠FDA ・・・・③
(4) ①,②,③より(ウ)ので △ABE≡△FDA

 本当は分からなくでも(ウ)を正解が書けます。確実に。

(4)には「①,②,③より」とありますね。この「①,②,③」がそれぞれ辺のことか,角のことか判断させます。これは簡単 AB=FD のようなのは辺,∠ABE=∠FDA のようなのは角です。

 そして,①②③のそれぞれに辺か角かを書かせます。
(1)より,①は辺
(2)より,②も辺
(3)より,③は角 です。

 だから,①(辺),②(辺),③(角)になります。
2つの辺と1つの角の合同条件は「2組の辺とその間の角がそれぞれ等しい」ですから,それを書けばいいです。

 よく意味が分かっていなくても,確実に点がとれます。

相似の証明で点を取る
 この記事だけを読んで誤解なさらないように,「本物の学力」と「テスト用の学力」についてのぼくの考えも読んでください。

http://selfyoji.blog28.fc2.com/blog-entry-473.html

 さて,前の記事では,三角形の合同の証明で点をとる方法を書きました。

 今度は「三角形の相似の証明」について書きます。これは簡単すぎて,どうこの記事を長く書こうか考えながら書いています。

 結論:三角形の相似の証明で,条件は「2組の角がそれぞれ等しい」

 (説明)
 相似条件はその他,「3辺の比がそれぞれ等しい」,「2辺の比とその間の角がそれぞれ等しい」,「直角三角形の斜辺の比と他の1辺の比が等しい」というのがあります。

 でも,県立高校の高校入試に出題される相似の証明では,「2組の角」だけです。ぼくの感じでは100%。でも絶対ということはないので,生徒には「90%以上」のように言っています。そして,

 「相似の証明が出たら,もちろん,仮定,共通,平行線の錯角などを考えてちゃんと考えること。でも,考えても分からない人は次のようにしなさい。

 まず,どの三角形とどの三角形についての相似を証明しようとしているかはっきりさせる。
 そして,適当な角をイコールで結ぶ。
 例えば ∠ABC=∠DEF のように,
 それを2組

 そして,相似条件には,「2組の角がそれぞれ等しい」と書く。

 最後に,「よって,△ABC∽△DEF」と書く。ここは問題文にある三角形。」

 私立,難関校では,辺の比も出るかもしれませんが,圧倒的に「2組の角」でしょう。そういう難関校を受験する生徒には,上のテクニックは必要ないでしょうが。

一般的な問題を特殊な問題に
 これは,数学の難問を簡単に解く方法です。

 一般的な問題を特殊な問題に変えてしまって,解くのです。

 例えば,次の問題。


 にあるものです。

問題:右の図で BP:PC=1:2 , 
  AQ:QC=1:1 であるとき,
 三角形の面積比は
 △ABC:△QPC=(   ) となる。
   (國學院久我山)

三角形の比


 この問題では,どんな三角形か与えられていません。ようするにどんな三角形でもいいわけです。また,辺の長さも上の比を満たせばいいのです。

 だから,次のような三角形でも答えは同じになるはずです。
三角比2


 △ABCの面積は,3×2/2=3
△QPCの面積は,2×1/2=1

 よって,答えは 3:1

 このように,一般的に与えられた問題は,特殊なものも含むということです。だから,自分で勝手に(もちろん,問題文の値などは満たすように)問題を作り替えても答えは正解に達するのです。

証明を利用する
 これは,数学のかなりの難問に関することです。

 大問の中に小問(1)が( )の証明問題,そして,小問(2)がある,という場合です。
 こういう場合は,小問(1)の結果を小問(2)で利用しなさい,ということです。
 
 ぼくが思うに,テストの出題者は,小問(2)を出したいが,これだけだと正解に達する人はほとんどいないな,と考えるのでしょう。だから,ヒントを与える。それが小問(1)です。

 その出題者の親切を知らないで,小問(2)を独立に一所懸命考えてもまず正解に達しません。その親切に気づかない受験者が多いので,このタイプの問題が出たときは,そのことを受験生に教えておく必要があります。

 例をあげます。きのうと同じ


 にある問題です。

(1)定理「△ABCにおいて,辺BCの中心をMとすれば
 AB²+AC²=2(AM²+BM²)」となる。(ただし AB>AC)」
このことを証明せよ。

 (証明)
AよりBCに垂線AHをひき,図のように
BM=CM=x,MH=y,AH=kとするとき,
 △ABHにおいて
  AB²=(  )・・・・・①
 △ACHにおいて
  AC²=(  )・・・・・②
 ①,②より,

 △ AB²+AC²=( )=2(AM²+BM²)

証明を完成せよ。{ ( )にx,y,hについての式を簡単にして記入する}

数学の証明



(2) 三角形ABCの辺BCのCをこえて延長上に点DをBC=CDとなるようにとり,辺CBのBをこえての延長上に点EをCB=BEとなるようにとる。AB=6,BC=7,CA=8のとき,AD²+AE²の値を求めよ。


( ヒカリさんは,このシリーズのファンとのことですが,もうネタ切れです。明日書くことが思いつかない。また,何かあったら書きますね )

分数のわり算(小6),タイル図での指導
 分数のわり算について,ぼくがどのように実際に教えているのか,いい機会ですから,まとめてみます。このタイル図での指導の後で,それぞれの計算の仕方を教え,練習に入ります。

(1) 分数(分子が1)÷整数

【問1】 3dl(デシリットル)のペンキで1/5m²ぬれます。1dlでは何m²ぬれますか。
式を書きなさい。(式だけ)   式( 1/5÷3 )

タイル図で考えてみましょう。
3dlで1/5m²,1dlではいくらか,という問題なので図1のようになります。
図1右のタイル図はたては5等分,横は3等分してあるのでひとつの小さなタイルは
1/(5×3)=1/15 です。    
分数わり算1


(2)真分数÷整数

【問1】 3dlのペンキで2/5m²ぬれます。1dlでは何m²ぬれますか。
式を書きなさい。(式だけ)   式( 2/5÷3  )

タイル図で考えてみましょう。
3dlで2/5m²,1dlではいくらか,
という問題なので図2のようになります。
図2右のタイル図はたては5等分,横は3等分してあるのでひとつの小さなタイルは
1/(5×3)=1/15です。
それが2個ですから 2/15になります。

分数のわり算2




(3) 分数(分子1)÷分数(分子1)のタイル図

【問1】 1/3dlのペンキで1/5m²ぬれます。1dlでは何m²ぬれますか。
式を書きなさい。(式だけ)
  式( 1/5 ÷ 1/3 )

タイル図で考えてみましょう。
1/3dlで1/5m², 1dlではいくらか,という問題なので図3のようになります。
図3右のタイル図のように1/5が3つなので3/5になります。

分数のわり算3


(4) 真分数÷分数(分子1)のタイル図

【問1】 1/3dlのペンキで2/5m²ぬれます。1dlでは何m²ぬれますか。
式を書きなさい。(式だけ)
  式( 2/5 ÷ 1/3 )

タイル図で考えてみましょう。
1/3dlで2/5m², 1dlではいくらか,という問題なので図4のようになります。
図4右のタイル図のように1/5が2×3の6つなので6/5になります。           

分数のわり算4


(5)分数(分子1)÷真分数のタイル図

【問1】 2/3dl;のペンキで1/5m²ぬれます。1dlでは何m²ぬれますか。
式を書きなさい。(式だけ)
  式( 1/5 ÷ 2/3 )

2/3dlで1/5m², 1dlではいくらか,という問題なので図5のタイル図になります。
小さなタイル2つで1/5なので1つでは1/10それが3つなので3/10になります。          
分数のわり算5


(6)真分数÷真分数のタイル図]

【問1】 2/3dl;のペンキで3/5m²ぬれます。1dlでは何m²ぬれますか。
式を書きなさい。(式だけ)
  式( 3/5 ÷ 2/3 )

2/3dlで3/5m², 1dlではいくらか,という問題なので図6のタイル図になります。
小さなタイル2つで1/5なので1つでは1/10それが3つ(3×3)なので9/10になります。

分数のわり算6



食塩濃度の面積図
 mixiの「授業の工夫」に次のような質問がありました。
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=30037911&comm_id=380962

すみません。どなたか教えてくださるとありがたいです。
当方、中学受験算数の「特殊解法に聞き覚えがある、程度の門外漢なのですが、昔の同僚が「食塩の問題は面積図(面積求積法)で解けばめちゃ簡単!」と言っていました。で、今日中学生に出した問題をその「面積図」やらで考えてみよう、と思ったのですが・・・、やり方がわかりません。どなたか面積図で解説してもらえませんか?

【問題】
10%340gの食塩水にXgの食塩を足して15%の食塩水を作りたい。



(以下はぼくのコメントです)

 面積図,ぼくは次のように教えています。ただし,方程式ができることが前提です。中学受験ではできないと思います。

 まず,食塩水で,食塩がすべて沈殿したものとします。

 すると,左の図のようになります。
食塩濃度


 たて全体を100%,全体の面積が食塩水の重さ,斜線部分が食塩水の重さ,上が水の重さになります。視覚的に分かりやすいのではないでしょうか。

 全体(100)のうちの10が食塩だから,

 340×10/100= 34g をまず計算で出します。


  右図,食塩をxg加えると,
 食塩水の重さは340+x , 食塩の重さは 34+x になります。

 全体(100)のうちの15が食塩だから,

 (340+x)×15/100= 34+x この方程式を解けば,答えが出ます。

 中学生に納得しやすい説明だと思います。 

3つの連続した数は,x,y,z ????
 中学1年生は,いま数学で文字式を学んでいます。

 昨日,次のような珍解答を見ました。

【問】 真ん中の数をxとして、3つの連続した数を表しなさい。

答え( w , x , y )

 ときどき見ます。もう何年も前ですが,最初は笑ってしまいました。

 しかし,考えたらありうる間違いです。1年生は中学生になってアルファベットを学び,学校のテストでも,アルファベットを書かせる問題が出ます。

【問】かっこを埋めなさい。

 (  ),x ,(  ) 

 これが英語の問題なら間違いなく, w,x,y ですから。

 それにしても文字式の理解は難しいものです。これも分かったしまった人には分からない苦労があるように思います。

 分かってしまうと,分からなかったときのことが分からないものです。

 何か禅問答みたいですが,真理だと思います。

 だから,こんなことも分からないのか,となってしまう。いま,自分を戒めているところです。

文字式はなぜ難しいか,ピアジェの発達段階
 前のページでも紹介しましたが,いま中学1年生は文字式をやっています。文字式はとても難しいようです。

 なぜ,難しいのか考えてみました。

 スイスの発達心理学者に,とても有名なピアジェ(J.piaget)がいます。もうなくなったのですが,
 かなり難しい理論です。もう何冊も読んだのですが,分かった,とまだまだ思えません。

 彼の発達段階説(4つの発達段階)があります。

 少しだけ詳しくは
http://www5b.biglobe.ne.jp/~moonover/psy/piajet.htm

感覚運動期(0~2才)
前操作期(2~6,7才)
具体的操作期(6,7~11,12才)
形式的操作期(12~13,14才)
この青年期の初めの頃、一生続く形式的、抽象的思考操作が可能になる。科学実験も確実に行えるようになり、「もし~であれば」と、いった、仮説演繹的思考も行えるようになる。

 形式的操作期というのは,12~13,14才ですから,ちょうど中学生になったばかりのころです。
 もちろん,これはその年になれば自然にその段階になるというわけではありません。環境的影響も受けます。つまり,学校教育をまったく受けなければその段階にはまずいけないでしょう。極端な例は
http://selfyoji.blog28.fc2.com/blog-entry-237.html


 ここで着目したいのは,

 形式的操作期になって,抽象的思考ができるようになるということです。

 文字式は,抽象的思考に入ります。

 「ある数をmとする」というとき,mはどの数でもいいわけです。これはかなり抽象的なものです。

 りんごが3個ある・・・これは具体的です。目の前にりんごを置くこともできますし,絵を描くこともできます。イメージもしやすいです。

 ただ,3という数字は,りんごが3個でも3,みかんが3個でも3,馬が3頭でも3です。
 これは数における抽象です。
 それについては,以下のページでもふれました。

http://selfyoji.blog28.fc2.com/blog-entry-249.html

 3,三,みっつ というのもけっこうな抽象ですが,これは幼児期に学ぶことができます。

 このように抽象的思考はそれなりに幼児期,小学生でも行っていますが,中学の文字式で急にその抽象度が増すように感じます。

 だから,その思考段階に至っていない子どもたちは,文字式につまずくのです。

 文字mは,3であっても4であっても5であっても,いや155であっても構わない数を表す,と言われると頭が混乱するのですね。

 難しいピアジェの理論はぼくにもよく分かりません。ただ,文字式というのはこれまで小学生のときに学んだものとは思考段階が異なり,違う思考パターンが必要になるということです。だから,学ぶものにとっては難しいものだ,ということを私たち指導者は心得ておく必要があります。


 なお,文字式は別に難しくないよ,という人もいるでしょう。

 確かに,文字式の計算ができるようにするのはそれほど難しいことではありません。

 2a+3a=5a, 3a×2=6a などの計算は,きちんと意味を理解しなくてもできるようになります。
 ぼくがここでいいたいのは,その意味するものです。それが分からないと文章問題を解くことができないのです。

文字式の前に言葉の式
 きょうも文字式について書きます。

 文字式にする前に言葉で式を作ってみると比較的スムーズに理解してくれます。易しいわけではないのですが。

 小学生でも,長方形の面積は? と問うと「たて×よこ」
 三角形の面積は? 「底辺×高さ÷2」

 と答えます。
 
 言葉を使うとそれほど苦労することなく,理解してくれます。

 それが文字になるととたんに難しくなる。

 ぼくは,最初は具体的な数を用いて解かせます。そしてそれを言葉で式を作らせ,そして文字式に直すようにしています。
 
 次のような感じです。

【問2】
(まず,具体的な数で問題を解かせます。これはたいていの中学生なら解けます)
① 紙を8人の子どもに4枚ずつ配ったら12枚あまった、最初にあった紙の枚数を もとめる式を書きなさい。



(上の①を参考にして,ひとつ言葉を導入します)
② 紙を何人かの子どもに3枚ずつ配ったら7枚あまった、最初にあった紙の枚数を もとめる式を、「子どもの人数」「3」「7」を使って表しなさい。



(さらに言葉を多くします)
③ 紙を何人かの子どもに5枚ずつ配ったら何枚かあまった、最初にあった紙の枚
 数をもとめる式を、「(子どもの人数)」「(あまった枚数)」「5」を使って表しなさい。



(言葉を文字に置き換えさせます)
④ 紙をa人の子どもに4枚ずつ配ったらb枚あまった、最初にあった紙の枚数の 式を文字を用いて書きなさい。




一次関数の初期値を求める
  いま2年生の多くは一次関数を学んでいます。

 例えば
 「変化率 が 3 ,そして,( 2, 3 ) を通る直線の式を求めよ」

 という問題。

 直線の式だから, y=ax+b , 変化率3 だから,a=3

y=3x+b それに,x=2, y=3 を代入してbを求めますね。

 3 = 3(2)+b

 ここから間違える生徒がかなり多いのです。

 なぜか。bが右辺にあるからです。
 bを左辺に移項して,そして左辺の3を右辺に移項して・・・
 簡単そうなので,ぱっぱとやってしまう。中には暗算をする子もいます。そして,以降のときに符号を変えるのを忘れるってことが極端に多いのです。

 だから,ぼくは
 
 3 = 3(2)+b を書いたら,左辺の3をさらに右側に書かせます。

 3 = 3(2)+b = 3 とするのです。そして,左辺の3=を消させて

3(2)+b = 3 として,解かせます。

 なんてことないことです。しかし,それだけで間違いがほとんどなくなります。

 できる子は,bを右辺のままにして,定数項を左辺に移項します。それでもかまいません。しかし,できない子にそれをさせると戸惑います。

y=3x+b を3x+b=y にしてから代入させてもいいかもしれません。  

既習のやり方に凝り固まる
 もっと楽なやり方を教えてあげたのに,前に習った習ったやり方をいつまでも使い続ける生徒がいます。固いのですね。

 確かにその方法でも正解に達することができるけど,もっと新しいやり方も身につけて欲しいと思うのです。

 よく感じるのが

 三角形の一つの外角は,その内対角の和に等しい,というものです。

 図で,∠c=∠a+∠b です。
naitaikaku.jpg


 小学生のやり方だと,180-(a+b) で,もう一つの内角の大きさを求め,そして,180からそれを引きます。

 式にすると 180-{180-(a+b)} となります。

 それより a+b の方がとても楽です。
 証明をして,やり方を教えても前のやり方でやってしまう。脱皮できないのですね。

 これができるようにならないと
 その後の,ねじれ四角形,凹四角形,星形5角形 の説明がとてもしにくいのです。

 だから,ぼくは無理矢理そのやり方でさせます。式を書かせます。でも,ただ式を書かせると 180-{180-(a+b)} のような式を書きます。

それで ( )+( ) というようなものにします。すると,生徒は立ち止まって,何だろう,と考え込んで前のページをめくります。

 もう一つの例は,中3 平方根で,分母の有理化。1/√8 の有理化で,√8をそのまま分子,分母にかけるのです。確かにそれでもできます。しかし,2√2 にしてからやると,楽に正解に達することができます。面倒なやり方は面倒なだけではなく,不正解になる確率も高くなります。


 もちろん,泥臭いやり方でも自分で考え出したものというのは大切です。また,考え方が難しくて混乱する場合も無理して楽なやり方でさせる必要はないと思っています。

 しかし,上のような問題くらいは,新しいやり方も覚えて欲しいな,と思うのです。

わかる 解ける できる 中学数学中1 正誤表
 間違いが多くてすみません。校正をきちんとできなかった責任を感じています。ここに「正誤表」を掲載いたします。(2017年3月20日改訂)

 中1数学正誤表

p56 【問2】(例) × (+3) 〇 (-3)

(重要)p77 【問3】(例) × = a/2○  =-a/2 (-がついていない)

p89 【問1】③ ×(p71)  ○(p76)

p93 【問1】(7)2行目 × 24間・・  ○ 24時間・・

p116 【問4】(例)(3行目) × 2a/2 +3/2  〇 2a/3 +3/2

(重要)p123【問1】  (例)約分の線の場所がずれている

p136【問2】(5)4(x-1)・・・ xの書体が違う

p146【問5】  「 答え(     円) 」がない

p156 【問1】下の説明 × p135で見るように  〇 p144で見るように
     【問4】(2) × (p135)  〇 (p134)

p168 【問2】 ×(p158)  ○(p167)

p178【問1】(1)× 点A”~B” ○ 点A’~B’
   (2)× 点A”~B” ○ 点A’~B’
【問2】× (1)F”(2)G”(3)H”(4)I”
○ (1)F’(2)G’(3)H’(4)I’

p184【問1】下の説明 □がずれている。
「比例定数が負の数のグラフは右下り」 を□で囲む

p205【問2】図中に∠x,∠y,∠zの表示がない

p216【問2】作図が入らない。スペース不足。紙を貼って対応してください。

p226【問2】 × 下の曲線 ○ 右の円周

(重要)p229 一番上の注意文 × ⌒AB  ○ AB の上に弧の印

p273 【問1】(2)の図、× 母線の長さが18 〇 中線の長さが18
p273 【問1】(3) × ③底面積  〇 ②底面積
× (火)側面積  〇③ 側面席

p289 解答p56 【問2】 -12のタイルと-15のタイルに斜線をいれる。

解答p57 【問3】 -8のタイルと-12のタイルに斜線をいれる。

p280 【問5】p62 (2)(1行目) × (-5/14)〇 (-15/14)
(2行目) × -4/5  〇 +4/5

(重要)p294 解答p79【問7】 (2) × -1/7  ○ 1/7

p295 解答p86 【問5】(3)
× (m+n)+4×-a×b×b
○ (m+n)+4-a×b×b

p301 解答 p109 【問2】(1) 3y+2 を -3y-2 にする

p301 解答 p110 【問2】(1)× 2a/b 〇 2a/6

p304 解答 p126 【問1】(5) × -2 × 18/8  〇 -2 × 13/8

p306 解答 p133 【問2】 (8) × 4x-19 〇 24x-19

(重要)p307 解答p138【問1】(2)の2行目
            ×  3(x-2)-(x+1)=18
            ○  3(x-2)-2(x+1)=18

p308 解答p142【問2】 表 左上 × x本  ○xL (Lはエルの筆記体、リットル)

p310 解答 p152 【問2】右の表の下に x+2 を入れる

p312 解答 p158 【問2】(1)の表は(2)に

解答 p159 【問2】の表は【問3】に

p313 解答p167 4行目 ×【問1】 ○【問3】 
         5行目 ×【問2】 ○【問4】

p314 解答p173 (2)  × -12x ○-1.2x

p316 解答 p186 下の(1)  ×(1) 〇(3)

p319 解答 p199 【問3】(1) × -48 ○ -4.8

p323 解答 p220 【問1】 (4)の c=4.5 d=4.5 は(3)の答え

p325 解答p233 【問4】 (1)  × 4πr2-(πr2×2)
               ○ 4π-(π×2)

p325 解答p233 【問4】 (2)  × 25πr2-4πr2
               ○ 25π-4π

p326 解答 p235 【問1】 (2) × (275π) ○ (2.75π)

p334 解答 p272 【問1】 (2)④ × 14×2+60 ○ 14×2+160

わかる 解ける できる 中学数学中2 正誤表
わかる 解ける できる 中学数学中2 正誤表

(2017年3月、改訂)

p18 【問2】(例)(筆算の答え) × 2a+2b-13 〇 4a+2b-13

p23 2行目の説明 ×(分数にかっこ・・) ○(分子にかっこ・・)

p50 【問2】 (2)→(1) (3)→(2)

p55 【問2】  下の (1)→(3)  (2)→(4)

p86 【問1】 表上の(重さ)は,右表の上に

p91 【問1】 表中,右下の欄 
       × 1.105  ○ 0.105

p96 【問2】 右の表 × A町から峠 x  4  x/4
   ○ A町から峠 x  2  x/2

p103 【問1】(2)最後のyの値 × 41  ○ 61

p104 【問2】(2)最後のyの値 × 41  ○ 61

p124 【問1】(5) × yの範囲を  ○ xの範囲を 

p135 【問3】 (例2) yの行  × 15 ○ 10

p136 【問3】(例1)と(例2)最後の行 
     × 答え(8時間・・・  ○ 答え(8時・・・

p141 【問1】(2)最後の行 × PC=(  )cm² 〇PC=(  )cm

p171 (例)の(証明)4行目  × ∠B=∠F  ○ ∠B=∠E

p172 【問1】分離図にCが2つあります。上のCはDになります。

p177 【問1】問題文中  × △DCO  ○ △CDO

p185 【問2】(5) 図の中にdがない。 底辺をd とする。

p197 (4)× ∠BAD=∠DCA   ○∠BAD=∠DCB

p214 【問1】台形EFGHの図  × 辺FG=9,辺O=4.5
   ○ 辺FG=8,辺0=4

p221 【問2】 (エ)(オ)は,記入のスペースがない

p225 × 下の【問4】  〇 【問5】

p229 【問2】(1) の y=(  )° を削除し,
       (2) に y=(  )° を入れる

p245 【問2】 (4) 式のはいるスペースがない

p260 解答p15【問3】(3) × 3a-6b-9  ○ 3a-6b+3

p261 解答p19【問3】① × 3×a+2b+3 ○(3)×(a+2b+3)

p268 解答p65【問1】(2)5行目右側
          × -5x=-19  〇 -5y=-19

p276 解答p89【問3】 表抜きで4行目 
    × 2x-y=18  ○ 2x-y=13

p287 解答p121【問3】(2) × y=-3/2x+1 ○ y=3/2x+1
 (-をとる)

p290 解答p133【問2】(1)の表
         ちょっと説明しにくいのですが, 4 は削除   
            yの変化分を 2 と表示

p290 解答p133【問2】(2)の表
         ちょっと説明しにくいのですが, 7 は削除   
            yの変化分を -1 と表示

p293 解答p149【問2】
     × ∠x=66゜ ∠y=20゜ ∠z=30゜
     ○(1)∠x=66゜ (2)∠x=20゜(3)∠x=30゜

p294 解答p163【問1】 左の図 BとC が逆

p297 解答p177【問1】 1行目 × △DCO  ○ △CDO
            6行目 × △DCO  ○ △CDO

p299 解答p195【問1】①×CD ○ DC  ②× DA ○ AD
⑦×CD ○ DC

p300 解答p199【問2】 ウ ① 2等対辺型 も正解

p300 解答p200【問2】 イ ① 2等対辺平行型 も正解

p301 解答p212【問3】(1)× 15:20:6 ○ 15:20:14

p303 解答p219【問2】図形 等しい印∠Bではなく,∠C と∠B

p305 解答p230【問1】(3) × x=30  ○ x=50

p305 解答p230【問1】 (3)の y=25 を (2)に移動

p306 解答p240 【問3】(3)式 × 26÷52 ○ 1/4 + 1/4

p306 解答p240 【問4】(3)式 × (2+3)÷9 〇 2/9 + 3/9

p308 解答p247【問2】 一番下の行 × (4) ○(5)

p310 解答p253 × 【問3】 ○ 【問2】  × 【問4】 ○ 【問3】


わかる 解ける できる 中学数学3年 正誤表
わかる 解ける できる 中学数学3年 正誤表
(2017年3月改訂)

p13 説明 右から2番目の表の下の式
× ac+ab+bc+bd    ○ ac+ad+bc+bd

p17 【問2】(2)(  )が小さい

p36  右上の表 右上  × 2  ○ 5

p41 【問1】
  (4) × x²-8x²+15   ○ x²-8x+15
  (5) × x²-16x²+28   ○ x²-16x+28

p48 【問1】上の説明、右の□の中3行目 × a(x-y) ○ a(x-1)

p57 【問2】のヒント (3) × ac-bc+ad+bd  ○ ac+bc+ad+bd

p58 【問2】 (例) × (x+3)2  〇 (x+3)²

p64 【問4】 1行目後ろ × になるること ○ になること

p73 【問2】下の注意書き ×√25=25 ○ √25=5

p76 【問2】(例)xが抜けている
       ×  =0.121212・・・ ○ x=0.121212・・・

p77 【問2】(例)xが抜けている
       ×  =0.1232323・・・ ○ x=0.1232323・・・

p90 【問2】問題文の文末の√は不要

p91 【問2】(例)の解き方がない
     ○ √2×1/10=1/10√2=1/10×1.414=0.1414

p100 (1) × √28+√12-√63-√43
          ○  √28+√12-√63-√48

p105 【問2】(例)の3行目 +をとる
        × (3+2/5)+ √5   ○ ((3+2/5) √5

p113 上の例の3行目、右の説明 
    × 定数項を左辺に移項 ○ 定数項を右辺に移項 

p115【問2】(1)5行目 分母  × (  )  ○  2(  )

p117【問1】(1) 5行目 分母  × 2a  ○ (  )

p134【問1】  × 何cm²になるでしょう。 ○ 何m²になるでしょう。
      × 答え(   )cm²  ○ 答え(   )m²

p145【問5】(1)作図が入らない,スペースが不足

p154【問1】上,右から3番目の三角形FGH
       × FHの長さ 7.2  ○ FGの長さ 7.2

p156(例)証明中 × ∠AOC∠BOD  ○∠AOC=∠BOD

p157(例)証明中 × ∠AOC∠BOD  ○∠AOC=∠BOD

P157 【問1】 図中のC が図について Oにみえる。 Cです。
p164 【問2】(2) 図 Pの下のQ は削除

p167 【問1】左図の辺BCの中間に点Qを入れる

p178 【問1】 上の図、上の Zを削除する

P201 【問2】(2) ×  )BC²  ○ ), BC²

p209 【問2】 答えの欄がない

p223 【問1】(2)・【問2】(2)グラフに-4が入り切っていない

p233 【問1】× 1≦x≦2のとき y=1   ○ 0≦x≦1のとき y=0

p237 解答 p23【問1】(1) × Ⅵ  ○ Ⅳ

p241 解答 p52【問1】(2) × y²  ○ y

p244 解答 p70【問1】(3) × (2×2×2×2)×(7×x )
○ (2×2×7)×(2×2×x))

p255 解答 p127【問1】(3)3行目 × x=3・・・ ○ x=-3・・・ 

p262 解答 p163【問2】 × ○がついていない ○(2)(3)に○をつける

p262 解答 p163【問3】 × ○がついていない ○(1)(3)に○をつける

p262 解答 p164【問1】 × ○がついていない ○(1)(4)に○をつける

p262 解答 p166【問1】 × (1)4  (2)4 (3)二等辺三角形
○ (1)LM=4  LN=4 (2)二等辺三角形

p263 解答 p172【問2】 × (ク DGE ) ○ (ク DEG)

p271 解答 p223【問1】(2) × 0≦y≦32 ○ 0≦y≦18

p271 解答 p223【問2】(2) × -32≧y≧0 ○ -18≧y≧0

分配法則の導き方
 小学4年の分配法則の導き方を紹介します。これも水道方式の問題集にあったものに少々手を加えたものです。とてもいい教え方だと感心したものです。


【問1】 次のタイルの数を、(1) (2) の2通りの方法で求めましょう。
分配法則(和)


(1) (ア)(イ)それぞれのタイルの数を求めてから、全体の数を求めましょう。   {□に数字,○に記号(+-×÷)を}

式            答え(     )



(2) 大きな長方形の横の長さをもとめてから、全体の数をもとめましょう。

式            答え(     )



  【問1】の(1)(2) はもちろん同じ答えになりました。つまり、
   6×7+6×4 と 6×(7+4)は同じ意味だといえます。
 このように、次のような計算のきまり(分配法則といいます)があります。


 (次は,ひき算の分配法則です)

【問1】 次の黒くぬられた部分のタイルの数を、(1) (2) の2通りの方法で求めましょう。

分配法則(差)


(1) 全体のタイルの数を求め、(ア)のタイルの数を求めて、その差を求めましょう。
   {□に数字,○に記号(+-×÷)を}

式            答え(     )



(2) 色のついて長方形の横の長さをもとめてから、数をもとめましょう。

式            答え(     )



  【問1】の(1) (2) はもちろん同じ答えになりました。つまり、
   6×11-6×7 と 6×(11-7) は同じ意味だといえます。



中3 式の展開の導き方
 次のページでは,分配法則の導き方を紹介しました。
http://selfyoji.blog28.fc2.com/blog-entry-643.html

 中学3年の式の展開は,それを文字にしただけです。それで,分配法則を確認してあと,次のように導きます。 

【問2】 次の長方形の面積を次の2つの方法で求めなさい。

単項式×多項式

(1) ①全体の横の長さを求めなさい。
         (        )
  ②①の結果を利用して、長方形の面積を求めなさい。
       (    ×        )
(2) ①小さな長方形 アとイの面積を求めなさい。
   ア(        ) イ(        )
  ②①の結果を利用して、長方形の面積を求めなさい。
    (        +        )

 次は多項式×多項式に行きます。その前に数字で

【問1】 次の長方形の面積を次の2つの方法で求めなさい。
2×2の展開
(1) ①全体の縦と横の長さを求めなさい。
   縦  式         (    )
   横  式         (    )
  ② ①の結果を利用して、長方形の面積を求めなさい。
      式         (    )
(2) ① 小さな長方形ア~エの面積を求めなさい。
   ア  式         (    )
   イ  式         (    )
   ウ  式         (    )
   エ  式         (    )
  ② ①の結果を利用して、長方形の面積を求めなさい。
      式         (    )

【問2】 次の長方形の面積を次の2つの方法で求めなさい。
多項式×多項式
(1) ①全体の縦と横の長さを求めなさい。
   縦(      ) 横(      )
  ② ①の結果を利用して、長方形の面積を求めなさい。
    {       ×       }
(2) ① 小さな長方形ア~エの面積を求めなさい。
   ア(    ) イ(    ) ウ(    ) エ(    )
  ② ①の結果を利用して、長方形の面積を求めなさい。
    (    +    +    +    )


【問2】の結果から、
    (a+b)(c+d) = ac+ad+bc+bd
 のように、( )をはずした式になることが分かります。

 タイルを使うと,何をしているのか具体的にイメージできるので,理解しやすいですね。


水道方式とは
 メールで質問がありました。

 お忙しい中申し訳ないんですが、1つ質問です。
水道方式というのは簡単にどういうことなんでしょうか?
また、他に○○方式とかってあるのでしょうか?


 水道方式については,次のページにも簡単に書きました。
http://selfyoji.blog28.fc2.com/blog-entry-30.html

 「水道方式」は,ぼくが教材づくりをする上でとても大きな意味を持つものです。ここでは,ぼくから見た水道方式について,書いてみます。

 「水道方式」は,算数,数学の教え方の方法です。

 東京工業大学の教授だった遠山啓さんが考案し,その後多くの方が発展させたものです。遠山啓氏はもう故人です。

 その考え方の中心は,「理解する」です。
 算数,数学は,できればいいというものではなく,なぜそうなるのかをきちんと理解するということがもっとも大切だとしています。
 だから,この方法では,たし算,引き算とはどういうものかはもちろん,分数のわり算はなぜひっくり返してかけるのか,マイナス×マイナスはなぜプラスになるのかを生徒が分かるように教えます。

 理解させるために,タイルを用いるのもこの方式の特長です。
 正方形1個で1を表します。それがたてに10個並ぶと,もちろん10.その間のしきりを消して1×10の長方形にしたのも10です。その10の長方形をよこに10本並べると100を表します。そのしきりをのぞくと100のタイル1枚になります。
 そのようなタイルを用いてみごとに数の仕組みを教えてくれます。
 整数だけではなく,分数,小数もタイルを用いて表すことができます。
 それだけではありません。中学で学ぶ文字式もタイルで表せます。そしてそれを用いて式の展開,因数分解を教えるのです。タイルを手で操作することによって因数分解ができると知ったときも感動したものです。
 タイルについては以下のページでも触れています。

さん,3,みっつ
分数のわり算(小6),タイル図での指導
分配法則の導き方
中3 式の展開の導き方
直積表の価値
2÷3=2/3 の教え方
タイルで,文字式を教える
 
 「一般」から「特殊」への流れで教えるのも水道方式の特長です。上から下へ,というのが水の流れに似ているので,「水道方式」という名になったそうです。

 例えば,3けた×1けた のかけ算を教えるとします。

 200×3 のようなのが簡単なのでそれから教えるという方法がありますね。
 それに対して「水道方式」では,0のついたのは特殊なものとしてあとで教えます。
 まずは,213×3 のような一般的なかけ算を教え,それから,0のついたのを教えます。
 式の展開や因数分解を教える場合も,一般から特殊へとします。

 因数分解を教える順序

 以上,簡単に書いてみました。ご質問があればお気軽にどうそ。ぼくが答えきれる質問にはお答え致します。

 水道方式に関心のある方に,次の本をおすすめいたします。





三平方の定理の導入
 mixiの「授業の工夫」で,

三平方の定理の導入で困ってます。
アドバイスいただけると嬉しいです。




 というコメントがあったので,ぼくの本から次の部分を転載しました。




3辺の比が、3:4:5の三角形は直角三角形であることが知られています。その他に、5:12:13,7:24:25 , 8:15:17 , 12:35:37 の三角形も直角三角形です。
そのうち3つの三角形を実際に描いて確かめてみましょう。

【問1】 3辺が次の長さの三角形を描き、直角には直角の記号 をつけ,
各辺には数値を記入しなさい。 (3辺の長さが分かる三角形はコンパスと定規で描きます。)

(1) 3cm, 4cm, 5cm

(2) 2.5cm, 6cm, 6.5cm

(3) 4cm, 7.5cm, 8.5cm


上の3つの三角形はすべて直角三角形になりました。3辺の比が、3:4:5, 5:12:13, 7:24:25, 8:15:17, 12:35:37の三角形は直角三角形になるのですが、この三角形には、「直角をはさむ2辺の平方の和は、斜辺の平方に等しい」ということも知られています。確かめてみましょう。

【問2】 次の計算をしなさい。
(1) 3:4:5, 3²²+4²²=( ) 5²²= ( )


(2) 5:12:13, 5²²+12²²=( )13²²=( )



(3) 7:24:25 7²²+24²²=( ) 25²²=( )

【問1】 下の図(左)はすべて合同な直角二等辺三角形でできています。1つの直角二等辺三角形の面積を1とします。
三平方の定理1


(1) 直角二等辺三角形の斜辺ABを1辺とする正方形 の面積(①)はいくらですか。 ( )

(2) 直角をはさむ辺ACが作る正方形の面積(②)と BCが作る正方形の面積(③)の和はいくらですか。                ( )


【問2】 上の図(右)で、直角三角形ABCの辺ABを1辺とする 正方形ABED,辺BCを1辺とする正方形BCGF, 辺ACを1辺とする正方形ACHIについて、それぞれ方眼(□)の数を数えなさい。また、正方形ABEDと正方形BCGFの方眼の数の和を求めなさい。

(1) 正方形ABED (2) 正方形BCGF

(3) 正方形ACHI (4) 正方形ACHI+正方形BCGF

これまでの学習から、次のことが予想されます。「直角をはさむ2辺をそれぞれ1辺とする正方形の面積の和は、斜辺を1辺とする正方形の面積に等しい」 これを三平方の定理(さんへいほうのていり)と言います。
三平方の定理2



 この定理は正しいことが証明されています。
証明は後でするとして、実際に使ってみましょう。

【問3】 次の図は、直角三角形と、それぞれの辺を1辺とする正方形です。 xの値を求めなさい。(下の図,3つ)
三平方の定理3




(なお,ぼくは生徒がかなりなれるまでは,それぞれの辺を1辺とする正方形を描かせて考えさせます)
Copyright © セルフ塾のブログ. all rights reserved.